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GUNS&UNIVERSEとメンバー座談会

『銃と宇宙 GUNS&UNIVERSE』という雑誌をご存知でしょうか。

もしご存知の方がいらっしゃいましたら、僕は小躍りして喜びます。僕が編集長をつとめます、セルフパブリッシングのエンタメ系SF雑誌だからです。

僕かわせひろしの他、神楽坂らせん、波野發作、にぽっくめいきんぐ、山田佳江、米田淳一の6名が集い、作家自らが作り上げていく雑誌です。年末も押し迫った大晦日にBCCKSにて第4号が発行、現在各電子書店にも配本されています。よろしくお願いいたします。

さて、こちらの雑誌、第1号2号には、おまけ的にメンバー座談会が載っていたのですが、3号以降都合により載せることができていません。

ただ作るだけでなく、それを自らの作家活動につなげようという思いがある雑誌ですので、メンバーの活動や人となりを知らせるページがなくなっているのは惜しい。そこで今回よりおまけのwebコンテンツとして公開していくことにいたしました。

それではさっそくこちらをどうぞー。

・・・・・・

かわせひろし(以下かわせ): こんにちは。『銃と宇宙 GUNS&UNIVERSE』編集長かわせです。本日は座談会。ガンズ4号は発行がだいぶずれ込んだんですが、その間によそで大活躍だったメンバーの方に来ていただきました。このお二人です!

神楽坂らせん(以下らせん): お呼ばれして参上しましたー。神楽坂らせんです。昨年後半、ガンズのほうしばらくうごいていなかったんですよねー。なので、その間ちょっと遠征などしちゃっておりました(笑)

米田淳一(以下よねた): ええと、私も。ここ数年はうちの子(非実在女子高生の鉄研総裁)とともにいろいろ進んで泥沼に突っ込んでいく覚悟でいろんな事に挑戦しております。ガンズとオルタニアのほうが動きなかったのでよけいいろんなことしてましたー。

かわせ: 僕はガンズを始めたときに、この雑誌がメンバーのハブとして機能するといいなと思っていたので、よそで活躍してくれるのは我が意を得たりなんですよ。特に本日はですね、トークメーカーでの活躍をうかがいたいなと思っているのです。
トークメーカーは会話形式の投稿サイトです。お二人はそこでランキング1、2位を争ったりしていました。うちで最初に試したのは米田さん?

よねた: そういえばそうかもしれません。どういう検索式で見つけたかはちょっと覚えてないんですが、多分Google検索で吹き出しノベルのサイトを探したんですね。夏の鉄道模型展示のあと、展示のレポを小説、しかも吹き出しノベルでやってみようと。

らせん: 私は架神恭介先生のツイッターで「キリスト新聞社とコラボした聖書×ラノベの新人賞がある」というのを見つけて、「こんなのあるんですってー」とガンズの身内で話題にしたんですよね。そしたらもう米田先生がすでにそこ(トークメーカー)で始められていたってかんじです。

かわせ: 聖書×ラノベの新人賞、〆切いつでしたっけ?

らせん: 〆切は去年の大晦日。12月31日ですね。【募集期間】2017年9月1日~2017年12月31日だそうです。なので、私が開始したのは9月1日から。ちょうどその募集あわせでやったかんじです。

かわせ: あれ、まだ更新してますよね。完結してなくてOKなんでしたっけ。

らせん: 途中でレギュレーションをみたらそのようになっていたので(笑) いったんまとめたのですけれど、また再開してしまいました(笑)

かわせ: 結果楽しみですねー。そういえば米田さんはcomicoも試してましたよね?

よねた: はいー。でもあれ、ものすごくUIが使いにくくて。なおかつチャレンジ作品に選ばれちゃうと更新後に公開されるまで運営の審査が入ったりでめんどくさかったんですよね。だから放置しちゃいました。てへ。

かわせ: あれは一昨年ぐらい?

