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「バ畜」という働き方

「バ畜」という言葉を初めて聞いた。
要するに社畜のアルバイト版ということらしい。

アルバイトという立場なのに、社員同等の業務を任されたり(それでいて給料はアルバイト水準のまま)だったり、「君がいないと困る」と言いくるめられて希望した以上のシフトに当てられたり、辞めたいと言っても辞めさせてもらえなかったり。

そんな状況で働かざるを得ない人がバ畜という言葉に当てはまるらしい。


同一労働同一賃金というルールがあるが、個人商店レベルではオーナーや社員が適切に理解、運用をしていないことなど多々ある。

従業員側から損害賠償請求をすることも出来るが、アルバイトの立場で雇い主を相手取って訴訟を起こすというのは、体力(手間、コスト、時間)が相当に必要となるのであまり現実的な対応とはならないだろう。


では、どうしたらよいだろうか。

納得のいかない条件で働くことを強要されたら、一度二度は改善を相談してみるのも段階としては必要かもしれない。
ただ、相談しても改善されないような場合は、辞めて新しいバイトを探すというのが妥当な判断だろう。

「辞めさせてもらえない」という言葉を耳にすることがあるけれど、アルバイトの多くは有期雇用なので、契約を更新しなければ満了日をまって退職になる。(雇用契約に自動更新と記載があれば、別だが)

雇用契約の期間中に退職したい場合は、退職届の提出から2週間で退職することが出来るというのが、労働法的な考え方だし、そのプロセスを踏んでおけば、大きく不利なことになることはない。

ただ、中にはまともなお話が通じないような雇い主がいるかもしれない。その場合は、社会人としてオススメは出来ない方法だけれど、色んなことをぶっちぎってトンズラしてしまうことも出来る。
たぶん、アルバイトが1人居なくなったとて、血眼になって探しにくる雇い主はほとんどいないだろう。(でも、制服やバッジなどの貸与物はしっかり返却しておこう)


いきなりトンズラではなく、正当なステップを踏んで、いよいよどうにもならん、、、となったら逃げの一手である。


ただ、このnoteを読んでいる人の中に、アルバイトの業務内容と時給が見合ってないから辞めてしまおうと思っている人がいたら、少しだけ考えてもらいたいことがある。

あなたがそのアルバイトを通じて、お金以外に得ているものは何か?と。

もちろん、多くの人がお金を稼ぐためにアルバイトをしているのだと思う。そうなると、投下する労力に対して、収入がどれくらいかを考えて、出来るだけ割りのいいアルバイトを探そうと考えるのは、当然のことである。

ただ、多くの仕事の場合(アルバイトか会社員に関わらず)、仕事を通じて得られるのはお金だけではない。

お金の他に経験、スキル、ネットワーク、情報、やりがいなどなど、様々な“報酬”がある。

お金以外の報酬は、それを得た時よりも将来に大きく価値が上がることがある。(大きな意味を持って自分に返ってくることがある)

たとえば、冒頭の記事の中に「アルバイトなのに店長業務を任せられた」という記載があったが、店長の経験はしたくても出来ない人が世の中にはたくさんいる。

それを望んでいるかどうかは、人によって異なるだろうけれど、お金以外の報酬の価値を試算して、総合的にワリに合うのか合わないのかを考えてみると、仕事の捉え方や働き方が変わってくるかもしれない。

色々考えて納得できていないのに、そのまま働き続けてしまうと、それこそバ畜になってしまうかもしれないので、その点はご注意を!

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