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また落とし穴かよ、という事業開発の日々についておもうこと

ここ1ヵ月は事業開発にパワーをさいていたのですが、ちょっと落ち着いたので整理しておきます。

最近、つきあいの長い先輩と新サービスの起案をすることになり、伴走させてもらっているのですが、自分にしてはなめらかに進んでいます。そこで理由を振り返った結果、「誰にとってどんなうれしいことがあるか」が明確になっているとうまく進んでいくなぁということを再認識したんですね。

普段の生活の中で、あったらいいなと思えるものって、明確に解決したい対象がいたりしますよね。それは子どもに対してだったり、自分自身に対してだったり。有名な話ではSONYのウォークマンの話があります。(古い?)

当時の名誉会長だった井深大さんが「私のために、旅行できれいな音楽が聴ける機械がほしい」とオーダーしたことがはじまりで、携帯音楽プレーヤーが生まれて、今や誰でも好きな音楽を好きな場所で聴けるようになりました。

話を戻すと、先輩は営業部署にいるのですが、目の前のひとりのお客様の課題を解決させたくて事業の起案をしたいと僕に相談にきてくれて検討がスタートしたんです。

なぜ、僕に相談を?という人もいると思うので、補足をするとちょっとほろ苦い話になるのですが、実は同じ案件の起案を過去に僕がしていて検討停止された履歴が残っていたのを先輩が見つけてお墓から掘り起こしたということなんですね。

僕のときもスタートは同じでした。あのときは目の前にいるひとりのお客様の課題を解決したくて、事業起案したんだけど、僕自身が未熟だったので頓挫してしまった。会社にいると投資決済を得るためにはたったひとりのお客様へのソリューションではダメで、それがどうスケールして(拡大して)会社としての利益につながるのかという観点が必要なんですよね。すると、視座を高くして、この事業は業界にとっても意味のあるものだという上位概念から企画を整理することになる。

すると決済会議では「業界にとって、会社にとって本当に意味があるのかどうか根拠はあるのかね」という質問が浴びせられるので、あばばばばと持ち帰り再起案することになる。うちの会社では「事業起案は何度も粘り強いチャレンジが必要だよ」ということをよく言われるので、そうだよな…とまた元気を取り戻して業界ニーズがどうなのかを探りにいったりして、再度起案をする。

これ、マジで終わってる勘違いがあると後で気付くんです。

目の前のお客様の課題を解決したくて、スタートした起案
→業界的にどうよ?の一言からやっぱり業界課題の課題解決だよね
→業界課題を探しにいく

つまり、目の前にシャープなお題があるのになぜ改めて課題を探しにいくのだろう?ということなんですよね。結果、知識の疎い業界課題に対する議論をあーでもないこーでもない言ってるうちに空中戦になり、いつのまにか分解してしまうという結末(泣)

これってあるあるですが、まず目の前の課題を解決する方法を考えればよかったんです。その時点では投資決済が必ずしも必要ではないはずです。同じ課題を持っているお客さまがいたら再現すればいい。たくさんいるのならスケールする方法を考えればいい、その際、投資決済が必要ならそのタイミングで起案すれば良い。

地に足がつく、マーケットにフィットするソリューションってそういうきっかけでできたものが多いはずです。借りものの言葉で業界や世の中を変えようなどと理想論を語ってなにも形にならないし、それで仕事をした気になると意識高い系のゾンビを生むことになってしまうよね…。

今回、先輩が声をかけてくれたことをきっかけに以前の自分がゾンビ化していたことに改めて気づかされました。(もちろん、理想論からリリースしたサービスもあるし、現場から小さく育てていったサービスもある)今回はまた落とし穴にはまらないよう注意して形にしたいと思います。

初めに解決したいと思った課題は最後まで捨てないこと。これは大事だなと気持ちを新たに1月の日々を振り返ってみたのでした。

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