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2023.02.03 うまい煎餅と面白い映画

うまい煎餅を買った。

うまい煎餅

私は普段全くお煎餅を食べない。今日も目もくれず通り過ぎようとしたのだが、棚をフッと見た瞬間に目が奪われた。

「う、うまい煎餅!?」

なんて素敵なネーミングだろう。自信が満ち満ちている。変な食パン専門店の名前なんて、あれはおふざけに走って自信のなさを隠しているに過ぎない。それに比べてこいつはどうだ、シンプルにただ「うまい煎餅」とだけ。良いじゃないか、その気概。気に入った。購入だ。

バリバリに堅いが中は軽やかで、厚みがあるのにサクサクと食べやすい。味も生地のよく焼けた香ばしさとお醤油の華やかさがおいしいし、しょっぱくないのでニコニコしながら食べられる。
これぞお煎餅です、みたいなお煎餅でした。


髪の毛の毛穴がすっごいでかい夢を見た。
ストローくらいの直径があるのに、そこから3本程度しか生えていなかったので流石に嘘だと夢の中でもわかった。

眠いと物の大小が曖昧になる。
不思議の国のアリス症候群というのに子どもの頃はよくなっていたが、今でもたまにその感覚が起こる。
お布団をかぶってウトウト……目をつむると目の前の壁(横向きで寝ている)や自分の手が大きくなったり小さくなったりしているのが見える(目をつむっているのに!)。キモ〜いと思って目を開けると治まる。また目を閉じると大きくなったり小さくなったり……。
目眩とちょっと似ている。微弱な目眩だ。

あれは子どもだとよく起こるらしいが、なんでなんだろう。純粋だからかな。確かに私って純粋だしな。

思えば、純粋ではない子供時代を送ってきた。けれどそれは真っ当な不純さだった。
サンタは親だと知っていたし、絵が上手な友人を羨んでいたし、アリの巣に爪楊枝を刺していた。
今は、サンタさんにお手紙を書こう!とサンタがいると信じて子どもに言えるし、絵が上手な友人に心から上手だと言って関心している。アリの巣に爪楊枝なんて刺したらかわいそうだ。

大人になると、心から純粋になる。それは子どもの頃どこか一歩引いていたディズニーランドでの1日が、今では冷めることなく永遠にはしゃぎジェットコースターで絶叫できるようになった日にそう思った。
郷に入って郷に従える。それが大人じゃあないだろうか。

大人になった今でも不思議の国のアリス症候群になる私は、ギリギリ世の中に迎合できていないのかも知れない。
そういうスれたミュージシャンみたいなこと言うの、嫌だなぁ。


映画「RRR」を見た。

インド映画。非常にスペクタクル。
公式サイトのストーリー説明はこうだ。

舞台は1920年、英国植民地時代のインド
英国軍にさらわれた幼い少女を救うため、立ち上がるビーム(NTR Jr.)。
大義のため英国政府の警察となるラーマ(ラーム・チャラン)。
熱い思いを胸に秘めた男たちが”運命”に導かれて出会い、唯一無二の親友となる。
しかし、ある事件をきっかけに、それぞれの”宿命”に切り裂かれる2人はやがて究極の選択を迫られることに。
彼らが選ぶのは友情か? 使命か?

RRR公式サイトより引用

話の大筋としては、虐げられてきたインドの小さな村出身の男が矜持や使命のために英雄となる、みたいな感じ。

なのだが、とにかく勢いとスケールが凄い。
序盤のビームとラーマが初めて会うシーン。モチーフの当て嵌め方もすごいのだけれど、何より2人がとにかく格好良い。
グゥゥーーーン……ブゥワッッ!!!ガシーーーン!!!ズォア!(かっこいい音楽が流れ始める)バジャーーーン!!!ズン……ズン……ズン……ギャシャーーーン!!!!!です。
まだ10分くらいしか見てないけどもう終わって大丈夫ですってくらいの満足度だ。

RRR、全てが現実より5倍誇張してある。主人公2人の身体能力、戦闘センス、精神力、訪れる危機、筋肉。
2人で仲良く筋トレをするシーンがあるのだが、片方が片方を肩車したままスクワットを笑顔でしている。そんなわけあるか。物語後半では片方が片方を肩車したまま全力疾走しているし、上に乗っている方は拳銃で全弾命中させている。そんなわけあるか。

マッドマックスがウォッカだとしたら、RRRは石油だ。濃く重い油だ。

頼むから見てくれ。石油を飲んでくれ。

本買ったりします、『不敬発言大全』が今一番気になっています。