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輝く姿は人を動かす

10年前、6歳年下の友人Aちゃんに彼氏ができた。
すごく幸せそうで、色々と聞かせてくれるエピソードがかわいらしく、良かったね〜と姉のような気持ちで聞いていた。

ある時、Aちゃんを含めた数人で我が街・西荻窪で集う予定だったのだけれど、雪の予報だったので前日に「西荻窪まで来るのも大変だろうし、明日はやめて別の日にする?」と聞いてみた。
そうしたら「全然大丈夫です!歩いて行けます!」と返事が来た。(Aちゃんの家は西荻まで徒歩25分くらい)
「歩いて!?雪なのに!?」と衝撃を受けた。わたしなんて、西荻窪内であろうとも雪の日の外出なんてめんどくさ、と思っているのに!

そして次の日、雪の中現れたAちゃんに「ほんとに歩いて来たの!?大変だったね!」と言うと、「全然大丈夫です〜。なんか、、歩きたかったんです。」と言った。
その姿に息を飲んだ。
ものすっっっっっごく可愛くて、少女漫画のヒロインのように輝いていたのだ!

わたしの記憶のあの時のAちゃん


きっと雪の中を、彼氏のことを考えながらウキウキふわふわ歩いていたのだろう。
その輝いている姿を見て、

あれ!?わたし、汚い…!

と思った。


その頃のわたしは離婚したいと思いつつ8年くらい経った状態で、こんなことを言われたとか、こんなことがあったとか、愚痴を人に言っていた。
今思うとそんな自分だったことが恥ずかしい。あの頃わたしと会っていた人たちにごめんなさいと言いたい。
少女漫画レベルにキラキラしているAちゃんを見て、そんな自分をすごく汚いと思った。そして、わたしも本当はこんな風に可愛い女だったのに、と愕然とした。


そこから4ヶ月後、わたしは離婚した。
ずっとしたかったけれど、子供もいるし、ものすごくパワーのいることだし、面倒くさいの極みだし、なんか、、、勝手にそうならないかな〜とか神頼みのような気持ちでいたのが、Aちゃんの輝きを見てスイッチが入ったのだ。
笑い話だけれど、今から婚姻届をもらいに行く、というAちゃんと一緒に区役所に行き、わたしは離婚届をもらった。全く逆の書類をもらう2人だったけれど、共にワクワクとその紙をもらったのだった。


それから10年たった今、わたしはあの時のAちゃんのように可愛い女に戻ることができた!
あのままだったら一体今わたしはどんな風になっていたのだろうと思うと、本当にゾッとする。
大変だったし勇気やら何やら色々使ったけれど、頑張って離婚した10年前のわたしよ、本当にありがとうと思う。
その後断捨離を始めた5年前のわたし、本当に大事な人を見つけてそこに勇気を出した3年前のわたし、家を出ると決めた2年半前のわたし、その時々の頑張りのおかげで今のわたしはAちゃんのような輝きを取り戻せて、ものすごくハッピーになっているよ!と言いたい!
今のわたしは、大雪でも恋人のことを考えながらゴキゲンにどこまででも歩いて行ける!


今が未来を作るというのはこういうことなのだろう。
だから今日のわたしも未来のわたしのために、最善の1日を送る!という心づもりで生きる。

今でもあの日のメンバーでは『雪の日のAちゃん』という伝説になっていて、よく話題に出る。
輝く姿は人を良い方に動かす。
あの時わたしに離婚する勇気をくれたAちゃんは人生の恩人。
わたしもこのまま、『雪の日のAちゃん』の姿であり続けたいなと思う。


こちらの記事がお役に立てたら幸いです!