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目指せ循環のAmazon!!ものの捨て方を見直し、循環させ、作り方を変える『CircularValuechain』(CEOブログVol,5)

今日はビジネスの話

こんばんは。
鹿児島発環境ベンチャー企業のecommitの創業者でありCEOの川野です。
今日は僕らの事業についてなるべく簡潔に説明したいと思います。


ecommitはモノの循環の仕組みを作る会社です。


現代は本当に便利な時代になりました。私が住む鹿児島県日置市のド田舎でもスマホをぽちっとすると買い物が出来てしまう時代。
一方、モノが不要になると捨てる以外の選択肢が本当に少ない。特に地方においては外から物が入ってきてその地域でごみとして埋め立てられ、その地に蓄積されていくという事態が起きているのです。

つまり圧倒的にモノが循環する仕組みが少ない。
ecommitはそんな課題を解決する、モノが循環するのが当たり前の世界を作りたいと考えています。

『モノを作る→使う→不要になったら捨てる』から、『モノを作る→なるべく長く使う→不要になったら循環させる』へ

モノが循環するのが当たり前の世界を作る第一歩が、現在全国で構築中の『CircularValuechain』です。

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CircularValuechainとは製造、流通、小売、リユース、リサイクルなどあらゆる産業が協力してつくるモノを循環させるための巨大なインフラです。

主な循環の入口は3つあります。


① 企業や工場

企業や工場から廃棄されているのものの中にはまだ再利用できるものが本当に沢山あります。東京都内のとある産業廃棄物の中間処理施設は365日24時間営業で、1日約500tもの企業からの廃棄物が集まってきます。椅子や机などのオフィス家具や、あらゆる商品の在庫処分品など、トラックに載っているときはまだ使えるリユース品もその施設に到着し、無造作にダンプアップ(ダンプカーでドカッと荷下ろし)され、チューリップという大型の重機でグシャッとつぶされた瞬間、その命を終えます。

まだまだデータを蓄積中ではありますが、感覚値としては10%以上のものが、まだ使えるのに捨てられてしまっているものなのではないかと感じています。(現在業種ごとにデータ蓄積中!)
そんなもったいないを一つでも多く救い出す仕組みとして、お客様が廃棄をするときに、当社のシステムとデータを活用し、リユース出来るものはリユース、その次にリサイクル、最後に残ったどうしようもないものだけは適正に廃棄するという環境負荷を下げつつ、廃棄コストも下げる一気通貫のサービスを全国展開しています。これがecommitのメインサービスになっています。

② 自治体

現在ecommitでは地域のごみを減らし、再資源化率を高めるためにごみの出し方や回収方法、そして処理方法を見直し最適化する循環デザイン事業を行っています。その一環で全国18の自治体と契約を結び、自治体のクリーンセンターに持ち込まれた粗大ごみや不燃ごみの中からまだ使えるものをリユース品として地域内、地域外で循環させる仕組みや、ごみとして集まってくる可燃ごみの中からリサイクル可能な廃プラスチックを救い出し、リサイクルメーカーに引き渡し、再度自動車の部品の原材料としてリサイクルする取り組みを構築中です。冒頭で話した通り、地方に行けば行くほど、循環させる仕組みが足りません。現在クリーンセンターと名のついた施設は殆どがいわゆる処分場。つまりごみの最終到達地点です。僕たちはそんな最終到達地点を、住民が気軽に資源やリユース品を持ち込める資源の循環スタート地点として新たな命を吹き込む再生拠点にしたいと考えています。ごみを捨てると同じ感覚でごく自然に資源を循環させる未来を実現させるには、生活に身近な循環の仕組みづくりが必要なのです。

二つのポイント

・人口減少が加速している地方では、人が亡くなるのと同時に、その人が住んでいた家に残されている、もう二度と同じものが作れない貴重なものが沢山捨てられてしまっています。作り手の想い、使い手の想いが詰まった価値あるものを次世代に繋いでいくことは、モノに溢れ便利な世の中から沢山恩恵を受けてきた僕たちの世代にとって、先人たちのモノづくりの苦労と情熱を、その時代そのものを次の世代に繋いでいくことなんじゃないかと考えています。
・クリーンセンターに集まってくるごみは破砕や焼却などの処理を経て、最終処分場へ埋め立てられます。現代では人が生活する以上、ごみが出るのは仕方がないことではあります。ただ、絶対に忘れてならない事実は、埋立処分場はいつかいっぱいになるということです。日本に1700以上ある自治体の大半はあと20年後には埋め立て処分場が一杯になると言われています。いっぱいになったらまた大きな穴を掘って埋める。莫大なお金(税金)をかけて。新しい処分場をつくるのは本当に大変です。誰も自分の住む家の近くに処分場ができるのは嫌なので、反対運動も起きます。仕方がなく、山を切り開き、人里離れたところに作るのです。
考えてみてください。僕らが出したごみのせいで苦労するのは僕らではなく、僕らの子孫である可能性が高いのです。

