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世界のマイクロ起業家は何をしているのか。

会社を辞めるのは、ちょっと不安。

でも起業したい。独立したい。

そんな人は多いと思います。たぶん、そんな人達が多く向かったのが、かぼちゃの馬車ではないかと思います。そんな手を動かさないで儲かる系の商品に、本当に儲かる話があるわけもなく、案の定、手を出した人たちは苦しんでいるようです。

その後釜を狙って、香港投資やアメリカ投資など、金融商品系の会社の人達が虎視眈々と怪しい商品を作っているようです。

その手の投資話にするには、ロバートキヨサキの提唱する金持ち父さん的な言い方をすると、自分が働くところから、自分のお金が働くところへのランクアップということになるわけですが、自分が転職するのと同じように情報収集が必要です。

今回のお話は、発展途上国で熱帯魚生産が拡大していて、それを活用して先進国のマイクロ起業家の人たちも事業を拡大しようとしているという話。


始まりは香港のWWFFという熱帯魚の養殖場だったのではないかと思います。WWFFはディスカスという中型の熱帯魚を養殖し、一気に熱帯魚市場のスターダムにのし上がりました。

東南アジアの温暖な気候、ヨーロッパに比べるとはるかに安価な水。このWWFFは、1匹数千円~数百万円の熱帯魚を世界中に販売していきました。この結果、わかったことは2つ。熱帯魚は大量の水で育成すれば養殖はかなり簡単であること。また、国をまたいだ輸出をしても、それほど死なないこと。この2点から、わかることはブラジルで捕まえてきた熱帯魚を、東南アジアの池で放流しておけば、黙っていても大量に増えるということがわかったわけです。WWFFの大成功を受けて、東南アジアの熱帯魚の養殖は少しずつ拡大していきました。

ただ、このタイミングで生産が行われたものは中型~大型魚でした。典型的なものは、アジアアロワナではないでしょうか。熱帯魚好きな人ならわかると思いますが、ディスカス、アロワナ、その後のフラワーホーン当たりが熱帯魚の世界を席巻していたのではないかと思います。値段は数万円~数百万円といったところです。

時代は進み、この20年程度の流行だと思いますが、日本で小型エビ(レッドビーシュリンプ)のブームが起きました。予想外なことに、このレッドビーシュリンプブームは、瞬く間に北京の熱帯魚市場にまで拡散していきました。飼育/繁殖が簡単で、大量に増えるシュリンプは、小型の養殖場/個人愛好家にとっては非常に都合が良かったのかもしれません。

この後、ザリガニのブームやメダカのブームが起きましたが、個人の愛好家の規模で生産してお小遣いになる熱帯魚の時代がやってきました。販路もヤフオクなど自力で開拓できるところにも手軽さがあったのかもしれません。


生産拠点が一気に増えたことで、改良が一気に進んでいます。メダカで言えば、色のバリエーションや光るもの、ショートボディのものなどなど、様々な品種が登場しています。この流れで出てきたものが、ベタという改良魚です。このベタという熱帯魚はタイ原産で、タイの王様も飼育しているらしいのですが、非常に強く、衣装ケースに入れておけば繁殖するくらい飼育が簡単です。

ここに目をつけたのが東南アジア各国のマイクロ起業家です。

特に原産国であるタイ、そのご近所インドネシアでは非常に繁殖が盛んになってきています。養殖場の経営者のFacebookのプロフィールを見ると大卒者が多いことから、現地ではそれなりの高所得者が参入していることが推測されます。ざっくりFacebookで探してみても、インドネシアでベタの養殖場を自称する業者は50人は確認できます。

この東南アジアのマイクロ起業家と日本の熱帯魚愛好家がSNSでつながっています。東南アジアのマイクロ起業家たちはFacebookを駆使して、先進国のベタ好きのコミュニティに爆撃的にアプローチし、友達申請を行い、営業を行っているようです。

では、日本ではどうなっているか。先日、熱帯魚の愛好家のフリーマーケットであるアクアリウムバスに行ってきました。このイベントは、恐らく数千人~数万人が動員しているのではないかと思います。

このイベントへの出店料が1万円。ベタは1匹2,000円以上という感じでしょうか。タイの市場で見た限り、ベタの仕入れが1匹400~800円、高いものだと2,000円。送料が4,000円という当たりで計算すると、それなりに利益が出ていると推測されます。ベタを販売している人たちは10人以上いたので、それなりに儲かっているのではないかと推測します。この数字だけを見ると、赤字が出るリスクが全く見込めないですが、どうでしょうか。

次回のアクアリウムバスに出店出来たら、収支も含め公開してみたいと思います。








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