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本を作っている課程より。その1

HPでも少しずつお知らせしていますが、2019年の末に、パイ・インターナショナルさんより 本を出版することになりました。タイトルはまだ仮題でこれからですが、 おやつのレシピ本です。休憩で息抜きに気軽に作ってきたおやつです。これまでの生活から季節ごとに集めています。

と言っても、素材がすでにあるわけでなくて、まさに今年の生活の中で作っております。写真も全て私が撮っているので、私的な日常の空気ありつつ実用性もあるものになればと思っています。こういうのって全体がほぼできあがってからお知らせするものだと思うのですが(まだ30パーセントくらいなので)、出版自体は初めてで、これまで知らなかった制作過程に触れられているので、折々発信できたらと思います。

初めての種類のアウトプットでとても難しい。しかしちょうど私は、もっと家族との時間と引っ張り合いにならない働き方はできないだろうかと思っていたところでした。

工芸作家/お菓子作家 として活動していますが、どちらも一つ一つを作る仕事です。自分の手の中で最初から最後までやり、ひとつひとつ大事に販売することは、とても自分に合っているとは思います。

ありがたいことに作品制作の数が追い付かなくなってからは、頑張る=数を作るというミッションが加わったのですが、ひとつひとつ作っている以上必然的に数×時間ということになるので、仕事を頑張ることと、子供との今を大事にすることが、どうもコンフリクト(相反)してしまうときがある。それなら仕事を6分目におさえたらいい と言葉では思えても、せっかく目の前にあるやりたいことを我慢するのはやはり残念な時もあります。

もちろんものづくりなので一つずつ作る技術を磨いていけばいいのですが、一部でもいいからもう少し、子供と向き合うことと時間的に直線上にならないものか。その仕事に向き合うことが、家族と向き合う時間にもなり、生活に直結するような制作術はないかと。

そんな都合いいことはないか、と思っていたところに、本の話をいただきました。本に向き合う仕事は、個数を作るのではなくイメージを深める作業。深めることは、数が減らない。ひとつひとつのものに向き合ってきた工芸作家には、これがなかなか新鮮です。

この仕事をすることで、これまで振り返らなかった自分の生活と向き合ったり、子供とのおやつの時間に向き合ったり。やることは多いのですが、時間の奪い合いをしないので、今年は比較的ゆったりとした気持ちで過ごしています。もちろん作品制作もできるだけしていますが、つくる頭を切り替えられることがありがたいです。

↑ パソコンと向かい合う、わたくし。仕事は早い方でないので余計に大変ですが、1ページずつ大切に作っております。私は仕事の休憩で、作っておいたおやつを食べたり作ったり、それによってリラックスすることでバランスをとってきました。おやつ難民になると大変困る。むしろ仕事に支障をきたす。
真剣に休憩してきたことが、ひとつの形になることを嬉しくおもっています。

出版を記念して2019年12月前半に、東京・銀座の森岡書店さんで個展をします(先行販売会)。 もちろん作品とお菓子も販売します。まだ先ですが鋭意制作中ですのでお知らせしました。お尻に火をつけるつもりで。


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