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英語を煩悩にしたくないぞ

先週の平日5日間はガイダンスの週でした。先生方が義務的に、安全や学校の設備について淡々と話していく感じです。少し退屈に感じてしまいましたが、必要なことなので仕方ないでしょう。

早速課題が出たのですが、目的はグラスゴーの町を知って溶け込むことと、クラスメイトと仲良くなること。グラスゴーの町のあちこちにある名所をクラスメイトと回って、写真撮ってインスタにあげてね、という。19個のチャレンジとして、マッキントッシュの名建築だったり地下鉄巡りだったりをクラスメイトとこなしていきます。それぞれのチャレンジに点数がふってあって、ゲーム感覚でできて楽しいです。地下鉄1駅写真を撮るたび5ポイント、みたいな。ちなみにネッシーの写真を撮ると1000ポイントです。

課題のおかげもあってクラスメイトとだいぶ話すことができ、友達になれました。忘れないために名前を聞いた友達は全員スマホのメモにとってあるんですが、今数えたら25人でした。クラスメイトは70人いるのでまだまだ先が長いです。

今回は唐突ですが留学の煩悩になりやすい英会話についてです。今後デザインについて英語で学んでいく以上、英語を煩悩にしたまま過ごしたくないので、一旦整理しておきたいと思います。記事を書くことで英語の能力が伸びるわけではないですが、自分の英語スキルの「出来ること・出来ないこと」をまとめることで意味なく不安を感じる場面が減ってくれればいいなあと。

日本で留学生と話す体験とは違う

まず日本にいる留学生と話す感覚との相違点です。ぼくは日本にいる間も同じ研究室にいる留学生と日常的に話したり、大学の英会話レッスンに通っていました。日本にいる留学生は当たり前ですが何かしら日本に興味があって来ていました。一方今現在のクラスメイトは、大多数はThe Glasgow School of Artとその教育内容もしくはグラスゴー、イギリスに興味があって来ています。

少数ですが日本好きの学生もいます。やはり日本好きの人たちとは話しやすいです。彼らはぼくが日本人とわかると目をキラキラさせていろいろ質問してくれるので。ぼくが慣れていた英会話はこういった「あなたみたいな日本人、そして日本のこと知りたい」系の人ばかりだったので、どうしても日本興味ない勢との会話に違和感を感じてしまいます。あれ、なかなか会話が弾まないなぁと。しかしよく考えると(考えなくても)「日本人」自体に興味を持つ人が少数なことは当たり前ですね。

先生の英語はリスニング問題の比ではない難易度


クラス全体に向けて喋る先生の英語はまだ3割程度しか聞き取れません。大事なことは強調としてゆっくりハッキリ言ってくれるので全体の流れに置いていかれることはないのでまだ助かっていますがストレスは大きいです。

特に、重要度の低いことはゴニョゴニョ言うので急に難易度が上がる。というより全く聞こえない。しかもだいたいジョークをゴニョゴニョ言うので困る。何が困るかというと、周りの学生が笑っているのをみて初めてジョークだったのかとわかる。これがまた恐ろしいほど精神的に疲れるんです。

メインでガイダンスを率いてくれた先生はスコットランド出身です。他の留学生が何の問題もなくガイダンスを聞いて質問も飛ばしてるあたり、英語がある程度堪能な人は余裕で聞き取れるようです。なのでスコットランド訛りではないはずなんですが、イギリス英語には変わりないでしょう。日本でだいたい教材に使われるアメリカ英語のほうがハッキリ発音するとは聞いたことありますが、それと比べるとなんというか先生の英語は息が混じってアクセントも弱くなる感じ。すごくスースー聞こえてきて肝心の音が聞こえてこない。

もはや、先生の喉から発せられている音の中で、キーポイントとなる音だけを抜き出してくれるアプリとか作りたいです。スースーしているノイズの音を切り取ってくれるような。これさえ聞けば脳内で英語に変換できますよっていう音だけを残してくれる。英語を聞き取れる勢は、キーポイントの音だけを無意識に聞き取ってるんでしょうね。発音方法が違う日本語勢がヨーロッパ勢に比べてリスニングで苦労するのはここが理由なんじゃないかなあと思います。

英語を話しているはずの人の発してる声が、そもそも英語として聞こえないのはわりと衝撃なんです…。英語として聞こえさえしてくれれば、会話の大筋は掴めるはずです。今後英語として聞こえるようになるために、ひたすら耳を鳴らす必要ありです。こればかりは耳の筋トレ、慣れなので、少し辛くなる時もあるでしょうが先生の声に集中しなければいけません。

話は逸れますが、今までいろいろな国の友人と英語で話してきましたが、それぞれの国によって英語のアクセント(話し方)が全く異なります。母国語のアクセントがそのまま英語に出ている気がします。

