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ネガティブな言葉を使う時は。

久しぶりに実家に帰省したら、母から第一声に言われた言葉。

またお腹が出てきたんじゃないの

厳密に言おう、前回帰省した時から体重は変わっていないか減っているくらいである。体脂肪率も大差ないし、生活スタイルに変化もない。ベルトの穴も変っていない。すなわち、お腹周りのサイズはさほど変わっていないはずである。

まぁ、母の目にはそう見えたのかもしれない。
小太りな男性の役作りをしている俳優さんだとか、幸せ太りアピールをしている人だとか、一部にはお腹がだんだんと大きくなっていくことに対して喜びを感じているかもしれないけれど、ほとんどの中年男性はお腹が出てきたと言われて喜ぶことはない。

世間様がどうかというのはさておき、私にとってあまり嬉しい言葉ではないし、母も喜ばせようとして言っている言葉ではない。さらに声を大にして言いたいのが、その言葉を伝える目的が不明過ぎることである。
お腹が出てきたからといって、食事メニューを提案するでもなく、運動を提案するでもなく、大きな洋服のお店を教えてくれるわけでもない。ただ、見たまま感じたままに言っているだけなのである。


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ある程度、分別のつくお年頃を過ぎたならば、言葉は慎重に選ぶ必要があると私は考えている。
時に相手にとってネガティブに感じるかもしれない言葉を伝える必要がある場合もある。しかし、その際には伝える目的、伝えることによってどのような影響を与えたいのか、変化を生み出したいのか、などを少なくとも発する側は明確な意図をもっておく必要があると思う。

明確な意図がなければ、言われた側は「で、どないしろと?」と疑問と不愉快さだけが残ってしまう。

伝え方のコツとしては、率直に伝えるというのは重要なことだけれど、プラスアルファしてポジティブな情報とサンドイッチにするというテクニックがある。

例えば、
すごく美味しそうに食べてるね、見ているとこっちも嬉しくなるよ。気のせいかももしれないけれど、少しお腹が大きくなったように見えるかも。体型や健康の維持も大事だよね、定期的に体重計に乗ったり、計測して客観的に状況を把握することも必要だよね。でも、美味しく食事が出来て健康ならなによりだね。
的な。

まぁ、ここまで婉曲的にやると核心が伝わりにくくなるかもしれないけれど、相手のお腹周りを気にする意図は、健康を危惧しているのか、モデルなどの容姿を気にする仕事をしているのか、何のための発言なのかを明確にして伝えることが重要。

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まぁ、結局のところうちの母親というのは、そういう生き物なのかもしれない。

20代の頃は、いつ結婚するの?
結婚後は、子供どうするの?+お腹出てきた? +頭薄くなった?
子供が生まれたら、2人目はどうするの?+家買うの?+お腹出てきた?+頭薄くなった?

一言だけ言いたい。

ほっとけ。

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