「bizSPA！フレッシュ」の記事を見て、興味を持って亀戸の有名な激安弁当屋さん、キッチンDIVEに行ってみた。

今となっては太古の昔の話で恐縮ですが、楽天市場内部ではメルマガ読者１０万人いると月商は１００万円程度が目安という指標がありました。今の時代だとSNSのフォロワー数１０万人に対し１００万円という指標が当てはまるのかもしれません。

「肌感覚として、フォロワーが1000人いれば、3～5人が常時買い物に来てくれる。つまり、今のフォロワー数で言えば、大体250人くらいがTwitter経由でお店に来てもらっている状況です」

１，監視カメラの目的

有名なのは、24時間Youtube配信している監視カメラ。確かにありました。物干し竿の先端にカメラを取り付けてあり、壁に立てかけてありました。現金商売をしていると困るのは、お客様の万引よりも店員がお金を盗むことだったりします。うちでも、10人に1人くらいお金を盗んだりする店員がいます。

正直な所、悪い人が居るというよりも、悪い考えが頭によぎった時に自制が出来る人と出来ない人がいるという感じかと思います。以前、漬物メーカーの社長が、うちのお店で店頭販売をしていたことがあります。彼は自分の商品の店頭販売をしながら、お金をごまかして盗んでいました。その盗みがバレたため、恐らく都心の有名な観光地の土産物屋全てから商品毎、出入り禁止になってしまいました。盗んだお金と取引先を失うリスクを冷静に天秤に測れば絶対やらないようなことをやってしまう人というのは少なからずいます。

以前、ドン・キホーテさんの役員からお話を聞いた際にも、監視カメラは店員の手元が映るようにしていると伺ったこともあります。それだけ、外部より内部犯を警戒する事の方が一般的なのかなと思います。

DIVEさんのカメラの位置を見ると、店員さんがお金を盗むことの位置になってしまっていると思います。そのため、売上金の盗難を心配したのですが、監視カメラのライブ映像を見て納得しました。これだけ売上をオープンにしていると盗めないのかなと思います。

２，店員は日本人

こちらも、店舗内部の犯罪率低減に役立っていると思いますが、店員は日本人と思われる方が多く働いていました。他店舗だと、人件費を抑えるため、高齢の方とか外国人の方が働いている事が多く感じますが、このお店では時給が最も高い属性にあたる若い日本人を雇用しています。

※外国人差別をするわけではありませんが、外国人アルバイトは問題を起こして母国に帰って逃げてしまうというトラブルはよく聞きます。

ただ、ツィッターなどSNSで集客を行うのなら、若干の人件費は捻出すべきコストなのかなという気もします。

３、ビジネスモデルについて

Youtube経由の売上が３０万円あるとしていますが、月商1,000万円あるそうなので、売上の全体から考えると誤差に近いです。それよりも飲食店で平均30％と言われる原価率と比べると、商品原価が50％と非常に高めに設定してあります。

※ネットでは激安弁当屋の原価率は60％とあるので、激安弁当屋さん業界の中では高収益を実現しているのかもしれません。

「家賃が30万円なので、売上が300万円の場合は家賃比率が10%となりますよね。これを売上1000万円にすれば、家賃比率を3%に下げられる。お弁当の材料費は50%、人件費はボーナス込みで25%と固定にしていることから、売上アップを図り、いかに家賃比率を下げるか意識しています。bizSPA！フレッシュ

では、なぜ、高収益なのか。可能性としては、マーチャンダイジングなのではないかと推測しました。私がお店を訪れた際にメインのエリアに置かれている商品は基本的には1,000円以上の高額商品がズラッと並べてありました。そして、300円のお弁当は脇に置かれていました。

しかし、食べログの写真を見ると、このメインのスペースには安価な商品が並べてあります。ここから推測されることは、コンビニでは時間帯によって商品の陳列を買える事が一般的とされていますが、この考え方をお弁当屋さんに持ち込むことで成功したのではないかと考えました。ポイントは、激安だけど少なめに見える300円の商品で、商品はお得である認識させ、1,000円の商品の購買につなげているのではないでしょうか。

　　　　　　　○300円のお弁当

　　　　　　　○2,500円のお弁当

大手の牛丼屋さんのコスパを調べると、特盛より普通盛り2つの方がお得みたいな話がありますが、恐らく同じような話な気がします。

Googleの口コミでコスパが良くないという書き込みは、このあたりの話な気がしています。

恐らく、コロナで伸びてくる商売だと思うので、引き続き、チェックしてみたいと思います。