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北欧神話を知っておいた方が面白い「マイティ・ソー/ダークワールド」

 昨日、「アベンジャーズ/エンドゲーム」の最新予告がツイッターで流れて、MCU(マーベル映画作品)好きが大騒ぎとなりました。ウチでも、夫が出張だったために、息子と二人で観たのだけど、二人で大騒ぎしてしまいました。もう興奮してしまって、今日から公開の「キャプテンマーベル」を観たくて仕方ありません。もう楽しみで楽しみで、怖いのとワクワクでしばらく落ち着かなかったけれど、よく考えたらほんの少しの情報しか与えられていないということに変わりはない。とにかく待ち遠しい。

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 映画を観終わったら、できるだけ感想を書いているけど、本当はちょっと無理している時もある。でもそうでもしないと、観た映画の内容をどんどん忘れていってもったいないと思っちゃう。
 ただ、エンターテインメント性が強いと、感想を書くのが難しい。わー面白かったー! とか、いやードキドキした―! ハラハラして疲れたー! だけで良いじゃないか。って時もある。

※ここからネタバレあります。

 「マイティ・ソー/ダークワールド」は、中盤辺りからこれはマズイぞと感じていた。面白いのは良いのだけど、このままだと感想を書けない。終わった後も、ちょっとポカンとなっていた。しばらく考えた。なんでこんな感じなの? 

 そこで気が付いたのが、「ロキに翻弄され過ぎた」……であった。それこそがロキの役なので、まんまとそれにハマったのであろう。ただ私、本当にことごとく劇中のロキの演技に騙されまして。

 ソーに関しては、北欧神話が基盤としてあるから、本を買ってすごく少しずつだけど読んでいる。そこで得たものと映画を照らし合わせると面白くなる。
 北欧神話は、どうやら私の想像していた‘神’とは違って、ずいぶん人間くさいようだ。殺りくも裏切りも嘘もあり、本能のまま自分に忠実とのことだ。
 だから(1)のマイティ・ソーの時から「神さまなのに?」とつい思う場面があるのも当然のことのようだ。北欧神話の神は、なかなかドロドロしている。そしてロキがその中で巨人族に分類され、巨人族が神族と対立する関係にあることも書かれている。

 映画では、MCU(マーベル映画作品)としてアベンジャーズの仲間になったり、アベンジャーズの話と絡めていくし、完全に北欧神話に沿っているわけではない。でも北欧神話の中で、ロキは裏切りや騙すことに長けていて、善と悪の両方を持ち合わせていると描かれている。映画では、色々な人物になりすましたり、相手の目を欺いたりする。これがですね、私は懐疑的になることなく、アホみたいに毎回まんまと騙されるので、その度に「あれっ?」とか、「いやどっち?」とか思わされ、最後の場面でまた「えっ。なんで?」とかもう振り回されちゃって、気もそぞろになってしまいました。

 印象に残ったのは、ソーもロキも、父親越えを果たしつつあるというところでしょうか。子供はお母さんを思うものですね。二人が母親を思う気持ちに胸が痛み、父親の考えや教えに疑問を持ったり、反発したりするところに成長を感じる。精神的成長……遅くない?と思うのだけど、5千年も生きるそうだから、そりゃゆっくりで良いのかもしれないですね。彼らがいったい幾つなのかは想像もできないし。例えば896歳とか言われても「……。へえ~!……」としか言いようがない。それは……。若いの? 800年以上も生きて若いってどうなの? それとも一定の年数超えたらずっと大人なの?

 で今回、初めて父親オーディンの闇を見た気がしました。戦うことを好み、自分のものにするには「犠牲はつきもの」だと言う。「それでは(闇の神)マレキスと同じです」と訴えるソーにも動じない。最後の一人まで戦うと激しい面を見せる。
 北欧神話でオーディンは、やはり「争い好き、策略家、裏切りも嘘も平気、負けず嫌い、気まぐれで、善悪混合、多面的で複雑な性格」だと書いている。ロキの育ての親とはいえ、ロキは生まれが違って、元々善と悪の両方を持ち合わせているとのことだが、育ての父親がこうでは、仕方ないではないか。ソーがそんな風に育たたなかったのは、母親の性格を譲り受けたからなのだろうか。父親オーディンの本性が出るのは、(3)のようだけど、(3)が一番北欧神話に沿っているのかなと、それもまた楽しみにしている。
 

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読んでいただいて、ありがとうございます! 心に残る記事をまた書きたいです。