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コミュニティ運営をしてきた6ヵ月間の気づきをまとめていくの巻【連載第11回】

※2019/7/7追記。コミュニティ連載としては第11回なので回数カウントを修正しました。

みなさん、お久しぶりです。

2019年になってから、早くも半年が経とうとしていますね。元号が変わったりと色んな出来事があった半年間でしたが、みなさんにとってはどんな半年間だったでしょうか??

僕にとっての、この期間のハイライトは以前から参加していたオンラインコミュニティ『コルクラボ』に運営責任者として関わってきたことかな…と思っています。

イベントでも部活でも、ちょっとした親族の集まりでも同じですが、参加する側と運営する側とでは経験から得る気づきの種類が変わりますよね。どちらも魅力的ですが、この半年間は特に運営側に立つことが多かったので、仲間の姿を見ながら企画の意図が伝わっているかな…目指したい組織の姿に近づけているかな…と思いを巡らせることが多くなりました。

そこで、この期間の気づきを文字で残しておけば誰かの役に立てるのでは思い立ち、何回かにわけて記事にしていこうと思います。

これからの連載はこんな人に読んで欲しいです↓↓

オンラインサロンや趣味のコミュニティ運営をこれから始めようとしているひと(すでに運営しているひとも是非)
会社で組織づくりをしているひと
コルクラボの仲間(思い出振り返りにどうぞ)

それでは今回の話題に入りますが、初回は風土つくりについての話です。

コミュニティの風土ってどうやって作っていくのか悩まれている人も多いのではと思います。共通の趣味で呼びかければ人は集まりますが、それは個の集まりであって、組織としてみたときの風土はそれとは別の視点でマネジメントしなければならないですよね。

僕はコミュニティをつくりたいという人は、人が集まりやすい旗を立てることと、集まった人とどんな風土をつくっていくのかの2つを考えて設計をする必要があると思っています。しかし、慣れていないとこれがなかなか大変。どちらかが欠けていると、集まった人がすぐに離れていったり、集まったものの盛り上がらなかったりと、僕もたくさん失敗してきました…。

※関係した話題は以前のnoteにも書いています。こちらは旗の立て方の話が中心です↓

コミュニティのようにプライベートで人が集まる場は、仕事と違ってやらされる役割も少ないし、嫌なことをやらなくてもいいので、受け身でいても居心地のよさがあったりしますよね。いるだけで楽しい、みたいな。それはそれでアリだとは思います。

しかし、運営の視点だと注意が必要。放っておくとコンテンツを『提供する側』『提供される側』にぱかーんと分かれてしまい、ここにヒエラルキーが発生する可能性があります。これができると厄介です。いつのまにか運営の人が偉い人みたいになっていき、参加者との間に距離ができはじめたりします。

僕らは社会の仕組みの中でこの構図には慣れてしまっているので、それに対して気にならない・居心地の良さは変わらないという人も多いかもしれないのですが、気がつくと「なんだか会社と変わらないですよね」という声が出てくることもあります。これなんだか残念な気持ちになります…

おまけに受け身の人はコンテンツに対しての満足度は高くても、場に対する満足度を高めていくのが難しいという点もあります。気になるコンテンツがある日だけ顔を出したり…こういう人が増えてくると風土つくりはますます難しくなります。僕もこの現象には苦い思い出があります。

コルクラボでは仲間がフラットな状態で居心地の良い場所をつくるために、以下の3点に配慮しながら運営をしています。

①メンバーのチャレンジを後押しする仕組みを持つ
②行動や振る舞いの必然性を企画に盛り込む
③企画終了後は活動の振り返りをして学びをみんなで共有する

これを運営の仕組みに入れて、メンバーの行動の背景にある意識の部分を揃えて風土につながるようマネジメントをしています。

ちなみに今年の運営チームがスタートした時には、100日間の計画として、以下のプランを立てていきましたが、担当とコンテンツの多くはわざと決めずに空欄にしておきました。理由は後ほど説明します。

※なお、この計画の中身を説明しているとそれだけで記事が何本もできてしまうので、今回は上記①~③に関わる部分だけを簡単に解説していきます。

①メンバーのチャレンジを後押しする仕組みを持つ

コルクラボでは月に2回リアルで集まり(オンライン配信もしますが)イベントを行っているのですが、イベントで必要な役割とミッションをわりと明確に定義しています。

例えば…MC・オンライン配信係・受付係・名札係・スライド作成係といった係がありますが、それぞれを毎回複数人で担当しているので個人のスキルに依存しなくてもクオリティが担保できるようになっています。今流行りのクロスファンクション型の役割分担というものですね。

