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中長期のドル円の展望について

ドル円はFRBの金利政策とのにらみ合いが続いており、毎月発表される経済指標を注視していくことで、ある程度先の値動きを予測してトレードすることが重要である。
そこでこの記事ではドル円の今年の値動きについて、FRBの金利政策を分析しながらわかりやすく解説していく。

1月の消費者物価指数(CPI)は予想を上回ったが株価は上昇した

https://jp.investing.comから引用

そもそも消費者物価指数(以下CPI)とは家計に係る財やサービスの価格現した指標のことだ。
このCPIが上昇し過ぎると、人々の暮らしや家計に大きな影響を与えてしまうため、FRBはCPIの鎮静化を図るため昨年より利上げを行っているというわけだ。

そして直近1月のCPIは上記の表のとおり市場の予想値を上回っていながらも株価を堅調に推移したことを踏まえると、市場はすでにFRBの利上げ打ち止めを見据えて買いのスタートダッシュを切ろうとしていることが伺える。

利上げ打ち止め時期が延長する可能性も

しかしよく考えると、株高と物価高には正の相関性があるため、株高になることで、物価も連動して上昇してしまう。つまり、FRBが利上げの継続を決断する可能性があるということだ。

仮にこのようなことが起これば、サプライズにより米国株は大きく売られることになり、反対にドル円は大きく円安方向に動くことが想定される。

今後のドル円について

以上を踏まえた上で、以下に今後のドル円の展開について私の予想を書いていく。

https://jp.tradingview.comから引用し、筆者が編集した画像

結論から言うと、上記のチャートのとおり、3〜4月にかけては円安傾向にあり、その後は円高基調になることを予想している。

そう考える理由は2つある。
1つ目は利上げはどこかの段階で打ち止めになるからである。

具体的には利上げ打ち止め予想時期の1〜2か月前が円安のピークになると考えており、3月利上げが望み薄となった今、利上げ終了が5月〜6月に延長すると仮定すると、市場はそれを織り込んで動くためピークは3月から4月くらいになると考えている。

テクニカル的には、直近の下落の50%戻したラインと三尊のネックラインが同じ水準(139.600)に推移しており、このあたりまでは上昇の可能性があると予想している。

そして2つ目が年末から来年にかけては利下げが視野に入っているからである。

利下げの時期が具体的に決まれば、今度はドルが大きく売られ、反対に日本円は買われることになるため、円高基調になることは必至である。

まとめ

簡潔にまとめると、利上げの終了時期が延びる可能性が高まったため、短期では株安円安の流れが加速する可能性があるが、中長期でみた場合、それは絶好の買い場になる可能性が高いということである。

今後もCPI等の重要指標を注視してみていきたいところである。




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