見出し画像

PROTOTYPING AT THE SPEED OF THOUGHT - 思考の速さでプロトタイピングする トレーニング

8/17に行われた「Adobe XD ユーザーフェス 2019 Final」でワークショップを実施しました。
1時間枠の中で行う短時間のワークショップであったのですが、参加いただいた方や人数制限があったので参加できなかった方に向けて、実施に至るまでの経緯や実際のワーク内容などを解説してみたいと思います。


途中で変わったワークショップの内容

一部の方はお気づきであったと思うのですが、イベント募集開始時は「ミーティングファシリテーションのトレーニング」というテーマでした。
内容としてはミーティングのファシリテーションをXDを使って行うためのトレーニングをワークショップで行おうとしていたのですが、「それ、XDじゃなくてもできるよね?」という指摘を受けて見直すことになったのです。
まぁ、ホワイトボードや他のツールでもできちゃうのでその通りなのですけど、1時間枠でXDを使ってワークショップを行うってかなりの難題で、ここ最近で一番ワークショップデザインになやみました。
そんな中で以下のような記事を書いていました。

たんにXDを使うだけじゃ、「ワークショップ」じゃないよね?ということもあって、なやんでいたのですが、自分が一番XDでそのパワーを感じているところって何だっけ?と考えた時にXDの開発理念である「Design at the speed of thought.(思考と同じスピードでデザインする)」が思い浮かび、短時間でアウトプットすることができることをワークショップで実現することができないかと思い至り、実施時の「PROTOTYPING AT THE SPEED OF THOUGHT - 思考の速さでプロトタイピングする トレーニング」に変更することになりました。
(「ワークショップ」じゃないよね?についてはこちらの記事を参照いただければと思います)

思考の速さでプロトタイピングする トレーニング

「思考の速さでプロトタイピングする」という言葉は格好いいのだけど、1時間枠の中でどうデザインするか、と考えた時には以下のようなロジックで考えました。

・XDでアウトプットするのが早い人はそれ以前のアウトプットイメージが短時間でできている
・思考する、つまりアイディエーションのトレーニングを行い、短時間でアウトプットイメージをできるようにする
・1時間で実施するために考える、手を動かすポイントを限定する
・ただし、持ち帰って自分で広げられるようにその前後のプロセスも伝える

そして、以下の目的とメニューとしました。

本日のメニューで1時間に5分足りないのは、イントロダクションとしてこの目的やメニューの話をしているためです。

ワークショップのプログラムに込めた意図

プログラムデザインのロジックについては上述していますが、このプログラムに込めた意図としては、短時間でアイディエーション〜プロトタイピングすることができるように、その考え方とトレーニング方法を伝える、ということでした。
アイディエーションとプロトタイピングは急にできるようになるわけではなく、常日頃からそれを行う機会を持つことが必要になります。
そのためのきっかけになればと思い、短時間ではありましたが、以下についてプログラムに織り込んでみました。

・課題解決までのプロセス
・思考とアウトプットの間に在るもの
・理想に近づけるためのUIカイゼン
・アイディエーションの手法とプロセス
・プロトタイピングはどのような仮説を検証するためかを明確に
・短時間でアイディエーションとプロトタイピングを行う


もちろん、参加された方によっては伝え切れていない部分は多分にあったと思いますので、また別の機会で同様のワークショップを実施する機会をつくることができればとは考えています。
(アイディエーションのトレーニングに特化したワークショップも実施を企画しています

ワークショップは参加後にふりかえってみてほしい

ワークショップは参加して終わりではなく、参加した後に体験したことをどう生かすか?を自身でふりかえって考えてもらうことで、自分のものにすることができると考えています。
そのためワークショップのプログラムでは「リフレクション」というふりかえる時間を設けることが多いのですが、今回は時間的な問題からワークショップの時間内でそれを行うことができませんでしたので、そのことを伝えるのみとなりました。
私がイベントでデザインするワークショップは参加した方々が持ち帰って、自分たちで再現できるようにしていますので、参加された方々はふりかえる機会を持ってもらえればと思います。
当日お話させていただいたように、今回のワークショップのプログラムが必ずしも正解ではなく、皆さんそれぞれにより適した内容があると思いますので、それを皆さん自身や所属する組織/チームの方々と話す機会をもってもらうことで、実務ではどう生かすことができる等、参加いただいた時間以上の価値を広げることができると考えています。


参加者の方々から直接感想やフィードバックをいただく機会は得られなかったのですが、多少なりとも皆さんの知見につながればと思って実施させていただきました。
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!


ワークショップに興味を持たれたら

直近でイベントとして実施するワークショップは以下がありますので、ご興味あればご参加いただければと思います。
また企業内でもワークショップを実施していますので、こちらもご興味ありましたらTwitterよりお問い合わせください。

2019年9月2日
「サービスづくりの仲間探しをデザインする」ワークショップ』(サービスデザインクエスト)

2019年9月14日(土)
『チームになる」ための相互理解を体験する』(UX MILK Fest 2019


コーヒーを飲みながら書いていることが多いので、サポートいただけたらコーヒー代として使わせていただきます!