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マンションのダン襖を本襖に替えますプロジェクト!

(2019/7/11の記事です)

突然ですが、上記タイトルのようなことをGW前から目論んでおりまして、現在鋭意進行中でございます。

場所は埼玉県のとある古いマンションの一室。
おそらく2011年初め頃リフォームしています。
和室の襖はいわゆるダンボール襖というやつで、上から新しい紙を貼ったっぽい。引き渡し当時はとても綺麗でしたが、8年後の現在この通り……ちなみに、ガス火等は使っていない・つまり料理的なことは殆どしていない部屋でございます。それでもこれ。

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一階なので湿気やすいのもあるかと思いますが、うーん……ですね。よくあるアイロン圧着とかそういうものでしょうかね。しかもこれ下の部分の枠が割れて外れちゃってます。かなり幅広の襖なので、案外重いのですよね…。
で、これもマンションにありがちなのですが、和室の襖は押入れ収納および出入り口を兼ねているので、表裏両方が見えます(わかるかな)。表裏ともにちゃんとした和紙を張りたいところです。

もうひとつ、洋間の板戸?的なものはこちら。お見苦しい部分はモザイクをかけております(笑)一見綺麗にみえますが、こちらも良く見ると色々と(自粛)

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なお本宅の方の襖は本襖に入れ替え済で、こちらも2011年4月に張替えをしております。勿論、長田製紙所の襖紙ですよ。
こちらでは普通に料理もやり、焼き肉などもしておりますので、外的要因の染みなどは盛大についております(←)。が!内側からしみ出したような染みは一切、ございません。ベタ貼りではなくちゃんと骨組みの上に「張って」いるので当然ですね♪(自慢)

というわけで和紙はある。というか、用意できる。

表具屋さんをどこで探すか?
タ〇ンページか?
しかし今時、手漉きの強靭な鳥の子紙を張れる表具屋さんて、そんなにザラにいるのか?
本宅の方を手配してくださった会社はもう無くなってしまった。こうなれば一度地元埼玉で探してみるべきかも?

そういうわけでまず頼ったのが
東大襖クラブ
このブログではお馴染み?!の
「襖オタ…いや襖紙張替えが出来る東大生」
ならば、表具屋さんとのお付き合いも多いはず。
「ねえねえ埼玉で、本襖仕立てて手漉き和紙張ってくれる業者さん知らなーい?」
と、直球で聞いて見ましたらばあっという間に返信が。
「岩槻に、埼玉県表具内装組合の会員で、『現代の名工』に選ばれた方がいらっしゃるようです。きっと手漉き和紙の扱いも大丈夫じゃないでしょうか」
『現代の名工』!といえば榮子さんもいただいたアレじゃないですか!これはもう御縁!さすがは東大襖クラブ、目の付け所が違うね!感謝です。
※2016年。榮子さんは前列右端↓

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※東京新聞埼玉版、2018/11/13の記事より↓

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この画像だけでもう、長田製紙所に漂う雰囲気と同じものを感じ取ったわたくし。早速「山下表具店」のメアドにメール出しました。
お電話来ました。

「手漉き和紙……ここ数年張ったことない。襖の注文も殆どないんだよねえ」

そ、そうですよね泣
しばし細りゆく業界の話題に花が咲き、とりあえずどのような感じか観に来ていただくお約束をやや強引に取り付ける。

6月
上旬:現地にてサイズ測定
中旬:見積受取り、発注
幅広両面2本、一本引き1本。和紙は別途。

で、7月頭。もう出来たとお知らせが!早!来週調整のため再度こちらにいらっしゃると。掃除しなきゃ!じゃなくて、
和紙は?和紙どうしたわし太夫!(最後でいいって仰ってたけどさ!)

続きます。

「文字として何かを残していくこと」の意味を考えつつ日々書いています。