よねた: ですね。鷹野さんあたりのクラスタがなぜかcomico推してたあたりです。へー、こんなのあるんだー、と思って。うちの鉄研はキャラ多いので親和性高いだろうなと思ったんですけどねえ。結局執筆が面倒い。たしかローカルに書いておいてペーストがあの頃出来なかった。今は出来るかもだけど。

かわせ: 使い勝手は重要ですよね。トークメーカーはどうですか。

よねた: トークメーカー、エディタが二つあって、らせんさんは細かく設定できる方使ってるかな。私は簡単にサクサク更新できる簡易タイプの方使ってます。

らせん: 私のは表情指定細かくしているので、ちょっと慣れるまで大変で……、すこしとまどいましたけれど、十分つかいやすいですよー。欲を言えばローカルでつくったファイルをそのまま流し込めたらよいのですが~(笑)

よねた: うちは表情指定とか無しですから、バンバン更新できちゃえばそれでいいという。吹き出しの右と左のどっちにキャラを置くかも前はいじってたけど、そこまでする必要ないと思うようになっちゃって。

らせん:Webで全て完結しているのはよいですよね。お出かけ先でもいじれるし書けるのはラフな連載にちょうどよいかんじですね。スマホでも執筆できます(笑)

よねた: そうそう。最悪ケータイでも何とか更新できたと思う。出先で「うわ、誤字ってる!」というときに訂正できるのも精神衛生上たいへんよい。

かわせ: スマホで執筆できるの重要ですね。最近は漫画でもいるぐらいですし。

らせん: えっ? スマホでマンガ描けちゃうのはすごいですね。どうやるんでしょう?? ゆびで??

かわせ: 確か指で。ジャンプの新人賞で話題になったんですよ。

らせん: すごーい(笑)

よねた: ああー、なんか聞いたことがある。

らせん: トークメーカーさんもスマホファースト公言してますね。スマホで読みやすいのを一番重視してWebページつくってるそうです。

よねた: 確かにそれ正しいよね。一番ユーザー多いし。

らせん: たしかにスマホで読まれてるのだなーって感触は書いているほうもちょっとありますねー。いままでの読者さんと喜んでいただけるポイントがすこしちがうかんじ。 あと、見てもらえる数がケタ違いでびっくりしました。

よねた: 全然違うよね。数も質も。これまで何だったんだってほど違う。

らせん: なんと大晦日でウチの作品、20万ビュー達成ですよー!! すっごい!! 無料とはいえ桁が2つぐらい違います(笑)

かわせ: 20万はすごいなあ。

よねた: うちもそう。桁がいくつか違う。面白いのがトーク作品だけじゃなくてテキスト作品っていうほうも、客層が違うせいか反応の感じが全然違う。結局は普通の小説なのに。
なんとなく感触的に若くて小説ズレしてない人たちが反応してる感じがするのね。だからいろんなネタぶっ込むのが楽しい。メタ記述ネタとか。

らせん: うちのもメタ記述とか、とくに構えずにつっこめて書いてて楽しいですね(笑)

よねた: まさにやりたい放題にやってる。

らせん: 最初のうち、普通の小説の癖が抜けなくて、ついつい描写を多くいれていたんですが、あとから読んでみるといまいち読みやすくないんです。せっかくキャラクターの顔が出てきて吹き出しになっているので、誰がしゃべったかわかるようにするとか、そういう小説的なお作法がそもそもいらないんですよね。
それに気が付いてからは、もうただキャラに好き勝手しゃべらせるようにしてます(笑)そして、そのほうがやっぱりスマホで読んでくださってる読者さんたちに受けがよいみたい。

よねた: それはあるよね。うちの鉄研はキャラ多いけどその分がっつり会話でキャラわかるように設計してるので、すごく楽。でね、多分マンガと小説の中間ぐらいの読み方されてる感じはあるのね。マンガほど絵を読み解かなくてもいい、吹き出しを探さなくてもいい。小説みたいにいちいち自分でどのキャラだろうって確認しなくてもいい。ザクザク読めちゃう。

らせん: まあ、私のお話の場合、題材的に小難しい説明がどうしてもはいっちゃうので、そこはギャグであえてめちゃくちゃな感じにしたりしてたりもしますけども(笑)そういう意味でも顔入りなのはよかったかなとおもってますね。

よねた: あとcomicoって挿絵の数の制限がめちゃ厳しかったけど、トークメーカーはバリバリ入れられるので、どんどん挿絵というか写真で説明しちゃう。そっちの方が早かったりする。

らせん: ああ、それはあります(笑) ネタを絵で補足できちゃう。これは便利ですね。私は絵心ないのでお師匠様(お絵かきしてくれる方、しんいちさん)にお願いしちゃってますけど、かわせさんとか得意分野なんじゃないかとおもいますよー。

