【自己紹介】漫画家志望が起業するまで

先日、入江開発室にて人生初のPodCastに出演させていただき、僕が開発している本のテスト学習アプリ「BooQs」の宣伝をさせていただきました。

ただ実は僕、1度目の収録でボツをいただいています(笑。

リスナーをおいていったままペラペラ話しすぎたのが原因です。

そのため、MCのぺんすけさん(@pensuke81) に「話を整理するために、ちょっと僕の質問に答える形で文章をつくってきて欲しい」と指示され、いくつかの質問リストを渡されたのち、後日再収録となりました。

その結果が、上の放送となります。

最後は熱くなってしまいましたが、ぺんすけさんの巧みなファシリテーションのおかげで、最初の収録に比べれば、聞ける放送になったのではないかな、と思います。

ありがとう!ぺんすけ(@pensuke81)さん!!

質問リストがそのまま自己紹介に

ただ一度ボツを食らったおかげで、僕にも得られたものがありました。

ぺんすけさんの質問に答える形で文章をつくったところ、その文章がそのまま僕の自己紹介になったのです。

これはちょっと嬉しい誤算でした。
ちょうどnoteではプロフィール用の記事を登録できるようになったし、2018/10/23現在では、「#自己紹介」のついた記事をキュレーションして紹介してくれるキャンペーンも行なっている。

そして何より、僕は自分自身のことを独白するのは苦手です。

乗るしかない。このビッグウェーブに。

かわんじの簡単な経歴

ぺんすけさんの質問に対する僕の回答をここに載せる前に、質問が生まれる背景となった情報、つまり1度目のボツ収録で話した僕の簡単な経歴などを先に紹介します。

かわんじの本名は、「相川真司」です。
あいかわんじなので、「かわんじ」です。安直ですね。

高校時代は「漫画家」を目指し、一応週刊少年ジャンプのネーム(ストーリー)部門で賞もいただきました。

ただ結局、母親に大泣きされて反対されたり、絵がヘタクソだったりというもろもろの理由で漫画家の道を諦め、普通の高校生に戻って受験戦争に参戦。

しかし、やはり自分自身創作の道が諦めきれず、途中から受験をドロップアウトして上京。

4年ほどかけて世界規模の神神習合をテーマにしたファンタジー作品を手がけるも、もはや現代では現実世界がファンタジーであることに気づく。

そして、2次元でファンタジーを創るよりも3次元でファンタジーが創りたいという欲求にかられ、プログラミングを学び、起業。

心理学的に学習効果の高い本の問題集アプリ「BooQs」をリリースし、PMF(Product Market Fit)を目指す。👈今ここですね!!

う〜ん、客観的に公平にみて、頭がおかしい。
本当はもっと複雑で繊細な事情もあったはずですし、現実の僕はいたって精神的に安定した人間のはずなんですが、文章で簡略化するとクレイジー感が際立ちますね!

ぺんすけさんが質問したくなるのもわかります。

では、質問の回答を紹介してまいりましょう!!


- ものづくりをしたいと思うようになった経緯
(まずここあまり一般人にない感覚なので、気になります。)

僕のものづくりへの欲求には、中学時代からニコニコ動画にストーリー動画を投稿したことが大きく関係しているだろうと思います。

僕の投稿した動画は、大した人気があったわけではありません。
しかし、「自分の作りたいものを作る」というのは、それだけで大きな充足感があるのだと、そのとき知りました。

だから僕の場合、ものづくりへの欲求は、他人に評価されることへの欲求よりも、まず「自分の好きなものを作り、それを自分で楽しみたい」「自分が自分の作品のファンでありたい」というのが根元にある気がします。

僕が今開発しているアプリ「BooQs」にしても、そのアプリは自分が実際の生活の中で使っているものです。
だから僕は恐らく、「自分が使わないアプリ」の受託開発などは、楽しめない性格なのかもしれませんね。

