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一人でやるか、パートナーと組むか?

【小さなお店の作り方】
自由が丘の雑貨屋カタカナ河野の体験談

◇一人でやるか?パートナーと組むか?

結論が先になりますが、僕は内海君と言う以前の会社の後輩とカタカナを立ち上げました。世の中にはお店を1人でスタートする方も多いと思います。でも、僕は最初からパートナーと一緒に事業をやろう思っていたのです。なぜなら僕自身のスキルに偏りがあるから、、、補完できる人材が必要なのでした。

彼との付き合いは以前の会社で僕がバイヤー、彼が茅ヶ崎店の店長をやっていた頃からなので20年くらいになります。同じチームで働くようになったのは、彼が香港への出向から日本に帰国して生産管理担当になってからです。

その頃の僕は、ブランドの責任者になりたてで、とにかくガムシャラに朝から晩まで仕事漬けの日々を過ごしていました。いくらやっても仕事が湧き出てくる、やればやるほど成果に結びつく。当然良いことばかりでは無く、何をやっても上手くいかず更に残業を繰り返す。疲れてイライラしているから良い仕事は当然出来ず、イライラ、、

そんなイライラピークの時、彼は勝手にスケジュールを調整して僕を年に2回くらい海外出張に連れ出しました。正確には大体の予定を僕に聞いて、チケットを先に取ってしまい。僕が「やっぱり仕事があるから出張はいけない」と言えない状況を作ってしまう。

出張の内容は半年先の洋服の素材選びとサンプル依頼などです。行き先は中国→香港→韓国をだいたい5日で周ります。

当時中国でモノ作りをするにはとても時間がかかりました。1時間の商談内容をまとめる為にタクシーで5時間かけて工場まで行き、昼食は大宴会。サンプル指示をして、次の工場に道に揺られ2時間かけてまたタクシー、、翌日朝から商談する為にその土地に移動でタクシー。ホテルに深夜に到着する頃は食堂も閉店していて、持参したカップラーメンを夕食にする事もありました。

日本では日々の売上や、会議のための辻褄合わせの資料作りに忙殺していた東京での日常が、タクシーの窓からは、中国の田舎の風景が永遠と流れる時間へ。爆睡することに飽きると、ドンドン頭が冴えてきます。半年先や1年先の事業計画の骨子は、ほとんどがこのアジア出張から生まれていました。

ひょっとしたら、内海君は客観的に僕の事を見ていて、定期的に僕を再生させることがブランドの為になると思っていたのかもしれません。

得意分野も違います。
僕はいろいろな事に興味を持ちウロチョロするのが好きで、自分のやりたい事をどの様にすれば実現出来るかの骨組みを考える事が得意で営業向き。内海君はどちらかと言うと慎重派で何か1つ買うにも口コミを調べまくってから決めたり、人前で話すことよりもパソコンの基盤をいじっている事に幸せを感じるタイプ。(根暗ではありませんよ)

共に歴史好きの2人がいつも意見が平行線になる話題が「殿様と軍師」
僕は殿様次第でその国の行く末が決まると信じているけど、彼は軍師がしっかりしていれば殿様は遊んでいても良いと思っている。

独立する時に僕たち2人をよく知る後輩に言われました。
「河野さんと内海さんのコンビだったら絶対上手くいきますよ!だって2人で1人前だから」「、、、、、、」全然褒められていませんが、言い得て妙とはこの事か!と納得したのを思い出します。

カタカナはセレクトショップで、ものすごく多くの品番数と仕入れ先さんがあり、伝票作業も多く何をするにも手間がかかるやり方を選んできました。だからパートナーとの役割分担が必要でした。経理、財務、総務を彼に任す事で僕は営業に集中出来たのです。

何でもやれる人や、やりたい人は一人でスタートするのが良いと思います。何より経費的に身軽だし、軌道修正も思いのまま。外部とチームを作れば仕事の幅も広がります。
でも、やりたい事ははっきりしているけど、それをやる為には、絶対に助けが必要と思ったら、誰かと一緒にやるのは悪くない。友人でも良いし、奥さんや旦那さんや兄弟でも。
誰かと一緒も良いものです。
分け前は半分ですが喜びは2倍以上です。

あともう一人偉大なるパートナーが妻です。
この話はまた改めて!

【次回の予告】
◇コンセプトは超大事

「日本のカッコイイを集めたお土産屋さん」
これが僕の店のコンセプトです。
はじめてご挨拶する方にも、このフレーズを伝えると細かいことは分からないけど、小売業界で日本のモノを扱ってのだろうと想像してくれます。

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