③ 小売店

ものを売るのと同時に『引き取る』仕組みづくりを行っています。①②のように企業や行政と一緒に作る仕組みも本当に大切ですが、それだけでは世の中を変えるのは難しいと思っています。
モノを買うときには古くなったものを持って行き、ごく当たり前に循環させる。消費と循環を対等に行える仕組みが出来ればごみになるものを限りなく減らせるのではないか。そんなことを考え、先ずはアパレルを中心に全国の小売店や百貨店の皆様と回収事業を行っています。

プレゼンテーション1


回収されたものはリユース可能なものはまずリユース。リサイクルするにもCO2が発生しますので、極力使えるものは使った方が地球にやさしいし、何よりリユースの方が経済性(つまり売値)が高いのも大事なことです。

リユースとリサイクルを組み合わせることがこの仕組みの持続可能性を高める重要なポイントです。

そしてリユースが難しいものはリサイクルし、また製品の原料に戻していく。この循環のムーブメントが広がれば広がるほど、次に考えなければならないのは、『循環を前提にしたモノづくり』です。ecommitでは、近い将来リユース、リサイクルしやすい製品の開発に役立てるよう、商品のライフサイクルや回収品の素材などあらゆる情報をデータ化し、蓄積しています。

規模が重要

常に意識しているのは事業規模です。僕たちは事業規模=環境負荷低減の貢献度だと考えています。年間約12,000tのモノをごみから救い出し循環させている当社ですが、正直まだまだ世の中を変えられているとは言えません。先ずは自分たちが実践し、少しずつごみを減らしてくこともとても重要ですが、それではとても間に合いません。今、僕らの時代で世の中を変えるにはもっともっと大きくなって本当に世の中の仕組みを変えなければいけない。現在約11億円の売上を、2040年には少なくとも3000億円くらいにしないといけないと思っています。

巨大なインフラへ

企業で出た不要品は廃棄する前に最寄り循環センターに持ち込む。自分たちが住む町のいたるところに気軽にものを持ち込める循環パートナーがいる。ほとんどの小売店がものを売るのと同時にものを引き取っていて、引き取られたリサイクル原料から新しい製品が作られている。

ごみを減らし、天然資源をなるべく使わない世の中。

『え?昔はごみって燃やして埋めてたの???』って言われる時代をつくれるよう、僕たちは巨大な資源循環インフラを作っていきます。

ものの捨て方を見直し、循環させ、作り方を変える

企業や自治体や店舗を入口にものを循環させるインフラ『CircularValuechain』。ものは捨てられるのではなく、生活に身近なあらゆる場所で循環させられるようになります。そして、それは原料となり、新たな製品へと生まれ変わる。当然、循環を前提とした製品づくりが主流になります。僕たちが創りたいのは人の生活を変え、環境を守る循環産業のAmazonです。

パートナー募集

現在ecommitでは一緒にCircularValuechainを作ってくれるパートナーを募集中です。
全国の小売店やメーカー、そして自治体の皆様とパートナーシップを組んでこの取り組みを全国へ広げています。おかげ様で現在約1300店舗の小売店や企業、18の自治体でものを循環させる取り組みを行っています。ただ、世の中を変えるにはまだまだ足りません。窓口となってものを集めてくれる企業様や、自治体様などいらっしゃいましたら是非お声掛けいただければと幸いです。


また、メンバーとして一緒にこの仕組みづくりに参画してくれる仲間も大募集中です。ここ数カ月でも全国から沢山の応募をいただき、1月、2月から入社してくれる仲間もどんどん増えていますが、有難いことに本当に沢山の企業から業務提携のお話をいただいており、まだまだ人が足りません(笑)
この鹿児島から世界を変える循環の仕組みを一緒につくりませんか?

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今日も最後までお付き合いいただき有難うございました!!

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