もちろん、他人を喜ばせたいという欲求も、僕のものづくりの欲求にはあると思いますよ。
高校時代に漫画家を目指していたのも、投稿していた動画で視聴者のかたにファンアートを描いていただいたことが本当に嬉しくて、僕も絵を描くことで他人を喜ばせたいと思ったからです。

しかし結局、僕自身が「絵を描くこと」を楽しめないために漫画家の道を諦めたところから考えても、僕のものづくりにおいて「自分が楽しみたい」という欲求は、「相手を楽しませたい」という欲求よりも強いのだと思います。

- 大学という選択肢は考えなかったのか

もちろんありましたよ笑
漫画家の道を諦めてからは、半年間浪人していたわけですし(官僚を目指して、東大を目指してました笑)。

ただ僕の場合、やはり創りたい作品がまだあったし、創作の道を諦めることができなかった。
そして創作の道において、学歴という肩書きは、会社員ほど大きな力を持ちません。
入学金や大学の四年間の学費を計算すると、夢に敗れた保険として大学に投資するよりも、僕は自分のほうがそのお金をもっとうまく運用できると、若いなりに考えていました。

また、当時杉並区の図書館に出会ったことも、ドロップアウトの助けになったでしょうね。

東京23区の図書館インフラは、僕の住んでいた埼玉の地方とは桁違いでした。

僕は当時、大学というのは専門的な情報にアクセスするための唯一の窓口だと思っていました。
僕の創りたい作品のテーマが、世界規模の神神習合という宗教学・神話学・民俗学など少し専門的な情報を扱わないと描けないものだったので、そうした情報にアクセスするためにも大学に行くのは必要だろう、と考えていました。

しかし、東京の図書館インフラを目の当たりにした結果、僕は「大学の学士課程くらいの学問であれば、現代では無料で学べる」と考えるようになりました。
だったら、「高い学費を払いながら学ぶよりも、上京してお金を稼ぎながら学んだ方がいいのではないか」と考えたのです。

当時の僕は、自分で計算は立っていると思っていましたし、自分の考えのほうが、大学に投資するよりも合理的だと思っていました。
結果、今のようなことを父にプレゼンして、学費をいくらか割り引く形で仕送りも許してもらい、上京させていただきました。

僕の決定は、割と打算的です。

- 就職しないことに不安はなかったのか、突っ込んで言えば、金銭面大丈夫なの?

恐らく「高校生の頃に漫画家を目指していた」という時点で、そもそも一般の人とは就職やリスクに対する考えが異なるのだと思います。

心理学的に、人の幸福や不安といった感情を決めるのは、絶対量ではなく、その人がもっている基準(参照点)に対する変化量です。

僕の場合、そもそも漫画家や作家という一般にリスキーに思われる選択が基準だったので、大学を卒業して安定した職を得ることを基準にしている一般の人よりも、リスクに対する抵抗感が低かったのです。
だから就職しないことへの不安については、ないとまでは言いませんが、おそらく人並み以下で、気にするほどのものではなかったですね。

金銭面については、上京していた時にアルバイトで稼いでいた200万があったので、それを食いつぶしている感じですかね。
今は父の会社の事務所に寝泊まりをしているので家賃などのランニングコストもかかりませんし、生活レベルを下げれば、割とやっていけます。
それに「お金が尽きたらまたバイトでもすればいいかな」という、これまた一般人とのお金と労働の基準の違いのおかげで、不安はそこまで大きくないですね。

結局のところ、幸福も不安も、突き詰めれば「脳の神経伝達物質」でしかないので、どんなに客観的にかわいそうに思えようとも、本人の脳はそこまで不幸を感じていないというケースは多いのですよね。

- 自分のプロダクトを作るまでにやったプログラミング学習まとめ

(あとで別の記事でまとめますね!)

- なぜ01booksというサービスが必要だと思ったのか?

