勝ち癖をつけるな ~ギャンブルにおける思考法~

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78ページの「ギャンブルの心構え」と近いお話なのだが、今回はギャンブルにおいて勝率にこだわるなというお話。
※ただし、今回の記事はあくまでギャンブルで既にある程度勝つ仕組みを構築しているプレイヤーに対するものであり、ギャンブルをあくまで趣味としている人は読まなくて良いと思う。

さて、この記事を読んでいる皆さんは少なからずギャンブルに興味があると思うので、一度は「勝ち癖をつける」という言葉を聞いたことがあるのではないか。麻雀では「アガリ癖」などとも言われたりする。

これはギャンブルにおいてはしばしば正攻法として扱われることが多い。
要は勝ち逃げする事で勝率を高くしようって話だ。

パチンコのあるある会話で例えてもわかりやすい。
Aさん『今日パチンコで最初いっぱい出たんだけど、結局なくなってしまった。』
Bさん『勝ってるうちにやめとけば良かったのに』

このような会話はギャンブルではしばしば聞かれ、少しの額でもいいから勝って1日を終わらせようとするプレイヤーも多い。
しかしこれはギャンブルをあくまで長期的に負ける趣味としてやっている人間の思考である。
例えば控除率25%程度の公営ギャンブルはほぼ勝つのが無理なので、勝ち逃げは正解である。
長期的に勝てないのであれば勝ってるうちに逃げないと、いつか負けてしまうという理論だ。
しかし裏を返せば「とにかく早く賭けるのをやめろ」という話であり、負けていても早く逃げた方が良い・・・。

では、期待値的な考えを理解し、長期的に勝てる勝負をしている人間としての心構えにおいて最もベストなメンタル管理は何であろうか?という話をする。
※ここからの思考は、いささか宗教的・哲学的なものに見える人もいるかもしれないが、もしわからないことがあれば直接ツイッターのDMで質問してくれ。

確かに勝率100%にすることができればギャンブルで負けることはない。
しかしここには大きな落とし穴があって、そもそも勝率100%を現実的に達成できそうなギャンブルなんて無い。(あったとしたらそれはもうあなたは完全に攻略できているので勝率うんぬんの話ではない。)

では、期待値的な思考がある程度できる人間においての勝ち逃げにメリットがあるだろうか?
(主にポーカー・パチンコ・スロット、また少数だが株・FXをしているプレイヤー向け)

この質問に対する回答である程度プレイヤーとしてのランクがわかるので考えてみてほしい。




だいたいこの質問への返答は大きく分けて2つだろう。

①1日を気持ちよく勝って終わらせた方がメンタル的に良いから
②勝率を高める事でトータル勝ち組でありたいから

(③自分の主戦場において、ある程度勝って辞めておいた方が長期的に人間関係を長続きさせ、しいては総合収支を上げられるから
⇒唯一の正解だが、そう答えるのは1%未満だろうから割愛する。)

どちらも全く無意味な思考だが、①は後から詳しく説明する。
②は記事の冒頭の本の画像の話だが、勝率を追う事はガチギャンブラーにおいてはイコール総合収支を下げる事である。
そもそも期待値+の勝負をしているのであれば、ヤメ時は「自分のポテンシャルが下がった時・疲れた時」であり、勝っているうちではない。
これはスロットの高設定で閉店1時間前まで打つべきものを、3時間前に勝っているからヤメるのと同じで、ただの損失である。
もちろん私も人間なので気持ちは理解できるが、期待値を追うプレイヤーとしてはいかがなものか?という話だ。

少し話は逸れるが、勝率は自由にコントロールできるという話をしよう。
2択ギャンブル(バカラ・ルーレットの赤黒)に、100円賭けて、負けたら倍の200円、さらに負けたら倍の400円を賭けていく・・・これを繰り返すマーチンゲール法を1度は聞いたことがあると思うが、これは勝率は物凄く高い。資金が1万円以上あるなら勝率は99%を超える。しかしだからといってトータルでは勝てない。なぜなら1回の大負けで全てを失ってしまうからだ。これは資金を100万円以上用意して、勝率を99.9%以上にしてももちろん数学的には同じ話だ。

これは少し極端な例ではあるが、このように勝率は自分で操作でき、長期的には何の意味もない事を示している。


では、ここからは宗教的・哲学的な話になるのだが、ごく一般的に言われている
①1日を気持ちよく勝って終わらせた方がメンタル的に良いから
は、正しいのであろうか?
そりゃ、勝って終わらせた方が気持ち良いのは間違いない。
しかしこれは勝率をコントロールせずに勝つ場合と、勝率をコントロールして勝った場合とでは少し意味合いが違ってきて、そもそも勝率をコントロールするプレイヤーの場合は、裏を返せば負けた時に嫌な気持ちになるから勝とうとするのである。
私は多くの勝ち逃げプレーヤーを見てきたし、自分自身が超勝ち逃げしたいプレイヤーだったので気持ちはとても理解できるのだが、さらに一歩ここから抜け出す事で、逆説的ではあるが、勝ち逃げではなく、むしろ負け逃げのススメをここからしたいと思う。

FXや株の世界で「コツコツドカン」というものがあり、ちまちまと勝ちを積み上げるが1度の負けでその全てを失ってしまうようなタイプの人を言うのだが、この大きな原因となっているのが日頃の勝率の高さであることに他ならない。
普段の勝率が高すぎるので、負けた時に冷静な思考ができなくなり暴走してしまうのである。

そもそも期待値上、勝って辞めるのも負けて辞めるのも、それはどこでその日1日を区切るかだけの話であって、トータル収支には何の影響も持たないので、あえて私は負け逃げ率を多くして実験した時期があるのだが、負け逃げによって訪れた心の変化としては、イライラしなくなったのである。厳密には長い目で見るとイライラの累積が小さかったのだ。

ちょっと何言ってるかわからないので、ストレスをポイント化してみる。

5回に4回勝つ人
勝ち・勝ち・勝ち・勝ち・負け(ストレス80ポイント)

5回に1回しか勝てない人
勝ち負け(5ポイント)負け(5ポイント)負け(5ポイント)負け(5ポイント)

こんな感じの減少現象が見られた。


疲れたから休憩。

後から書き直すけど、結論言うと、負け耐性つけたほうがトータルではストレスにならないし、一喜一憂しない。人生の面白味はなくなるかもしれないけど、散財も減るし、何より安定したメンタルの方が生きやすいって話。

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