かとけい

関東在住の登山女子。現在、日本語教師を目指して勉強しています。 大好きな北海道とのニ拠…

かとけい

関東在住の登山女子。現在、日本語教師を目指して勉強しています。 大好きな北海道とのニ拠点生活を模索中⛰🏔 山にいる時間が好きです。 好きな山…藻岩山、札幌岳、ニセコアンヌプリ、旭岳 これから登りたい山…羅臼岳、空沼岳、槍ヶ岳 趣味…山、読書📚、アート、語学、断捨離

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  • 山とのひび

    山にまつわる記事をまとめています。

  • ランドネたのしみ隊、大集合!

    • 426本

    読者インフルエンサー「ランドネたのしみ隊」の声をお届けします。山登りやキャンプでのエピソード、旅先で出会った景色、人、お土産のこと、新しく買ったアウトドア道具のことなど。

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どこか遠く

「どこか遠く」という名前の予定を、ずっとリスケしていた。 会社員時代の、私のGoogleカレンダーの話だ。 この予定を入れた当初は、「3ヶ月後なら、落ち着いた予定が取れるし、どこかに一人旅しよう」と考えた仮スケジュールだった。期間は一週間。けれど、その休みを取ろうとせず、「どこか遠く」をどこにするのか決められないまま、日にちを更新し続けて5年が経っていた。 その5年の間に、海外旅行も計画だけはした。でも、南の島リゾートも、地球の裏側の秘境も、なんだかしっくりこなかった。「

    • 愛しのスノーシュー

      「動物ってすごい」と、冬山に入るたびに思う。 その身一つで、白く美しい山を駆けていく。雪山に残された足跡を見るたび、颯爽と走る彼らの姿を想像する。そして、うらやましくなる。 冬山に入るとき、寒がりの私はモコモコに着込んで耳も手も完全防備する。 さらに、雪で沈んでしまわないよう特別なギアを足につける。それは、スノーシューといって、現代版のわかんや、かんじきだ。 スノーシューをつけるといつも、雪山のカモノハシになったような気がする。スノーシューを装着した足が、水かきのように見

      • 【山読書】 山に登るように生きる 「太陽のかけら ピオレドール・クライマー 谷口けいの青春の輝き」著者 大石明弘

        登山家は、山で死ぬのが本望なのだろうか。 世界的に認められたアルパインクライマーの谷口けいさん。彼女は2015年、大雪山 (北海道) での滑落事故で亡くなった。 この本は、彼女とザイルを結んだ大石氏の、「けいさんのことを残したい」という想いを結晶化させたものだ。多くの関係者へのインタビューを経て、彼女が浮かびあがってくる。 けいさんは、友人を山でなくした際「山での死は決して美しくない」と書き記した。だが、その次に「彼らの生きた時間は間違いなく美しいと思う」と続けてい

        • 【読書日記】「モモ」 〜節約した時間は何に変わるの?〜

          「私の人生このまま終わっていくのだろうか」、「何者かになりたい」___誰もが一度は考えたことがあるかもしれない。 しかし成功のために、何をすればいいのだろうか。悪魔は言う、「成功の鍵は、時間の節約です」と。なぜなら、過去に時間をムダに過ごしたせいで今の状態があるのだから。 この物語は、成功したい人間を利用する悪魔に対抗する、モモという少女が主人公だ。 悪魔は人間をだまし、時間を節約させ、その時間をうばう。彼らは、人間の時間を食べて生きているからだ。 理髪店の店主は、過

        どこか遠く

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        • 【山読書】 山に登るように生きる 「太陽のかけら ピオレドール・クライマー 谷口けいの青春の輝き」著者 大石明弘

        • 【読書日記】「モモ」 〜節約した時間は何に変わるの?〜

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          ホーム マウンテン、私の好きな山 (北海道 藻岩山)