大学に進学せず家を飛び出してから、ボクはずっと本から学ぶ独学の人間でした。
だから、「どうすれば効率よく本の内容を知識として取り込めるか」というのを、僕はずっと考えていたんです。

その結果として生まれたのが、本の問題集アプリ「BooQs」なんです。

この「本の問題集アプリ」が生まれたきっかけは、心理学を学び始めて「テスト効果(Testing effect)」というものを知ってからでした。

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テスト効果というのは、誤解を恐れずざっくり言うと、「なんどもインプットするよりも、なんどもアウトプットするほうが記憶に残る」という学習効果です。
なぜかというと、人間の脳は、触れた情報よりも、使った情報を記憶に残す性質があるんですね。

例えばあなたは、職場の消火器の位置をすぐに思い出せますか?
カルフォルニア大学ロサンゼルス校で行われた実験では、毎日見ているはずの消火器の位置を、ほとんどの人が思い出せなかったそうです。
人間は、ただなんども同じ情報に触れるだけでは、それを覚えることができないんですね。

ではどうすれば覚えられるか、というと、「情報を使うこと」つまり「アウトプットすること」なんです。
情報を使うことで初めて、ボクたちの脳は、情報を記憶に残すことができる。

これ、プログラミングも同じですよね。
プログラミングの本をただなんどもなんども読み返すだけでは、プログラムは組めるようになりません。
その本の中のコードを使って、プログラムを組むことによって、僕らの脳はプログラムを組めるようになります。
このように「触れる」より「使う」方が学習効果が高いこと、これが「テスト効果」です。

ボクが「本の問題集アプリ」で目指しているのは、この「テスト効果」を、本の独学にも取り入れようということなんです。

プログラムの本なら、このテスト効果を利用して学習することは簡単なんです。
プログラムの本から学んだことは、開発などですぐにアウトプットできるわけですから。

でも例えば、宗教学だとか歴史学だとか心理学の本の知識をアウトプットしやすい環境ってありませんよね?
だから、こうした知識は身になりにくいという問題があるのですが、もし「本のクイズアプリ」があれば、この問題を解決することができるのです。

なぜなら、クイズやテストというのは、そのものズバリ、「アウトプット」だからです。

クイズやテストって聞くと、みんな学力を測る「試験」を思い出します。

でも違うんです。

確かにテストは、試験という学力の計測ツールとしての面もあるのだけど、実際は、テストを解くこと自体が、アウトプットになり、記憶に定着させ、理解を深めるんです。
みんな認めようとはしませんが、テストを解くこと自体が、効果的な学習になるのです。

でも、たとえばですが、僕らは英単語を覚えるとき、単語帳をただ読み返すだけでなく、答えを赤シートで隠しますよね?
資格試験に受かるためには、参考書をただ読み返すだけでなく、資格の問題集を解きますよね?

ああやって問題を解くことが、ただ教科書をなんども読み返すよりも学習効果が高いってことは、みんな無意識のうちに知っているんです。
だけど、一般書籍については、そうした問題集はなかったわけです。
心理学書だったらファスト&スロー、歴史書だったらサピエンス全史のような知的刺激を受けるような優れた大ベストセラーであっても、問題集は存在しません。
それってすごくもったいないことだと、僕は思うんです。だって効率的な学習の機会を失っているんですから。

だから僕は、本をきちんと学ぶために、「本の問題集」、「本のクイズアプリ」が欲しかったんです。
英単語を学ぶように、ファスト&スローやサピエンス全史を学びたかったんです。

そのために、僕は「本の問題集アプリ」を作ったんです。
でも、僕一人だけで世界中の本の問題をつくるのは大変だから、世界中のみんなに手伝ってもらうために、ユーザーの方々に問題を投稿してもらって共有してもらう仕組みにしたんです。

- 何のためにプロダクトを作っているか?(多分本当にそれが必要だと思ったからな気はするのですが100人中95人はお金稼ぎたいんでしょ?って思います。そうならそうで、大金持ちになる夢を、違うなら違うで、お金に価値がないと思ってる理由をお願いします)

僕は、本というのはすごく公平な学習インフラだと思っているんです。

たとえば、教育というのは、万人に開かれているわけではありません。
教育には人間の教師や設備が必要なので、当然教えられる生徒の数にも限りがあります。
だから教育は、試験や学費などによって生徒をふるいにかけて、人を差別する必要があるのです。
教育は、受ける人を選ばなくてはならない。
だから、教育においては学ぶ機会は均等ではありえません。

