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1つの時代の終わり。

SL(蒸気機関車)は日本でもう6か所でしか走っていなかったのに、そのうちの一つである九州・熊本を走るSL人吉号が引退と。

ちなみに残るは、下記の5か所。
北海道 冬の湿原号
岩手県 SL銀河
静岡県 大井川鐵道
滋賀県 北びわこ号
山口県 やまぐち号

SLというのは、現代においては決して早く走るわけではないし、車両が古いので乗り心地が格別によいわけではない。さらに、化石燃料で走るということで、地球に優しいわけでもない。こんな風に書いてしまうと、旧時代の化石のような乗り物なわけである。(だから引退することになってしまったのだろう)

しかし、SLという乗り物はなんか良いのである。

私は今回引退となった人吉号にのみ乗ったことがあるだけで、SLを語れるほどのうんちくを持ち合わせているわけでもない。
ただ、その1回の乗車でもファンになれるほど、情緒があって、スピードが速すぎないからこそ景色を楽しむことができ、現代にいながらノスタルジックな気持ちになれる。そんな乗り物は他にはなかなか無いような気がする。

ー時代の流れー
そんな風に片付けてしまうのが残念な気になってしまうけれど、そういうことなのだろう。
今回の引退だって、車体の老朽化に加えて、交換部品と整備士の確保が難しくなったことが大きな理由らしい。

社会が発展して、新しい技術が生まれて世の中が便利になっていくことはとてもありがたいことで、幸せなことなのだろうけれど、SLのように懐古的な喜びや楽しみをいかにして維持していくかということもまた、重要なことなのかもしれない。

そんなことを考えながらSL人吉に思いを馳せる夜。

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