かわせ: 書き方違う、客層違うって注目ポイントですよね。我々って、日本独立作家同盟の発行していた月刊群雛の参加者からのメンバーじゃないですか。僕思うんですけど、同盟がカバーしている「電子書籍」って、実はセルフパブリッシングの一部分じゃないかって。
例えば漫画界隈の話題は入ってこないし、どっちかというと、「パッケージ化された文芸」が守備範囲になってると思うんですよ。それに関しては僕、同盟の部員になったので、もうちょっと広げたいなというのがあるんですけど。
それはさておき、トークメーカーみたいな、たぶん若い子が集まってる、従来とは別のルールで動いているところっていうのは、すごく重要だと思います。
そこで一時期お二人でワンツーだったので、こりゃすごいなと。
らせんさんは今も1位ですもんね。

らせん: おかげさまで(笑) 一時ちょっと不正的ななにかがあったようで、ランキングがおかしなことになっていたのですが、それも先日解消されたようで、直ったら1位になってました~☆ ありがたやー♪ (一夜にして☆が1000個もついてたんですよ、びっくり!><)

よねた: ウチの鉄研もレイルモデラーズも天下布武金融戦記も1位になれて良かった。

らせん: おめおめです!☆

かわせ: トリプルクラウン!

らせん: でもってしばらくワンツースリーぐらい争ってましたもんねー♪

よねた: 実は今そのイキオイでpixiv小説にもまた手を出したけどこっちは悲惨すぎる…。ひいいい。やっぱり客層が違う。

らせん: pixivって小説もあったんですか!?

よねた: あるよー。オリジナル小説は幻冬舎がpixiv文芸って枠でなにかしようとしてるみたい。でもほかはひたすら二次創作だらけだけどね。あそこは。客層全然違う。ひいい。

かわせ: 客層はほんと、難しいですよねー。

よねた: でもお客さんってのは量と質の軸があって。直接反応くれたりする質が良いお客さんがついてくれるといろいろとお得で嬉しい。数が多いのも嬉しいけど、濃密な反応が貰える所ってのもいいもんです。

らせん: あ、そうそう! これもトークメーカーなんですけど、読者さん以外にももちろん著者さんもたくさんいるので、そちらからすごいおすすめレビューいただいちゃったんですよね! これもめっちゃうれしいですねー♪
http://talkmaker.com/works/review/8a77a9c7330f01f9bd9304aa4d762401.html
>女子高生の日常会話、という形式を取りつつもニーチェ思想の要点はきっちり押さえており、ニーチェの入門書として優れていると思います。
ですって!! ありがたやー☆

かわせ: いいですねー。

らせん: このレビューくださった方、今、月間で2位の『頭狂ファナティックス』の著者さまなのです。(注・この座談会は2018年1月13日に収録しました)

よねた: そうそう。トークメーカーは作品支援と著者支援のメールがバリバリ届くのも嬉しい。

らせん: あまり著者同士の交流はないかんじなのですけど、(わたしがしていないだけ?) 場としていいかんじになってきてるとおもいますねー。そういえばトークメーカーには座談会形式のトークもありましたっけ。米田先生参加されてましたねー。

よねた: ただ、これ、なにかなあ。トークメーカーの某社の「PODにみんなしてあげる新人賞」はキツかった……。要綱というか契約形態見たら見たら結構キツい。でもアレが縁でその座談会で話できたのは面白かったなー。キツいよねー、って話できる人もいたし。

らせん: わたしはキリスト新聞社さまのプライズしか見てなかったですけど、けっこう頻繁に賞つけやってますよねー。

よねた: そういう運営の積極的な姿勢はすごいよね。イキオイがある。

らせん: ですね。書き手も賞狙いでがんばるしいいんじゃないかしら。

かわせ: 今度メイド喫茶小説大賞ってあるみたい? 絞り込んだな(笑)

らせん: そうそう、そんなこといってました(笑)タイアップうまいですよね(笑)

よねた: メイド喫茶ではなくメイド鉄道模型店ならこの前やったうちの「レイルモデラーズ」……(いやそれは違う)

かわせ: 他の投稿サイトでも新人賞募集盛んですけど、書く動機づけというほかに、出口戦略だとも思うんですよね。ここから飛び出していけますよっていう。その点でマネタイズはどうかなって。米田さん単行本作ってましたよね。

よねた: トークメーカーの吹き出しノベルの単行本ですね。あれ、全部手作業でindesignにコピペしてやってました。メチャメチャめんどくさかった……楽しかったけど。スクリプト組めば早いんだろうけど、私の場合手作業の方がまだ早いという。

かわせ: あれ反応どうでした?

