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放課後。 一人で長い廊下を歩いていた。 タイルが欠けていた。 ワイシャツのボタンが落ち…
体育館の裏で、後輩がそのまた後輩をシメていた。 「日常的な風景」と、水川が微笑む。 「…
遠くで鐘の音。 静かな日曜日。 受験が近づいている。 落ち着いているようで、落ち着いて…
新聞が嘘を書く。 テレビが誰かを貶める。 何も知り得ない私たち生徒は、果たして かわい…
澄子が教室のど真ん中で、高い声で話す声が聞こえる。 「私って、ほら、いわゆる霊とかが見え…
沖田くんの目には青いものが、本当は赤く見える。 らしい。 ただ、言葉を覚える前からそうだ…
水面を渡る風。 荒川の土手に座って、夕焼けを見ている。 稔が私の肩を抱き寄せる。 そう、こんなひとときが幸せだと感じる日もあった。 今は昔。 稔の手が私の頬を撫でる。 それが時々無性に嫌な時がある。 イライラする時がある。 なぜか？
生徒会の立て看板を見ながらの登校。 『偏差値偏重主義を打倒しよう！』 『学歴差別による…
今日は、ショックを受けた。 水川が、遠い目をして呟いたのだ。 「あ～あ、昔はよかったね…
今日、クラスでも評判のリエコちゃんが、 ゴムを食べていた。 正直言って、驚いた。 「奇…
午前二時。 静けさが闇を支配している。 私の居所は何処だろう。 何処にもないなんて拗ね…
柴田クンが、インターハイで高校新記録を出した。 陸上競技。 私には縁がない。 小さい時…
体育はサッカー。 うちのガッコウは、女子にサッカーをやらせる。 運動不足の身にはツライ…
今日は一人。 静かな家もいいもんだ。 水川とか呼んでワイワイやろうか、 稔を呼んで楽しもうか。 ま、たまには一人で落ち着いて、 音楽でも聴こう。 それがいい。それがいい。 紅茶を飲みながら、読書でもしよう。