この仕組みは新しくチャレンジしてみたい人が仲間からのフォローを受けやすいという特徴もあります。また、これらの担当欄はわざと空欄にしておき「挑戦してみたい人、大歓迎」というメッセージもしています。『計画には余白をつくっておき、都度参加する人を巻き込むことによって完成させる』というのはコルクラボの大事な知見となっています。運営メンバーは積極的にメンバーを巻き込み、担当をどんどん入れ替えてくれています。

人前で話をすることにチャレンジしたければ、MC。会社でオンライン会議のスキルや知識が必要になったらオンライン係で仕組みを学ぶことも可能。みんなの顔と名前を憶えて(&覚えてもらいたければ)受付係に参加してくれるとお得!そんな感じです。

運営の仕組みがこうしてできてくると、その他のプロジェクトやコンテンツ単位の運営にも伝播していくので、自然に多くの人が企画の余白に入り「参加する側」から「提供する側」にまわってくれるようになってきました。

上の表でいうと、僕はもともと自分でMCをしていましたが、どんどんメンバーが入れ替わっていき、今ではマイクの音量を調整するくらいしか当日の役割がないことも多いです(笑)仲間に感謝です。また、多くのチャレンジャーの中から運営のメンバーも増えてくるので組織の安定感と風土の浸透が進んできました。

②行動や振る舞いの必然性を企画に盛り込む

人というのは、他人から指示をもらうだけで無条件になんでもやれるほど単純ではないですよね。会社組織なら、ヒエラルキーや報酬など様々な力学がありますが、プライベートなコミュニティではそうはいかない。

何かをお願いしたり、一緒にやろうというときにはその必然性をセットで相手に伝えたり、仕組みの中に入れる必要があります。ここは次回のネタにしたいと思いますが、企画を考える人はここをおろそかにすると苦しい思いをすることになるなぁと思います。

③企画終了後は活動の振り返りをして学びをみんなで共有する

企業では『PDCAサイクル』など、行動したら振り返りをして次のアクションを磨いていく仕組みを持っていますが、コルクラボでも振り返りは大事にしています。サプライズが好きな仲間が多いので種明かしのような時間になって面白いのですが、合宿やプロジェクトの報告はメンバーにとっての楽しみな時間のひとつになっています。(そうだよね??)

コミュニティ内の企画は仕立て(人が集まる旗を立てる)だけでなく、人を動かす仕組み(風土)も大事になるため、成功からも失敗からも学ぶことが多いです。また、あるプロジェクトで得た知見が別のメンバーによる別のプロジェクトからも出てきて再現性を確認できることもあります。これは計画と振り返りを行っている組織ならではだなと感動させられることもありました。(当事者には「結局そういうことか、あの案件と同じ現象だったのか」と凹む瞬間もあるようですが笑)

今ではプロジェクトの進め方をみんなで考えて、実行していく経験が仕事の中で活かされているというメンバーも出てきました。会社の中でプロジェクトリーダーをやる経験は少ないかもしれないけれど、コミュニティの中で小さくてもたくさんの案件に関わっていると、いい練習になっているんですね。これは良い気づきでした。もっとたくさんのメンバーの挑戦を応援したいなと思います。

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さてさて、まとめです。居心地の良い場所をつくりながら、組織の風土をつくるというのは、時間もかかるし成果もなかなか見えにくいのでたまには踏ん張りどころもあります。これが会社なら心が折れまくるかもしれない。

でもコミュニティは好きで集まったメンバーとつくっていくので、そんな壁さえも楽しんで仲間と取り組んでいけるのかなと思います。みんなで心折れるのもいいじゃない(笑)。そして、最終的には想像もしなかったステキなものができあがってくれたら最高だよね!そんな気持ちで向き合っていくといいのかなと思います。

まとめが雑ですが…今回はこの辺で終わりたいと思います(続く…)

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いつもnoteを読んで下さりありがとうございます。

今回の記事は約10回の連載になる予定です。

毎週更新していきますので

また続きを見ていただけたら嬉しいです。

なお、僕のツイッターは @kawahao です。

日々のコミュニティプロデュースの学びを発信しています^^

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