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私の役目

昨年末のお絵かき教室に、お目々くりくりのものすごく可愛い小学2年生の女の子Mちゃんがお母様と一緒に来てくれました。

私の本『キャンディ⭐︎フェアリー』を大事そうに抱えていて、「お友達の家でこの本を読んでとっても気に入って、お母さんに買ってもらったんだ!」と笑顔で教えてくれました。それで私を検索してお絵描き教室を見つけて来てくれたとのこと。

『キャンディ⭐︎フェアリー』は私のとても大事な本なのでとても嬉しく、本のいろんな話をしました。

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「私、妖精が見えるんだよ!」「動物とお話しできるよ!」「私魔女なんだ!」と本当にキラキラした目でお話ししてくれる様子と、そのMちゃんを嬉しそうに見ているお母様が素敵だなあと、握手してお別れした後ちょっとうるうるしてしまいました。


そのMちゃんのお母様から7月の頭に「夏休みの自由研究でイラストレーターについて調べたいので、娘が考えた質問に答えていただけないでしょうか」という、なんともワクワクするメールをいただきました。

もちろん協力させてください♪とお返事して、数日後にもらった質問とその答えがこちらです。↓(以下、掲載に関してはMちゃんとお母様のご了承を得ております)


1・イラストレーターとはどんな仕事ですか。
雑誌や広告、本などにさし絵を描きます。
ただ自分の好きな絵を描くのではなくて、「こういう絵を描いてください」と頼まれたものを描くということが多いです。

2・なぜ、このお仕事を選びましたか。
子どもの頃から絵を描くのが得意で、大好きでした。
そして本を読むのも大好きで、私も本のさし絵を描くお仕事がしたい!と思いました。

3・この仕事をはじめるためにじゅんびした事はなんですか。
高校を卒業した後にイラストの専門学校に2年間通って絵とデザインの勉強をしました。
卒業後は、お仕事をもらえるように出版社に売り込みをたくさんしました。

4・仕事で一番くろうする時はどんな事ですか。
いくつものお仕事のしめ切りが重なると、眠れない日々が続きます。
しめきりを守るのが一番大変です!

5・仕事で一番うれしい事はなんですか。
ファンレターをもらうと、私の絵が誰かの役に立ったんだなあと、とても嬉しくなります。

6・どりょくや工夫している事。頑張っている事はなんですか。
大変ですがしめきりは絶対に守ります。

7・いつから絵が好きになりましたか。
幼稚園の頃から毎日絵日記をつけていて、ひまさえあれば絵を描いていました。

8・自分の描く絵で好きな絵はありますか
ファンタジーな女の子を描くのが得意です。
『リトルジーニー』『キャンディ☆フェアリー』『12歳のスタイルブック』のイラストは特に気に入っています。

9・日々、どんな練習をしていますか。
仕事の絵を描いているばかりで時間が過ぎてしまうので、落書きでもいいからサラサラっと何かしら描くようにしています。

10・やめたいと思った事はありますか。
イラストレーターを20年していますが、一度もありません!

11・アイデアがないときはどうしていますか。
本を読む、友達とあってお話する、映画を見る、展覧会を見に行く、ダンスをする、お風呂に入る。
これらをしていたらアイデアが降ってきます♪

12・イラストレーターとして他にしてみたい仕事はありますか。
今、タロットカードのお勉強をしているので、自分の絵のカードを作りたいなと思っています!

以上の12個の質問でした。

ぱぱっと答えられるものや結構考え込むものがあったりして、内観する時間のようで、いい機会をもらったなあと感じました。

お返事を送った数日後にはzoomでのインタビューもしてもらって(笑)、好きな映画や子供の頃大好きだった本のこと、謎の生命体ケセランパサランのことなど、お母様も一緒に3人で色々とお話をしました。

その時にも改めて感じたのが、お母様がこうしてMちゃんの好きなこと、やりたいことを100%応援してあげているのが素敵だなあと。手伝うけど口を出すわけではなく、自由にさせている感じなのです。
だからMちゃんは心から安心してこんなに素直に可愛くのびのびといられるんだろうなと思いました。


そして先日、完成した自由研究の写真を送ってくれました!

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ああ可愛い♡と微笑ましく読んでいくうちに、だんだんうるうるしてきて、結果泣いている自分がいました。

まとめで、「ユカ先生は20年仕事をしていてやめたいと思ったことがないと言っていたので、イラストレーターは楽しい仕事なんだなあと思いました」と書いてくれたこと、そういうふうに感じてくれたんだなあと、とても嬉しかったです。

そう、本当にイラストレーターのお仕事は楽しいのです。

20年間どんなに〆切が辛かった時も、寝なさすぎて幻覚を見た時も笑、イラストレーターをやめたいと思ったことは本当に一度もなかったけれど、逆にやめたくないから悩むことはあります。

フリーランスのイラストレーターなんて博打人生みたいなものだから、嘘みたいに仕事が重なりまくる時もあるし、嘘みたいに閑散とする時もあって、いやはやよく2人の息子を抱えて今まで無事に生きてこれたものだ!と思うくらいです😂


私は小学生の頃『おちゃめなふたご』シリーズの田村セツコさんの挿絵が大好きで、中学生の頃は谷川史子さんの漫画が大好きで、今のイラストレーターの私があるのはこのお2人のおかげです。

お2人に影響を受けた私が大人になってイラストレーターになり、その私の絵を見て楽しんでくれている子供たちがいて、その中にはMちゃんのようにイラストレーターを目指す子がいるし、もしかしたらもうイラストレーターとして活躍している子がいるかもしれません。

そう思ったら、ああこれが生きていくってことなんだろうかと、果てしない気持ちになりました。

子供の頃に憧れだった側に行けた今、私は宇宙からもらった才能をしっかりと活かし、子供たちに夢と希望を伝えられるように自分自身日々精進していきたいし、それが私の人生の役目なのだろう!と思いました。

頑張らなくちゃ!


Mちゃん素敵な機会をありがとう!これからもたくさん絵を描いて素敵なものをたくさん見て、素直な心を持ったまま妖精のような女の子でいてください✨

そしていつの日か夢を叶えてくださいね!

こちらの記事がお役に立てたら幸いです!