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『7 Days to End with You』/ゲーム・パズル&ノベル

Switch版
プレイ時間 10時間くらい

 何もかもにディアブロ4が絡んでいる今日この頃、シーズン1(というのがあるんです)が7/21に始まるので、じゃあそれまではお嫁と2人で違うゲームでもしようと思っていたところ。
 我が家では、ADVなどの動きが激しくないゲームを、ながら見じゃなくてガッツリ見で2人でやることがあり、このタイミングで、ずっと前からやりたかった本作『7 Days to End with You」が、Switchのいっせいトライアルに来たので飛びつきました!
(どうでもいいけど、なかなか正確なタイトルを覚えられなかった。「7 Daysなんちゃらの続きやろう」とか言ってた)

 とても面白かったです。ゲームの性質上、ミステリーというよりナゾトキに感覚は近いのかもしれないけど、お嫁とああでもないこうでもないと言いながら楽しみました。

 これまたゲームの性質上、なにも知らないほうが楽しめる系だと思うので、あとでやるかもしれない人は読まないほうがいいよ!


面白かったところ

 もうシステムそのもの!
 あとで触れるけど、プレイヤーそれぞれの物語、ゲームならではの物語になるのがいいよね。これはほかでは味わえない感覚。
 なんのメディアでも、それをどう捉えるかは受け手次第ではある。けど、このゲームは冒頭で、プレイヤーの立場を観測者と説明するんだけど、観測したものを当てはめることで語り手の領域にもだいぶ入ってるのが面白いし、もしかするともっと受動的なメディアでも同様のことは起きてるのかな……? などと考えさせられて楽しい。

難易度・ボリューム

 ふだんから謎解きが好きな人はわりとサクサク行けるんじゃないかと思う。特に名詞まわりは。動詞とか形容詞となると、個人の感性がかなり出るので、想像力が逞しい人間が2人でやるのはかえってなかなか絞れなくて、それもまた面白かったかな。自信のない単語は「?」をつけて入れてたけど、「悲しい? 寂しい? 暗い?」みたいに長くなったり、逆に「面白い」とかもありえる……? とか疑い出して、わかんねー! って悶えてました。
 なので、ボリュームはどれくらいスムーズにいくか次第です。
 ……これって、未プレイの人に読んでほしくないけど、プレイ済みの人には意味のない情報だね!

操作性

 単語を入力しても、使用例の確認画面にすぐさま反映されなくて、一回閉じて、また単語リストを開き直さないとダメなのがちょっと面倒だったかな。
 あと、写真とかカレンダーとかを拡大でポップアップしたあと、クリックしたつもりの写真が無視されて、後ろに隠れている花瓶がクリックされるみたいなことがちょいちょいあって、一瞬混乱したかな。

グラフィックとサウンド

 2つの面をまとめちゃうけど、インディーぽさはある。でもそれでいいというか、それがいいというか。
 とりあえず、相手の人がかわいいよね。ふせったーでも書いたのよ。

ビンビンに不穏な気配を感じるんだけど、気のせいだよね? このままいい感じの雰囲気で進んでくれるよね? という途中感想。新聞とか、錬金術っぽい部屋とか……。いや、きっとだいじょうぶだ。恋人のタロットみたいなので照れっとしちゃうかわいいあの子(未確定一般女性名でジェーンにした)と、ほんわかした感じで明るくやっていくんだ……(言い聞かせるように)

 まあ……ぜったい無理だと思ってたけどね! そういえば割れた鏡とかも不穏でよかったよね。
 あと、通常シーンのBGMが、なんともいえないクセになる感じ。

プレイ記録みたいな感想

 以下、あとからならいくらでも言えるので、かなり恥ずかしい内容ではあります。

 不確定名なのでジョンとジェーンにしました。

 出だしですごい調子よく、隠し部屋やら血生臭い流れを嗅ぎつけて、メモになにかの生き物の「材料」とか書かれてる時点で、ニッコニコしながら「やってんな、これ! ジェーンやってんな!!!」とキャッキャした。なんなら最初、幅をとって「被造物」とか、逆に狭めて「ホムンクルス」とか考えてたけど、あっ、「人間」でいいのか! 「人間」の「材料」か! ってなって、余計はしゃいだよね!

 なんだけど、1周目の3日目で、「よーし、だいたい単語わかったし、いかにもゲーム的なやりかただけど、さっさと寝てしまって夢で単語を埋めておくか!」とか調子こいて、イベントを見逃したり、そのくせ、どうも感情の部分の言葉が上手く解読できてなくて、最後の言葉がぜんぜん当てられなくて、そこからえらく躓いてしまった。
 それも「ありがとう」とか「幸せ」とか「ごめん」とかが当てられてなかったのがダメすぎて、それこそ「ごめん」……って後でなった。

 2周目で、2人の関係を説明してくれるイベントが起きて、「おっ、こういうのを見つける必要があるのか」と、イベントを探す方向で走り出す。「ハイハイハイハイ、完全に理解したわー」の顔でね。
 で、たしかに出来事は増えるのだけど、あいかわらず最後の選択肢を間違ってうまくいかない。「訪問者が隠し部屋に材料として追加補充されたから、これで次の回はもっと元気なジョンになるんじゃない!?」とかお嫁が言って、天才かよー!!! よっしゃ勝った!!! くらいの感じでまたしばらく空回る。マジで名案だと思ったんだよなあ……。

 しばらく迷走するも……もうだめ……いろいろ試すも上手くいかねえ……と、完璧に行き詰まった……。悔しいけどしょうがない。エンディングの条件を調べてちゃった。くそお!
 ……なるほど、ほとんどイベント関係ないのか。隠し部屋と最後の選択肢をちゃんとすればいいのね。
 よし、じゃあエンディングを見るか、とプレイ。「『今回の子は寝てばっかだなー』って思われてそう」とかお嫁が言うので、ひどすぎて笑った。

 というかなり最後グダグダな感じでエンディングを見ました! まあまあ恥ずかしい!

もうちょっと感想っぽい感想

 なんていうか、言葉の選び方に個人の感性が出るよね……。終わってから穴埋めするのに、読みやすいと思って調べた単語を入れちゃったけど、自分のを残しておけばよかったなあ。
 もちろん言葉を探す楽しさもある。lifeのところ、植物のところだけなら簡単なのに、戦争と並べて使われてもいるから、しばらくわからなくて、「エネルギー」「戦争」なら完璧に満たすんじゃない!? と気づいたときは自分が天才かと思った。勘違いだったけど。
 それはそれとして、自分の入れた言葉でだいたい当たってる会話を、想像と創造をしながら読むのが醍醐味というか。

 やってる途中で気づいたけど、ゲーム中の謎の言葉は元の単語が英語で、それに日本語の単語を入れるから、どうしても翻訳でブレもあるし(なんならOKはそのままOKのほうがスッキリ通る)、単語の意味の幅もあるし、限られた場面でしか使われないので、少しズレてもわりと行けちゃうのよね。そもそも基本的に、主人公たちの名前は適当に入れるしかないわけだし(元のアルファベットは復元できるので、一応正しい名前はあるらしい)。

 プレイヤーが選んだ言葉でストーリーが語られる。これが、すごい上手いなと思う。まさに自分だけの物語になるし、ほかの媒体じゃなくゲームである意味がある。そういう体験はなかなかないよなあ。もっとこんなゲームしたいよ!

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