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子どもが区議会の本会議場を見学する事の、甚大な価値

7月27日、暑さがちょっとだけ遠慮してくれて、過ごしやすくなった中「葛飾区 夏休み子ども議場見学会」が開催されました。

参加者は区内の小学生7人と保護者の皆様。第1委員会室に集合されていた時点ではまだまだ緊張していた様子でしたが、諸注意のあと本会議場に移動する頃からは、どの子も目を輝かせて見学をしていました。

実は私も11月にこの場所に入れるようになったばかりなもので、本会議で入場するときも責任感から緊張して、自分の14番の席までの往復が精一杯です。普段ならありえない、自由に場内を見学できるチャンスができたので、議員である私にとっても大変貴重な時間となりました。

議場に着席してから、まずは資料に沿って説明を聞きました。
・議場が、より良い街にするための話し合いの場所であること。
・条件を満たせば誰でも議員になれること。
・議員側のリーダーが議長で、行政側のリーダーが区長であること、など。

例えば選挙のシステムについて、
1人しか選べないとしたら?
「何でも便利にしてくれそうなドラえもん」と
「困っている人を見過ごせないアンパンマン」
どちらに投票するか?を例にされるなど、3年生にもわかりやすく、工夫した説明でした。
(この模擬選挙はこのあと挙手にて、アンパンマンが当選しました)

自由に見学できる時間になると、議長席で記念写真を撮ったり、区長のマイクで喋ったり、インターネット中継用のカメラ操作の様子を実際に見たりと、皆さん興味津々でした。

議員は筒井議長と私だけの参加でしたので、見学中にいくつか直接質問を受けました。(本音を言わせていただくと、議員はみんな参加するものだと思っていたので意外でした)

 質問席にある、質問の残り時間を表すカウントダウンタイマー。
実際、自民党に持ち時間55分の場合、私が40分で先輩が15分と分担することがあります。これを万が一、40分を超えてしまうと迷惑をかける事になるため、質問の原稿と、行政側と、タイマーをチラチラ見ながらの質問になります。初めて一般質問した私は、恥ずかしながら酸欠になりました。

 固定されて回転しかしない(前後に動かない)議員席。
この使い方も難しいです。そもそも、固定されているので、朝から夕方まで続く長丁場の本会議になった場合に下半身が辛いのは仕方がないにしても。
「賛成の方は起立を」と言われたとき、椅子が下がらないために、気をつけに見えるように、膝を曲げて立っています。腰が痛くなったところにこの中腰は結構ハードです。年配の議員にはキツイであろうと思っています。

皆さん、議場をよく見てくれていました。

全体での質疑の時間にも、
Q 議長席の隣にある椅子は誰が座るのか?
  (A 区議会事務局長)
Qマイクはなぜこんなに中途半端に長いのか?
    (A 立ち上がった位置でマイクにしゃべるから) 
Q投票はなぜ紙に書くのか?
 (A 約20万人の有権者が誰に入れたか後で数えやすいため)
  ※いずれインターネット投票になるかも?
Q選挙で同点だったらどうするのか?
 (A くじ引きをする)
など、大人も一緒に唸る質問が飛び出して、さすが、子どもは頭が柔らかいと感心いたしました。

その後は、70席しか無い傍聴席に上がって、さっきまでいた議場を見渡してみたり、
議長室にて筒井たかひさ議長と2ショットを撮影したりと、皆様楽しそうでよかったです。
はじめの委員会室に戻り、区議会事務局長から参加証を一人ずついただきました。

 これで夏休みの自由研究もバッチリだと思ってみていました。
この通り、普通の社会科見学として捉えてもかなり有意義な内容であると、元教員の目で見て感じました。
 ここで強調したいのは、感性の豊かなこの時期に社会科見学をすることの意義です。
☆子供の視野・視界、興味関心の幅が格段にが広がること。
☆先入観がないために、その職業に対して正当な評価ができること。
(大人になるまでに周囲の価値観に惑わされるゆえに、例えば土木工事や清掃の仕事を忌み嫌うようになる例が顕著です)
☆自分がその職業につかないまでも、共感を持って接することができるので、社会性の伸長が期待できる。

 ずっと長きに渡って危惧されている投票率の低下の問題。

もうお気付きの通り、このプログラムを通じて子ども達は区政や選挙に興味を持ってくれました。今回参加者は7名。でもこれらの取り組みがきちんと口コミ等で伝わっていけば、参加者ももっともっと増えていくことでしょう。
 そして、ひいては投票率の伸長、或いは、いずれ、この中から区議に立候補して、一緒に区政を支えてくれる人が出たら嬉しく思います。
 ですから、私は社会科見学を始めとするフィールドワーク、特に今回のようなプログラムに甚大な価値を見出して応援しています。

 だからこそ、上でも触れたとおり、39名の区議会議員の大多数が参加するものと勝手に思っていたのです。おのおの、課題意識を持って区内を中心に飛び回っているはずの時期ですから、全員は無理としても、本当は多数の議員で、この参加してくれた小学生を迎え応援してあげたかったです。
 これからも、同様の行事には極力参加させていただきます。

 ちなみに、12月に開催される「子ども区議会」(小5から中3)は残念ながら5月下旬に締め切られております。
 こちらは議場で実際に話し合いをしていただく大人気プログラムですので、機会がありましたらご参加いただけたらと思います。

葛飾の明るい未来を感じ取れる、とても爽やかな2時間でした。

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