          ホーム マウンテンとは、野球でいうところのホームグラウンド。 そう!つまりは、いつもの、馴染みの、愛しいお山!! 鈴木みきさんの漫画で、私は、この言葉を知った。 それ以来、ホーム マウンテンというものを意識するようになった。 去年、札幌で開かれた移住者イベントに参加した。上川町に移住した若者は、「黒岳がホーム マウンテンになった」と嬉しそうに語っていた。 北根室ロングトレイルをした時、宿のおじさんに送迎をしてもらった。その方も「俺らの山は、武佐岳なんだ」と教えてくれた。

          ホーム マウンテン、私の好きな山 (北海道 藻岩山)

          雪の降った日に

          出張先で、ふと、外に目をやる。 まだ4時前なのに、もう暗い。そして吹雪だ。 「もう帰ろう」と思い、タクシーを呼ぶ。 雪道の運転に未だに慣れない私は、冬は電車とタクシーを使う。1メーターほどでも、歩くには寒さが辛くて、タクシーに甘える。 タクシーの運転手さんは、乗車した私に、すぐ話しかけてきた。 「こんな天気のときは、帰るのが正解だよー。わしも、これで今日は終わりにするよ」と。 そこから、今年は雪が少ないね、という話になる。 私も、11月に札幌の山に行ったけれど、雪があ

          雪の降った日に

          何もない、ただその広がりを歩く@ひがし北海道のロングトレイル、北根室ランチウェイ①

          先日、中標津 (なかしべつ) のロングトレイルを歩いた。 それは北海道の東の先にあり、札幌在住の道民でも滅多に行くところではない。中標津に行ったと話すと、「何もないべさ」と大抵の道民は言う。だけど、その何もなさが心地よかった。三日間、ただただ牧草地を一人で歩いた。 このトレイルは、北根室ランチウェイといって、全長74.5km。通称、KIRAWAY。ランチとは、RANCHで牧草地を意味する。 起点は、中標津交通センター。そこから、根釧台地に広がる牧場を歩き、西別岳を登り、摩周

          何もない、ただその広がりを歩く@ひがし北海道のロングトレイル、北根室ランチウェイ①

          初雪と紅葉と@北海道、大雪山高原温泉沼

          今月19日、北海道の山々では、早くも雪が降りました!! 先日、大雪山高原の温泉沼を歩き、一足お先に雪と紅葉を味わってきました♪ 大雪高原は、その名の通り大雪山の麓にある高原。 もちろん、大雪の山々にも雪が降り積もっていた。  道中で見た雪降る山たち ハイキング前日は、ぬかびら温泉に宿泊。 ここは道内でも特に寒い地域で、朝は起き抜けにヒーターを入れてしまったほど。 宿の朝ごはんをまったり食べてから、8時半ごろに大雪高原へ向けて出発した。 紅葉時期は、マ

          初雪と紅葉と@北海道、大雪山高原温泉沼

          見たことも聞いたこともない山

          最近、遠くに住む友人から、ぱったり連絡が途絶えてしまった。 お互い、各地を転々としてはいるけれど、毎年、私の誕生日とクリスマスには、メッセージカードを送ってくれた。しかし、それが来ない。メールの返事も来ない。心配だ。不吉なことさえ想像してしまう。 簡単に行ける場所ではないし、行ったところで私が役に立てるかわからない。それに、私が役に立てる状況や、のっぴきならない状況なら、とっくに連絡が来ているはずだ。 だから、落ち着いてもいいはずだって自分に言い聞かせている。それなのに

          見たことも聞いたこともない山

          海に浮かぶお花畑と山 @北海道 利尻島

          最北の百名山、利尻山。利尻島の真ん中にそびえる山。昨年、北海道 稚内からフェリーを渡り、礼文島を旅行した。その時、向こうの島に見える、この山の佇まい、圧倒的美しさに心を奪われた。そして、つい先日、その山に登ることができた。 眺めても登っても素敵な山。その魅力を伝えたい。 私が思う、利尻山の魅力は3つ!!① 山容の美しさ。これが秀峰といわゆる所以!!  島の中心に存在する、その姿。この山のために、この島ができたのか、と思うほど。そして、風雪によって削られてできた峰の美しさ

