見出し画像

札幌遠征でおすすめしたい!独断と偏見で決めたなまら美味しいホテルの朝食

 北海道旅行のプランニングはまず捨てることから始まる。
 「札幌で試合見て、そのあと函館と旭山動物園、知床も見てみたいなあ。3泊4日で!」(実話)というような相談を、道産子ならば高確率で受けたことがある。最近はようやく、”知床は遠い”という認識が広く知れ渡ることになり、函館~札幌間が1時間ではまったく着かないことの布教活動に専念できている。まさに試される大地。その広大すぎる地理感覚を世に広め適切な旅程を組むことを説くのは、世に点在する道産子たちに任せます。
 限られた旅程の中で網羅するには北海道は広すぎる。そしてまた、限られた時間の中で楽しみきるには、北海道のグルメは多すぎる。
 1日3食。もちろん旅行中、この限りではない。ジンギスカン、ホルモン、海鮮丼、ラーメン、スープカレーetc.枚挙に暇なくグルメを選択肢に収めながら、しかしそんなに滞在日数を確保できないとき、強く勧めたいことがあります。”朝食の美味しいホテルに泊まるべし”と。
 今回紹介したいのはタイトルにもある通り、実食を通してリストアップした朝食の美味しいホテルたちです。

狙いは"宿泊特化型ホテル"

 かれこれ6,7年程前から聞くようになった宿泊特化型ホテル。従来あったのは、ビジネスホテルとシティホテルという区分けでした。詳細はGoogle先生にお任せしますが、前者は東横インのような出張者御用達ホテル、後者は帝国ホテルのようなフルサービスホテルだと思ってください。
 宿泊特化型ホテルとはまさにその中間。ドアマンやコンシェルジュは置かないけれど、ハード面は最低限+αが用意されています。キーワードは3B。鉛筆の濃淡も金八先生も無関係。Bed、Breakfast、Bath(ベッド、朝食、風呂)の頭文字で3Bで、宿泊特化型ホテルはおよそこれに力を入れていることが多いです。
 宿泊特化型ホテルは、比較的コストを抑えながらも3Bについて満足度の高い滞在が期待できるのです。
 インバウンドの増加に伴い、札幌にも大変多くのホテルが新たに開業となりましたが、その多くが宿泊特化型ホテルです。サービススタッフの確保が難しかったり、取得できる土地や建物だったり、開業後の収益性だったり、各々に事情はあれど、シティホテルはなかなか増えていません。

おすすめしたいホテル朝食ビュッフェ3選

 3という数字に深い意味はなく、ただ、日本人は大体3つで縛るの好きですし、文量としても程よくなるので3つに絞り込みました。本当は、まだまだ紹介したいホテルはたくさんあります。

①ベッセルホテル札幌中島公園
〜海鮮勝手丼のインパクトだけでない総合満足度の高さ〜

https://www.vessel-hotel.jp/inn/sapporo/

 地下鉄南北線中島公園駅から徒歩1分。すすきのまでも徒歩圏内なので夜更かしも出来ますし、中島公園もすぐなので朝の散歩なんかもおすすめです。東豊線へのアクセスが少しばかりネックです。普段見慣れぬ昼のすすきのを縦断し、豊水すすきの駅まで10分程歩くのも一興。
 2013年のオープン以来着実にグレードアップを続ける朝食ビュッフェですが、自由度の高さに驚かされます。
 海鮮勝手丼の評価が実に高く、いくらやほぐしがに、ほたて、まぐろ、サーモン、いか、甘エビ等から8種類が日替わりで登場します。勝手丼は市内でも採用するホテルが増えてきたものの、やはり自分で選び作るというビュッフェの醍醐味を漏らすことなく楽しめるのはありがたい。スープカレーも、入れる具材(鶏肉や蒸野菜)を自分で選べます。
 最近ではデザートコーナーもかなり充実したものになったようで、これもまた楽しめるのではないでしょうか。
 温かいものは温かく、冷たいものは冷たいままでというのが個人的にビュッフェにおいて大事だと思っていますが、こちらはその点の温度管理は抜群です。スープカレーは最後に盛り付けると熱々で楽しめます。
 その他にも、手作りの品や北海道由来のものがしっかりと置いています。もちろんカツゲンもありました。海鮮丼というキラーコンテンツを持ちながら、その他の和洋食メニューはどれもレベル高く、TripAdvisorにおける高評価も頷けるものです。
 6月には、すすきのど真ん中にベッセルホテルカンパーナすすきのが新規開業となります。ベッセルインの上位ブランドであり、名古屋遠征時の定宿なので、こちらもとても楽しみです。