例えばメキシカンの英語はとても聞き取りやすいです。メキシカンはスペイン語が母国語です(スペイン人の話すスペイン語とメキシカンの話すスペイン語は違うらしいですが、それはともかく)。スペイン語の発音はローマ字読みで、発音自体は日本語と似ています。見た目も文法も英語に似ていますが、発音は日本と同じで一字一字ハッキリと発音し、つながった発音をしません。すごく聞き取りやすい。きっと聞いたときにスペリングしやすいからだと思います。それに対し、大変失礼なのですが、聞き取り辛い代表はインド出身の方達の英語。母国語の発音方法が似ているほど英語が聞き取りやすいと仮定するならば、きっとインドのヒンドゥー語?は日本語とかけ離れた発音方法なのでしょう。

話を戻します。先生の英語ですが、個人で質問に行ったりすると全然いけます。日本人だから若干ゆっくり喋ってくれているのか、もしくは距離が近くなって音がはっきり聞こえてくるからかもしれません。とにかく授業でわからなくても個人の会話ならできることがわかったので非常に心強いです。

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クラスメイトと会話するぞ


一貫してヨーロッパ人の学生をはじめとした英語の堪能なクラスメイトたちははめちゃくちゃ英語早いし、こなれた英語を使ってきます(日本人の教育課程には馴染みのない英語って意味です)。なのでクラスメイトもナチュラルに英語を話されると、文脈からなんとなくの意味は予想できるものの自信を持って理解できることは少ないです。しかし、ごめんと聞き返すと2回目というのもあってか、英語としてしっかり理解できることが多いです。特に聞き取れた部分と聞き取れなかった部分を明確にして聞き返すと、とても優しく言い直してくれます。


ただ悩みはヨーロッパ人グループの会話になかなか入れないことです。ヨーロッパ人2人の会話に3人目として参入するのはまだできるけど、それ以上の人数に参入するのは大変に感じてしまう。それで寂しい思いをしてしまったことが多々ありました。当面の間は1対1で話せる状況を見極めて話していくしかないかもしれません。

あと、英語慣れてる組は距離が一定以上離れていても会話できるけど、ぼくはできません。音が全部聞き取れないと脳内で英語自体に変換できません。机の向かい側の子が話す英語なんか全然聞き取れないのだけど、隣の子が平然と返答してるのを見ると耳が違うんだろうなと思います。隣の席とか、近いところで話してくれるとやっとぼくもわかります。これも先ほど書いたキーポイントの音を拾えているかどうかの違いだと思います。全ては経験と慣れですね。

結局今後どんな意識で英語を聞いて、話すのか

まず当たり前ですが、そもそも知らない単語は、会話中に聞こえてきたものを脳内でスペリングして英単語に変換できたとしても、理解できません。語彙力不足はリスニングしていても増えることはないです。つまり、語彙力を増やす努力は継続しないといけません。特にデザインの専門用語に集中して増やしていければと思います。

音を英語として聞くことに関しては、繰り返して慣れるしかないです。近道はないから、どれだけ失礼でも聞いて聞いて聞き返しまくるしかないんでしょうね。ただ、自分のメンタルのためにもどこかで成長を感じる必要はあります。成長を感じる方法は、聞き返さずに、「つまりこういうことを言ったんだよね?」と確認して、相手からその通りだと返事をもらうことです。例えば"Exactly"とか返事をもらえたとき、すごくスッキリします。

だから基本的には自信がないときは聞き返して文章レベルを下げて貰えばいいのですけど、ギリギリ聞き取れたと思うところで相手に確認する作業は必要です。

そうは言っても申し訳なさの感情には勝てません。特に英語が上手いと思うクラスメイトに「ぼくはあまり英語が堪能じゃないから、何回も聞き返すと思うけど許してね。」と伝えてみました。既に何回も聞き返してたし。これに対する反応は共通して「気にしないで、今会話できてるんだから大丈夫だよ」と言ってくれます。ああ、優しい。「伝える」のはなんとかやっていけるレベルなのだと自信が持てました。あとはやはり、何回でも聞き返す精神を保つことです。

でも逆の立場で考えてみると、聞き返すことを申し訳ないと考えるのは間違いな気がしてきます。例えば、まだ堪能ではないけど少し日本語のわかる留学生が、ぼくの話した日本語をもう一回言ってほしいと聞き返してくれたときってなんだかんだ嬉しいんです。聞き返すことは、分かろうとしている意思表示です。1回でも聞き返してくれると「分かろうとしている」気持ちが伝わってくるので、分かってくれるまで段階的に言葉の難しさを下げてどうにか伝えようとこちらも頑張ります。

英語で会話する気疲れはほとんど、聞き返す瞬間の申し訳なさに集約されてると思います。しかし聞き返された相手からしたら、分かろうとしてくれている意思表示を感じて嬉しいはずです。ならば聞き返す気疲れを感じる意味は、全く無いはずです。

英語スキルで「出来ること・出来ないこと」が自分の中でスッキリまとめられた気がします。この精神で今後も頑張っていきます。

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