          海に浮かぶお花畑と山 @北海道 利尻島

          私が山に登る理由

          私が山に登る理由。それは、下りるためである。下りて町の暮らし、私の日常に戻るためである。 誰かといること、何かに所属していることを、面倒に感じる時がある。意地悪をされているわけでもなく、周りは皆んな、いい人だけど。時々、自分の殻に閉じこもりたくなる。誰もいない世界に行きたくなる。山に登ることは、私にとって、それに近い。 小説「草枕」で、主人公は山を登りながら、こう考える。 「智に働けば角が立つ。情に棹 (さお) されば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住み

          私が山に登る理由

          子どもに植物の名前をつけるなら

          さくらちゃん、あおいちゃん、かえでちゃん…植物から名前をもらった子たちを見ると、いいなと思う。華やか、清楚、上品。植物によって、様々なイメージがある。この植物のような人に育ってほしい、という親の願いが、そのまま形になっている。最近、親しい人が、新しい命を授かった。頼まれたわけでもないけれど、子どもの名前について、考えるようになった。 今週、友人と北海道の雨竜沼湿原に行ってきた。そこは、たくさんのお花に出会えるということを知って、ずっと行きたいと思っていた所だった。はたして、

          子どもに植物の名前をつけるなら

          ゴールデンカムイの植物、アイヌの神話

          「ゴールデンカムイ」という漫画をご存知ですか? 漫画の舞台は、明治末期の北海道。アイヌの女の子 (アシリパさん) と元陸軍の杉元たちが、金塊を探しながら冒険をするストーリーです。 この漫画では、簡単に人が死んでいくので、読み進めるのが怖くなる時もあります。けれど、筆者も、読者をただ怖がらせようしているのではなく、殺さなければ、殺されてしまう緊張感のある時代かつ、そんな場所だったのだと思います。そしてアイヌという民族が、近代化の波に揉まれながらも、自分たちの信仰を大切にし、誰

          ゴールデンカムイの植物、アイヌの神話

          書くことで表現がしたい

          私は、えんぴつ魔。そんな言葉があるのかも知らないけれど。えんぴつと紙さえあれば、ずーっとずーと何かを書いていられる。大抵は、裏紙か日記帳に日々のモヤモヤとか取りとめのないことを書いて、書いたらそれっきり。大抵、思い出しもしない。 日記は、中三から今まで、ずっと続いている。 中学三年生の夏休み前に、担任の先生が、クラス全員にノートを配った。美術担当だった先生は、こう説明した。「ある作家は、中三のときにもらったノートがきっかけで小説を書くようになった。今から、みんなにも、ノート

          書くことで表現がしたい

          雨上がりはハスカップを摘みに

          最近の週末、なかなか山日和にならない… しかし、そんな天気に、めげてもいられません!大雨翌日の小雨降る中、友人とハスカップ摘みに行ってきました。 友人は少し遠方に住んでいます。特急「ライラック」 で、彼女の住む町まで向かいます。 ライラックは、5月が見頃。大通公園ではライラック祭りも催されます。 本州にいた頃、ライラックを見たことはなかったかも… ちなみに、特急「すずらん」もあります。 駅で友人と落ち合ってから、ハスカップ農場へ。 生のハスカップを見たのは、これが初め

          雨上がりはハスカップを摘みに

          日本百名山に想う

          山を味わうこと、無理をしないこと、”楽しい”を感じること。どれも山行で大切にしたいこと。 なのに、つい気にしてしまうことがある。それは日本百名山!! 「あと何座」とかいう話を聞くと「大切なのは数字ではない。山行の奥行きだ。百名山に縛られて、大切なものを見失っている」と思う。 それなのに、この夏に行きたい山を考えていたら、どれも北海道にある百名山の山々ばかり…。 自分こそが、百名山にとらわれていると気づく。 その理由を考えたら、大きくわけて三つだった。 ① 今が一番若くて

          日本百名山に想う