②ドーミーインPREMIUM札幌 & 狸の湯ドーミーイン札幌ANNEX
 ~ライブ感溢れおばちゃんの活気も楽しむ北の台所~

https://www.hotespa.net/hotels/sapporo/

 狸小路6丁目に位置するドーミーインブランドの2ホテルですが、朝食は同じ会場で同じものを楽しめます。ラビスタ函館ベイと同様に共立メンテナンス(年始の駅伝中継でCMをよく見ますね)に関連するホテルからなのか、どことなく似たようなニュアンスを感じることがあります。レストラン名も、ラビスタ函館は”北の番屋”でこちらは”北の台所”。
 ”北の台所”の特徴はライブクッキング、すなわち実演調理です。写真のジンギスカンは、本場ジンギスカン鍋で目の前で調理されますし、魚や旬野菜の炙り焼きも目の前で調理されたものを調理したてで提供されます。和食だけでなく、ホテル朝食の定番であるオムレツも、オーダーしてからその場で調理されます。
 他方、和食に欠かせないごはんのお供は小鉢に盛り分けられており、ビュッフェ形式ながら使い勝手も見栄えも良し。海鮮丼も作ることが出来ますし、スープカレーや浜の炙り焼き、ジンギスカンなど北海道ならではのグルメを中心に楽しめます。
 宿泊者以外の方も朝食のみの利用が可能ですが、大人気のため前日までに予約が必要となっています。詳しくは公式ホームページを。

③ラ・ジェント・ステイ札幌大通
 ~産地の品を旬な時期に~

https://www.lagent.jp/sapporo-odori/smart/

 狸小路から歩いてすぐそこのラ・ジェント・ステイ札幌大通。館内はアートに溢れており、さり気ないところに遊び心を感じるような仕掛けが為されています。詳しくは書きませんので、是非現地で体感してほしいです。
 こちらの最大の特徴は、産地の品を楽しむことで北海道を体感出来る点です。海鮮丼やジンギスカンなどご当地グルメを並べるものとも違う新鮮な発見があります。そういう意味では北海道出身の方にも自信を持っておすすめできます。素材の仕入れにこだわっており、野菜や海鮮、米、お肉と質の高さは圧巻です。加えて産地や生産者に関する記載がされたPOPも豊富に用意されており、安心・高品質の料理を堪能できます。
 老舗畔田商店の寄せ豆腐、台湾三大メシの魯肉飯、上富良野産ローストポーク、エッグベネディクト、フレンチトーストなどなど、メニューはその時期の旬や季節感に合わせ変わりますが、和洋バランス良く楽しめるのはもちろん、ごはんとパンどちらにするか大変悩みます。ランチ営業もしており、そこでは野菜を中心に楽しむハーフビュッフェスタイルとなっていますので、朝食でも少し珍しい野菜を使ったものが並びます。
 レストランの内装も爽やかで食後のコーヒーもとても美味しかったり、朝の時間をとても優雅に過ごせます。

まとめ

 札幌市内のホテル朝食はとてもレベルが高く、差別化して強みとして訴求していくのも一苦労なんだと思います。2年前くらいに先端を行っていたサービスがいつの間にか標準になっていたり、そんなことも多々あります。
 今回紹介しなかったシティホテルの中でも、センチュリーロイヤルホテルやホテルクラビーサッポロ、札幌ビューホテル大通公園などなど、大満足間違いなしの朝食がまだまだあります。ビュッフェスタイルだけでなく和定食も実はかなりクオリティが高いともっぱらの噂です。
 せっかくの札幌滞在、是非朝食から北海道の品々を楽しんでいってください!
 
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?