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「言い訳」と気づくまで

こんにちは。かとみさです。
今回は、時間にまつわるお話。

時間はない、と思っていた

当時、まだ20代前半だったと思う。大学生から始めたダンスの世界。何人かのインストラクターから学んでいたが、最後に長く通っていたスタジオのMさんから言われた言葉は「時間がない、は言い訳や!」だった。

この話に至った経緯は全然思い出せないんだけど。何かの会話をしているとき、わたしが「だって時間がないから。。」とそんなことを言ったところが発端だったと思う。

当時、朝から晩まで仕事して、軽食を食べた後残業するサイクルから私は脱せずにいた。サービス残業ではなかったけれど、みなし残業代という制度により、仕事が終わった後も社内に残ることも多かった(今は残業代の制度も変わったし、制度も超ホワイトだけど)。社内のサーバーを使いたくて、会社に残ったまま勉強することもあった。終電を逃してタクシーで自宅まで自腹で帰るのも、しょっちゅうだった。

文系の私がSEとして飛び込んだITの世界。効率が悪かった私自身の問題でもあるけれど、1日の大半が仕事で埋め尽くされていた私にとって、レッスンに通う時間を捻出するだけが当時の楽しみでもあった。

だから「時間はないもの」だと、長らく思っていた。

言い訳、という言葉への反発

急にMさんの表情が険しくなり、言い訳や!と言う一言から、少し話してくれたことがある。

Mさんも、最初からダンスの世界にいたわけではなかった。製菓関連の仕事をしていた人で、ダンサーになろう!と決めてからは寝る間も惜しんで隙あらば練習やトレーニングを繰り返していた人だった。そのMさんは当時女性としては珍しいジャンルでのコンテスト王者でもあり、実力派。そんな彼女からしたら、当時の私の姿勢も発言も、軽くあきらめているように映ったのかもしれない。

とにかくすごい剣幕だった。でも、当の本人(私)はというと「だって時間がないのは事実だもん。なんでこんなにみんなの前で言われなあかんのやろ・・」と、そのまましばらく練習に身も入らずに上の空だった気がする。というか、もうその後の記憶がない。

でもたぶん、わかっていた

しょんぼりしながらも、私はたぶん、時間がないことを言い訳にしている自覚はあったんだと思う。本当のことをスパッと言われて、素直に悔しがれば可愛げもあったんだろうが、当時の私は何もできなかった。どうしたらいいのかわからなかった。今以上に時間を作るなんて、どうしたらいいんだろう。

と、思いながら練習後に飲み歩いていたのも事実である(会えるなら過去の私に私からも言ってやりたい。そういうとこやぞ!と)。

時間は本当に、ないんだろうか

時間はね、実はあるんですよね。ある。
誰しも24時間、ある。

感じ方は人それぞれだし、あっという間に感じることもあれば、すごーーーく長い1分の時もある。結局のところ、その24時間のどれくらいの時間を、何にどれくらい割り当てているか。

Mさんとは別の、尊敬している女性経営者の方もまた「時間はないんちゃうで。あるねんで。そう考えてみ」と言っていた。Mさんからの言葉を受けてから数年後だが、それまで時間はあるもの、と言う発想は全く思いつかなかったし、思いついていてもきっとしっくりきてなかっただろうと今なら思う。

ダンスを辞めて、子供が生まれ、自身が某コスメブランドの営業所長を目指したあたりから、「時間がないと思っていたのは、時間をうまく使えていないことへの言い訳である」と考えるようになった。今なら、とてもしっくりくる。旦那にも口酸っぱく言ってやりたいくらい、わかる。

まとめ

時間がない、と考えている以上、そこからは目を背けてしまうのが人間という生き物なのかもしれない。改めて、何かやりたいことがある人は「時間はある」という前提に無理やりにでも立ってみること。これを私はおすすめしたい。

あるから。
時間は、あるの。
ないんちゃうねん。あるねん。

あーん、もう!時間がない!って、どうしてもそんな言葉が脳裏をよぎる人は、まず、首を振ってみて。そして時間はある、時間はある、と。まずは脳をだましてみて。

ある中で、何にどれくらいの時間を使っていくのか。使う側の、コントロールする側の視点に立ってみること。それだけで、意外と隙間だったり、やり方というのは見えてくる。たぶん。

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