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UX MILK FEST 2019 WorkShop 「コントをモデルに体験のデザインはできるか実験」の準備2と実験の結果速報

2019年9月14日に行われた「UX MILK FEST 2019」のワークショップについての準備の続きです。

ストーリーボード化

書きおこしたコントをモデル化しました。ツールはXDです。

ストーリーボード

全く見えないので、こちらからダウンロードをどうぞ。

上半分には会話のスクリプトを入れています。立ての関係を出したのは、以下の通りです。

縦の関係を入れた理由
1.ボケを中心にした話題1つづつの動きを見られるようにしたい
2.ツッコミがボケのセリフに食い気味に発せられることを入れたい


1はボケを中心に話題があり、それが転換するセリフがあることに気づいたためです。
2は普通は相手がセリフを言い終わるまで待つのに対し、ツッコミの場合、かなり食い気味に発せられるという「タイミング」も重要かもしれないと感じられたためです。

下半分には偶然ですが、参照したYouTubeの動画に観客の笑い声が入っていたため、その笑い声の大きさを私の主観で4段階に分けて観客の「感情曲線」(※ツールの都合で折れ線)を入れています。

モデル化

上記ストーリーボードを作っている時に、いくつかパターンがありそうな感じがしてきたので、それをプロットする次の作業です。

ストーリーモデリング

同じく見えないと思いますので、こちらからダウンロードをどうぞ。

これも完全に主観で16箇所のプロットをしています。

パターン資料化

16箇所のプロットについて、それがどのようなものかを、概要とそこから得られるラーニングとして資料にまとめした。

スクリーンショット 2019-09-18 9.25.31

こちらもダウンロードをどうぞ。

印象的だと思ったパターンがいくつかありました。いくつか下記します。

No.1 山を細かく作る
後半の「正気か?!」というツッコミで観客の笑いのピークを迎えます。そこまでに20個のボケで、空気を作っていく流れです。ポイントは笑いの0地点を作り、山を作ることで観客を飽きさせず、かつ盛り上げていくという流れに突然感情のピークを持ってくる、ずっと感情の高い状態が続く、といったデザインがあり得ないものであることを強く感じました。

No.10 累積経験の回収
UXデザインには累積的UXという考え方があります。その累積したものをどのように回収するのかの一つの回答が得られたと感じました。他にも「No.15 パターン崩し」がそうですが、体験を複数階層で組み上げ、それぞれを進行させることで単純でつまらない体験にならない工夫ができるのだと改めて感じました。「裏のストーリー」と言われるところまでのデザインの必要性を感じました。

No.11 最高、最低の設計
最低点があることで最高点の感情を引き出すことができることは感じていた通りです。しかし、感情の「最低点」の扱いには課題がありました。意図的に「悪い」を組み込むことは良いことではありません。また「悪い」を組み込むことで利用者の興味や関心が離れてしまうことも懸念されます。その回答として、興味・関心を惹きつけたまま、感情の0地点(間、静寂)を途中で作ることで、その後の最高点に繋げることができる。

以上がコントの側の準備です。これらを使って、既存の体験をどう変えられるのか?を実験してみるというワークショップでした。

参考資料

以下は参考資料です。変えるべき対象として、「既存のカフェ体験(カスタマージャーニーマップ(AS-IS))」を準備しました。

カスタマージャーニーマップ(AS-IS)

比較的、低調な気持ちで買い物をしていることを改めて感じました。すごく高い気持ちで買い物をする気にはバランスを考えてもできないとは思いますが、上がるところがほとんどないので、改善のしがいはあります。

アウトプットの指定

やるべきことは以下としました。
1.改善する体験のスコープを決める
2.活用するモデルパターンを決める
3.体験のリデザインをする

順番にやっていくというよりも、3つをいったり来たりするやり方の方がやりやすそうだったので、目安として、1、2に15分、3で15分としました。

体験のデザインについては、簡単に以下のフォーマットでカスタマージャーニーマップ(TO-BE)を作ってもらうことにしました。

スクリーンショット 2019-09-18 10.16.31

ポイントは感情曲線を頭に持ってきて、既存の感情をグレーの線で表し、どんな感情を作る体験にするのか?から考えてもらうようにしています。

実施結果

アウトプットについては、30分の短期間でありながら、8チームがアウトプットを出してくれました。本当にお疲れ様でした。あるチームの取り組みを横で見ていて、整理をしてみました。

体験の概要作り
「No.9 たたみかける」と「No.11 最低、最高」を組み合わせ、オペレーション上変えられない「最低」地点の改善は諦め、そのあとに「たたみかけるちょっと良いこと」を累積として「最高点」を作る

体験の実現
ではその感情を作る体験はどうやって作るんだっけ?で、「No.16 キャラクターとロール」としてスタッフ、「No.7 小道具の活用」でスタッフが作る小物を使って作る

この2段階でのデザインは面白いと思いました。また、さらにもう一つ「体験アイデアの発想」という観点で参考にできるものがあるなと感じています。

実験からの学び

今回私が作った16個のモデルパターンは、ワークをしてくれていたみなさんの様子の観察と、私自身が準備をしながら考えたのは、パタンランゲージのように下記3つに分けて「体験のデザイン」に活かせそうだということでした。

1.「感情曲線」から体験の概要を作る
ex)No.1、No.2、No.3、No.8、No.9、No.10、No.11、No.12、No.15

2.「体験の接点」を体験の実現方法を作る
ex)No.7、No.16

3.メソッドを使って体験アイデアを発想する
ex)No.13

参加していただいたみなさん、ご協力ありがとうございます。

まだ整理仕切れていないものもあるので、引き続き他のコントや、他のエンターテイメントコンテツを分析しながら、活用の仕方を見出していきたいと思います。

最後に今回のワークショップで使った資料です。

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サービスのデザインについて、業務の中で気づいたこと、考えたことを共有していきます。

ありがとうございます。精進します。
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Manabu Kawata

メンバーズという会社のサービスデザインリードHCD-Net 認定人間中心設計専門家産業技術大学院大学履修証明プログラム「人間中心デザイン」非常勤講師
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