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「お前バカか!」と言われて思いっきり頭を叩かれた。

私には忘れられない経験があります。

学生時代、受験が終わった頃
ちょうど時間があったことと、
欲しいものがあったのでアルバイトをしようと思いました。

運動部だったこともあり
体力と腕力には自信があったので引越屋さんにしました。

さすが長時間の重労働なだけあって
日給も8500円と高く、これは良いと思い当日を迎えました。


朝5時に集合。

引越屋の上司(先輩)は3人。
いかにも屈強な男たち。

早速トラックに乗り込み対象の一軒家へ。

埃まみれの家具やら大きなピアノ、
割ってはいけないガラスの彫刻など。

神経を使いながら作業。

男4人がかりでも腕にずっしりと重みがかかります。

汗を拭う暇もありません。


ある時、先輩の指示で
お皿を新聞紙に包む作業をしていました。


すると突然、脳天を突き刺すような衝撃が。

『バシッッッ!!』

・・・痛っっっ!

何事かと思って見上げると
先輩が立っています。

いきなり思いっきり頭を叩かれたようです。


「お前バカか!」

意味が分からず「いや指示があったのでお皿を新聞紙で包んでました」
と答えると

「俺はそんな指示は出してない」

「いえ、○○さん(別の先輩)の指示でやってました」

「あんな奴の言うことは聞くな、リーダーは俺だこの野郎!」

どうやらこのお皿の作業はリーダーの指示ではなく
別の先輩の単独の指示だったようで、
私が勝手に動いていたと思われたようです。

指示を受け、素直に作業していた私に全く非はありません。

それなのに思いっきり頭を叩かれ罵倒され
指示は全て酷いくらいの命令口調。

しかし仕事ですから仕方ありません。

耐え忍び作業が終わったのは夜の9時。

実に16時間労働。


事務所へ戻り日給を貰いに行くと
事務員の人が「お疲れさま、大変だったでしょう」と
労いの言葉。

少し心が楽になるのを感じながら
お待ちかねの日給を貰いました。

まあ大変でもお金を稼げれば良いやと
自分自身を納得させ、楽しみに封筒を開けると

6500円。

「あれ、すみません、少ないんですが、8500円のはずですが」

すると事務員、

「あれ、言ってなかったっけ?20歳以上の人が8500円で学生さんは6500円だよ」

私の求人誌の見間違いだったのか
うまく事務員さんに言いくるめられたのかは不明ですが
もう疲れてヘトヘト状態で早く家に帰りたかったので

6500円を持って帰宅しました。

結果1日で辞めましたが
今振り返って考えても苦い思い出でした。

思いっきり頭を叩かれ罵倒され
酷い命令口調を受けながら16時間・・・

16時間労働で6500円ということは
時給406円。

コンビニの方が良かったかもです。


しかし今となってみてば
社会の理不尽さや厳しさ、
お金を稼ぐ大変さを体感した良い経験でした。
(と、自分を納得させている)


今、私の頭を思いっきり殴ったあの先輩は
何をしているのでしょうか。

もう二度と会うことは無いわけですが
感慨深いものです。

時間的自由、経済的自由、精神的自由。


私がこの3点に強い憧れを抱くようになったのは
この頃からだったかもしれません。

お恥ずかしながら長年、経済的に苦しい思いをしてきました。 しかし、あるきっかけで稼げるようになりました。 ですので今度は私が同じような境遇にいる方へその「きっかけ」をお届けすべく活動しています^^