ジャム

1人じゃ甘ったるすぎるんだよ

「誰の顔色も伺わずに自由に生きていったほうが楽だよ」

でもそれだと目から孤独感や不安感が止まらなく溢れていって
その水分が顔中を過ぎ去るから
味が濃すぎて舌がパンクしそうだ

1人じゃ成立しないんだよ

1人じゃ音楽は出来ない
1人じゃ社会は動かない
1人じゃ自分を愛せない

自己主張を磨いたところで
結局誰にも見て貰えなくなるのなら
自己を見失ってさまようだけだ

そんな恐ろしいことを避けて通れるのなら

仮に放置してカビが生えてもかまわない

一生冷蔵庫に入れてもらわなくてもかまわない

1人じゃないってことに価値がある
今日も仲間とうまく混ざりあう
最高のアルバムを作りあげよう

好きな仲間とも
ゴボウや納豆みたいな
味がめちゃくちゃになるであろう仲間とも

ずっとずっと混ざりあってたいのよ

酸素とも二酸化炭素とも
その名称が変わるくらいには戯れていたいのよ

なんにも訳が分からなくなりながら
日常を生きていたいのよ
そんな夢を持って朝を迎えたいのよ
昼には何も考えずに笑って
走って走って走って走って
夜には感傷に浸りたいのよ

どんどんわたしを薄くして
薄くして薄くして薄くして
気付いたら極限にまで薄くなっていて

新感覚な味を作っていく

そんな宇宙のエッセンスになりたい

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