親としての考え方を、家族で力強く伝え合うことができたら~デッドプール2を観て~

 マーベル作品は気に入っているし面白いが、それは「ガーディアンズオブギャラクシー」がきっかけで、「アベンジャーズ」3作目である「インフィニティーウォー」から「4」にかけて関わりのあるものだけで、全てを観たいわけではなかった。

 のに。

 とうとうアベンジャーズには入っていない「デッドプール(2)」にまで手を出してしまった。

 「1」は、夫が一人で観た。残虐なイメージがあったので、怖くて私は観ることができなかった。「2」はコメディ要素が強いようなので、笑えることで怖いシーンが中和されるかなと思った。が。

 そんなことはなかった。

 やっぱり怖いものは怖いんだよーー! そもそもコメディというか、全体にフザけ過ぎている。それでいて残虐シーンが次々とある。恐ろしくて仕方ない。私にはもはやひどくフザけているだけのホラーである。血しぶきとかバラバラとか、目にしたくないものが多すぎて、例によって画面の角を観てばかりいたために相当な時間集中できず、ストーリーに入り込めなかった。もう怖すぎ。こういう画面に慣れようとも思わない。オソロシイ。

 でも観た映画のことはできるだけ書こう、と決めている。記録として残し、見返して確認したい。以前の私なら「デッドプール2」については書かなかったかもしれないが、今の私は書く。何か心に残ったことはなかったかと振り返った。


 フザけて残虐な以外に何もなかったかと思い返せば、やはりそうではない。映画ってやっぱり素敵だ!

 とか自分の気持ちを奮い立たせてみている。(ちょっと無理矢理)


 でも、あからさまに家族について考えさせられるシーンは幾つかあった。

 デッドプールが彼女と家族になろう、子供も作って家庭を築こうと思った時、喜び半分だけど少し怯える。自分に父親が務まるのかと。でも彼女は言う。

 「私の目を見て。あなたは、あなたの父親ではないのよ。あなたはあなたの父親のように振舞うことはない。そのように子育てをしないで良い」というような内容。

 この言葉がとてもパワーを持っていて、私は心を強く動かされた。心理学を熱心に勉強していた頃、夫にそういうことを伝えたかった。私自身にも。だけどうまく言えなかった。遠慮もあったし回りくどくなって、それでも私は最初からその気持ちを強く持っていたし、夫にも何となく伝わっていたとは思う。ただこんな風に単刀直入に、自信満々に言えたら、この言葉はどんなに力があっただろうと思う。彼女自身も親に対して色々な思いがあるに違いない。でもそのように思っていてそのように伝えるということの力強さを感じた。

 そして終盤にデッドプールは言う。「家族は厄介かもしれない。でも良いものでもある。お前はお前の家族を探すのだ(自分で作り上げるのだ)」というようなこと。親がいない子供に対してだけど、自分なりの家族を探し、自分が理想とする家族像を、自分で作り上げろということである。これもまた直接的で、なんと素敵な力強い言葉だろう。これもまた真っすぐに照れずに言える心を持てたらどんなに良いだろう。

 そんなわけで、これらの言葉が私に響いた恐ろしい画面の「デッドプール2」だった。
 ちなみに、サントラがすごくお気に入りで何度も聴いています。



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読んでいただいて、ありがとうございます! 心に残る記事をまた書きたいです。