よねた: いやー、散々です。まずPODの紙本は記念に私と友人が買っただけ。で、PDFを画像化してKDPセレクトに突っ込んだんですが、これがKENPが全然稼げない。ただ、私元々Amazonと相性良くないんで、BCCKSから配本に出した「レイルモデラーズ」の結果がもうすぐ出るんで、それが楽しみですね。

らせん: わたしはスクリプト組むのけっこう好きなほうなので(笑) トークメーカーって吹き出しになっているし、ゲーム風表示にしたらおもしろいんじゃないかなと思ってこんなの(ゲーム版サンプル:https://www.youtube.com/watch?v=h4rMGHCWpA4 )を遊びでつくってみちゃいました。この動画はまだ絵が過去のやつでまだサンプル状態ですけれども。この途中の生成データをindesignスクリプト化したらそのまま紙本でもつくれちゃいそうです(笑)

よねた: でもやってくれないんだよね、らせんさん。(笑)

らせん: indesignもってないんですもーん(笑)

かわせ: YouTuberという手もあったか。

らせん: ああ、そうそう、出口戦略ですねー。紙の本もいいけれど、YouTubeもいいんじゃないかと。 それとか、いっそのこと簡単なゲームにして、スマホでダウンロードしてもらうとかですね。

よねた: 話ズレるけどYouTubeは案外良いんですよね。鉄研でがんばってる鉄道模型動画、収益すでに半年で6000円超えてて、ここ数日は1日100円ペース。

らせん:おおー! 米田せんせはじつはゆーちゅーばーでしたかー!

よねた: YouTubeは広告の成約率とかのカウントしてるせいか再生回数に比例しないけど収益良いよー。YouTube面白い。AdobeCreativeCloud入れたからindesignと一緒に動画編集のPremiereもあるからやりたい放題。

らせん: まだ結果がでてないのでなんともいえませんけれど、この【もしも敬虔な女子高生が〈神は死んだ〉のニーチェ作『ツァラトゥストラ』を読んだなら】(初めてタイトルでた(笑))も、かなーり主催さまの当初の募集意図とはかけ離れている気がする作品ですので(笑)じつは、賞とはべつの出口をいくつか計画していたりもするのです。
A計画:【賞とれなかったら勝手に本にしちゃうもんね計画】(笑)
もしくはB計画:【ゲームにしちゃおうかな計画】(笑)
てなかんじで(笑)

よねた: ああー、うちも主催の意図ガン無視しちゃってるなあ。それで1位とったりとか、もはや「狼藉」だよねえ。

らせん: ですねー(笑) (審査の方々困ってるんじゃないかなーって勝手に妄想していたり……(笑) こんなん書いちゃってごめんなさい!><)

かわせ: いや、一番の出口戦略は、大賞とってプロデビューですよ!

らせん: 大賞(新人賞ですけど(笑))は、もうちょっと正統派じゃないとダメなんじゃないかなあ……。。どうですかねえぇ(ちょっと気弱(笑)) うちのは正統派どころか正反対派なので・・・(笑)(ななめ上ですらない、正反対(笑))

よねた: いやー、そういうのがいいってこともあるよー。ヘーキヘーキ-。(去年はこればっかり言ってた)

かわせ: そうそう、結果出してるんだから。期待大ですよ!

らせん: そもそも最初に知ったのがあの『仁義なきキリスト教史』の架神恭介先生のツイートからですからね(笑) そしてその架神先生が審査員らしいですし(笑) あとはキリスト新聞社さまのおおらかさとお心の広さにおすがりするかんじですかねぇ……?(笑)

かわせ: らせんさんの受賞を期待しています! 米田さんの次の一手も!
ということで、神楽坂らせんさん、米田淳一さんのお二人にお話をうかがいました。本日はありがとうございましたー。

よねた: ありがとうございましたー!!

らせん: いえいえー、どうなることやらひやひやですー>< ありがとうございました~!

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