おくりびと 2008年 日本

監督 滝田洋二郎
脚本 小山薫堂

本木雅弘 広末涼子 山崎努
余貴美子

エアロビクスの仲間とレッスン後お茶をした時に、
話が自分の生まれ育ちの事になって、色々話をして、
みんなに、へー、そうなの! と驚かれたりした。

それがきっかけで、数日後にこんな日記を書いた。
人間は淡々と生き、淡々と死んで行くものなのだ、と言う様な事を書いた。

父親のことや家のこと 人間の生き方
https://r4.quicca.com/~kawai/diary/01132.html


さらにその数日後、自動的に録画されていた映画がこの映画だった。
10年以上前に観て、とても気に入って何度か見返した映画だった。

この映画は、脚本は特に奇抜だったりする訳ではないベタなものなのだけれど、
それを情緒たっぷりに描いてくれている。

最初にこの映画を見た時に、海外からの感想を読む機会が有ったのだけれど、
その中に「間を取り過ぎている」という様な意見が有った。
そりゃそうだろう、外国語である日本語を字幕で見ちゃったらそう思うのだろう、
と思ったのを覚えている。

この映画の良い所は、ゆっくりじっくり情緒たっぷりに描いているところなのだと思う。
役者さんも、抑制された演技をして、たっぷりと情緒を醸し出してくれている。

人間はみんな死ぬのだ。
愛する人も、自分の親や兄弟も、いつかは死ぬのだ。
淡々と死んだ人を見送って、次は自分も行くから、と声をかけるのだ。

映画の中で、死というのは一つの門なのだ、と言っている。

人間はみんな、その門をくぐり抜けて行くのだ。

人間というものは他の動物たちや虫たちと同じに、淡々と子孫を残してゆくもので、

生きる事に特に意味など無いのだ、と、見方によってはなんだか諦めの様な感覚を持つのだ。


以前、映画の見方、という日記を書いた事が有る。

演技を観る為の映画と、ストーリーを追う為の映画が有る、という事を書いた。
http://www.kawaihidetoshi.cafelatte.me/diary/0433.html


要するにこの映画は、ストーリーも脚本も割とベタなのであって、
情緒を味わう映画なのだと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?