でも本は、定価さえ払えば、誰でもその本の内容を学ぶことができます
教育は受ける人を選びますが、本は読む人を選びません。
大富豪もホームレスもどんな人であれ、同じ本の、まったく同じ内容を読むことができます。
それは1つには、本は教師と違って供給が十分だからです。
だから、試験によって読むべき人をふるいにかける必要がない。
2つ目には、本は値上げも値下げもできないような仕組みになっているからです。
だからお金持ちも貧乏人も、同じ料金を払えば、本を読むことができるんです。

これってすごくないですか?
僕たちは、ビルゲイツと同じ教育を受けることはできない。
ビルゲイツと同じ服は着れない。
ビルゲイツと同じものは食べられない。
ビルゲイツと同じ車には乗れない。
ビルゲイツと同じ家には住めない。
でも、ビルゲイツと同じ本を読んで学ぶことだけは、ボクらにもできるんです。

本というのは、本当に、万人に開かれた公平な学習インフラなんです。

ボクがやりたいのは、万人に開かれた「本の問題集アプリ」を提供することで、効率的な本の学習方法を提供し、本という公平な学習インフラの質を高めることです。

僕は、学ぶ意欲のある人が、そのときの学力や資力に差別されずに十分に学べる世界を実現したいんです。

僕は、言葉は悪いですけど、学問というのはバカのため、貧乏人のためにこそあると思っていますからね。
そういう人間が努力によって這い上がるためにこそ、学問は必要なのであって、決して富むものを富ませるために学問があるわけではない。
「バカと貧乏人が這い上がるための蜘蛛の糸」、それが「学問」なんですよ。
スタート地点で差別してどうするんですか。

とても恥ずかしい話ですけど、僕はこの使命を実現するためなら、お金はあまり眼中にないんです。

もちろん、世界中に事業を拡大して使命を実現するための手段としての資金はめちゃくちゃ欲しい。そのための利益はめちゃくちゃ欲しいですよ。
でも個人で言えば、僕はそこまでお金が欲しいわけじゃない。
統計的に言えば、幸福感と収入の相関は、世帯収入700万円を超えたら「0」になるんですから。700万円以上稼いでも、幸福は増さないわけですからね。
別に今だって主食はカップ麺ですけど、やりたいことやってドーパミンがドパドパ出てる僕はきっと、平均より幸せですしね。

お金があれば幸せになれると信じてる人は多いけど、幸福の正体はお金じゃなくて、ドーパミンやセロトニンといった脳の神経伝達物質ですよ。
突き詰めれば、幸福なんて所詮、「脳の化学反応」に過ぎないんですから。

だから僕は、僕の幸福のために、僕の脳に化学反応が起きるほうに、進むんです。
「なんのためにプロダクトを作るか」という質問の答えは、「本という公平な学習インフラの質を高めるため」、そして、それによって僕の脳から分泌されるドーパミンですね。


開発したアプリ

BooQsは、心理学的に学習効果が証明されている「本の問題集アプリ」です。
世界中のみんなとつくる、本の問題集です。

BooQsは、使っていただけるユーザーのことを第一に考え、使っていただけるユーザーの方のための改善を目指します。
なので、アプリを使ったご感想を、kawanji01@gmail.comかTwitterのダイレクトメッセージからぜひいただきたいです。

サービスのご感想であれば、ご批判でもご要望でもなんでも大歓迎です!!ぜひお気軽にご連絡ください!

世界規模の神神習合「世界樹」について

僕はもう起業家です。
自分のプロダクトである「BooQs」にだけ集中しなくてはなりません。

世界樹は、パブリック・ドメインです。

すべての責任とともに、すべての権利を放棄します。

改変・翻案・二次創作、ご自由にどうぞ。

ここまで長文を読んでいただき、本当にありがとうございました!

Twitterでの僕は下のような学習の心理学の図解をしているので、ぜひ「@kawanji01」もフォローしてください!


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