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そして男は頂をめざす(前編)

特に富士山大好きというわけではない。

大好きというわけではないが登山歴は富士山6回。

のみ。

なんか、人生に悩み始めると登りたくなる。

だって

日本一の山だから。

山頂に立つと「オレ、まだまだやれるじゃん!」って、ちょっとだけ自信を取り戻せる。

そんな日本一の山。富士山。

登ったことない人は、「富士山のぼったの?すっげー」と言ってくれるけど、実際は整備されているので初心者向けだったりする。山小屋点在しているし、何かあっても何とかなるのだ。

気を付けなくてはいけないのが高山病。主には頭痛と吐き気。ひどい人は本当に動けなくなる。そこはやはり3000mを超える山なので、初心者向けと言ってもこればかりはしっかり体を順応させないといけない。

よく陥りがちなのが、

「やったーふじさーん!!はやくのぼろうぜぃ!!うきゃきゃーーー」

って5合目に着いてすぐに登り始める人がいる。

これは絶対にやらない方がよい。体が慣れていないうちに登ると、高山病になる確率がかなり上がる。5合目に着いたらしっかりと30分から1時間程度は登らずにいることをお勧めする。


さて、僕の富士山遍歴。

2010年 吉田ルート 会社同僚と

2011年 吉田ルート 友人と

2012年 吉田ルート 一人で

2015年 富士宮ルート 次男(当時9歳)と(山小屋泊)

2017年 富士宮ルート 家族4人で(山小屋泊)

2019年 富士宮ルート 長男(15歳)と

一応6回すべて山頂までたどり着いた。2015年と2017年は剣が峰まで行ったよ。そう、ぼくは100%の男なのです。(特に自慢するところでもないけど。)


1 2010年7月17日 吉田ルート(初富士山)

「あ~富士山でも登ろっかなぁ」となんとなくぼそっとつぶやいたら、俺も俺もと2人手を上げる同僚。とんとん拍子で富士山に行くことになった。僕と先輩と後輩とその婚約者の合計4人。後輩カップルの車で。全部運転してもらった。

日帰り登山。運転でお疲れの後輩カップルは8合目でダウン。僕はなんとか山頂までたどり着いた。後輩に感謝。本当にありがとうね。

初富士山は概ね天気良好。時々小雨が降ったりしたけど、7時間くらいかけて登頂成功。

初めて山頂から見下ろした風景。感動した。

ちっぽけな街並み。僕の悩みもちっぽけなはずだ。きっとちっぽけだ。僕は日本一の山の頂にいるんだ。僕ならこれからも頑張れる。そう思った。

影富士。


2 2011年7月14日 吉田ルート

去年富士山に行ったんだ。って言ったら、行きたいっていうので友人と行ってきた。行きは全て僕の運転なのですげぇ疲れたけど、僕は去年登ってるしまぁいいかなと。

5合目の早朝の雲海がとてもきれいで、ぼ~っと眺めているだけで心安らいだ。

概ね晴れ。

夏の富士山はこんなもんです。やっぱり見た目は雪をかぶっている秋~初春の富士山がかっこいいよね。

登り始めてからは殆ど別行動。今回も山頂は晴れていて絶景だった。

友人はさきにちゃっちゃと往復して5合目で相当時間を潰して待っていた。


3 2012年7月6日 吉田ルート

この頃は割と心が病んでいる時。いや、まぁ1回目も2回目も実は病んでたけど。必死にあがいている時。僕は大丈夫だ。僕は大丈夫だ。必死にあがいて、必死で富士山を登って。山頂に登ってはちょっとだけ自信を取り戻す。

3回目は一人で登った。一人が良かった。一人が良かったけどこんな時に限って暴風雨で。下手したら死ぬか、よくても滑落して大けがするだろうと本気で思ったくらい大荒れの天候だった。

だけど意地で山頂まで登った。自信をちょっとでもとり戻したかった。

僕はまだやれるんだ。

7月初旬の暴風雨の中の山頂はかなり寒い。山小屋も閉まっていた。トイレだけ相当困った。もう、いっそのこと。。。。と思って踏みとどまり、我慢して我慢して、、ちょろっと「あは~ん」な水滴をアレしてしまったけど、なんとか神聖な富士山を汚さずに帰ってきた。

結局この2年後と3年後に休職した。

中編に続く)

これやってみたかった。

そんなに文字数多くないのに前中後編にわけるという。

前編 中編 後編 


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