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近況とか(20190514)

人生に集中しすぎて、人生がおろそかになってしまっていた。とにかくあいかわらず生きている。

学校

あと1ヶ月で語学学校が終わる。ついていけてるけどギリギリで、あとで練習を十分にやらないとこのレベルをマスターしたと言えないだろう。

あいかわらず、仕事・家族・健康・環境・外国人ならではのトラブルなどの事情で通学から離脱してしまう同級生は多く、「がんばれる状態って、なんとレアなものか…」と痛感しつつ生きている。

ただ、もう8ヶ月も毎日学校に行ってるので、完全に真面目にやる気は途切れている。宿題と、わずかに復習ができてる程度だ。最後の1ヶ月は、最後の1ヶ月だという理由で勉強をたくさんしようと思ってる。8ヶ月で累計800時間。漫画でいうと200ページぐらいだろうか。そう考えると、もう800やるか…って感じだな。

先生は、ずっと同じ先生だった。生徒は、長い人は半年ぐらい一緒だ(2人ぐらい)。今では毎日5〜8人ぐらいしか来ない。離脱して、後発のクラスに入って再開した人もいる。通う駅に毎日いたホームレスも、もういない。彼女は僕に悪態をついたこともある。同級生にその人の話をしたら、彼女は他の駅にいるそうだった。色んな人間が色々いて、毎日少しずつしか話さないが、それぞれのバックグラウンドが全然違って毎日刺激になる。これが終わるのは、今はなんだか信じられない。

近い将来

もしかしたら、今の学校が終われば別の学校に行くかもしれない。英語の学校に行くのもいいだろう。ただ、今のところ、ここに住み続けるのかも含めて、数カ月先のことも全くわからない。

外国人は、滞在許可がないと住めない。滞在許可には期限があり、更新しないといけない。そのたびに理由にあった書類を用意したり、外国人局などの役所に行く。

とにかく数カ月先も分からない。だから不安かと言うとそういうことはなく、これを選んだのだ。金や時間がガリッガリ削れていく代わりに、人生が求めている姿とすこし重なる。それでよい。1年前、「最初の3ヶ月で家が見つからなくて、大金失うだけで帰国するパターン」も考えてた。それでもよかった。

去年、僕と家族はしょっちゅう「来年死ぬ感じでもいい」とお互い言っていた。僕は今でも思っている。たった半年、大きな心配事がなく語学学校に通うというだけのことが、自分のように生まれ育った人間にとっていかに難しいか、今まで嫌というほど明瞭に理解できていたから、もうよいのだ。

僕は「こんなの適切にやれば誰でもできますよ」とは絶対言わない。骨格の強い家庭に生まれてない、奨学金の返済がやばい、持病がまずい、などなど、本当にたくさん、「こんなことで人生の難易度が上下して本当に良いのか?」と思わざるを得ないことばかりに、みんな振り回されて生きている。

わしらは必ずいつか天地を返す

「カイジ」という漫画に「沼」という巨大なパチンコ台が登場する。とにかく超簡単に言うと、貧乏な主人公カイジが、一発逆転のために色んな勝負事に挑戦する漫画だ。「沼」は、違法な裏カジノか何かのパチンコで、大当たりになれば何億円ももらえる。

最後、カイジは、邪悪に工夫された遊技台に、反則に反則を重ねて、勝つ。普通にやっても全然「当選穴」に玉が入らないようになっているが、反則によって、銀玉は「詰まり」を起こし、当選穴の高さまで堆積し、最後の1槌を果たす。…たしかそんな感じだったはずだ。

漫画ではそれまで何千ページも、カイジが同じような人間たちに勝って・勝ち抜いてここまで来た。だが彼らは本質的には敵ではなかった。死屍累々、積み重なった銀玉である。

抽選穴の途中には風が吹いて妨害する機構があったが、そこで僕は「鉄骨渡り」で競争相手を奈落に落とした風を思い出した。「カイジ」は全体的に「一人で機転を使い勝つ」ということは描かない。とにかく、どうしようもなく弱者として生きることを社会構造から決めつけられた者たちが、争い狂っているように見えて、最終的にそのやるせなさや怒りのベクトルが自ずと束なって邪帝に一矢報いる。そういう形になっている。

ピラミッド

ピラミッドの上にいる人間は、なぜ自分がその高さにいるかを知っている。だから彼らは世代を経て相続し、1世代では到達できない高さに固め、「生きている人間が一斉に襲ってきても勝てない高さ」を作る。今は世襲だけでなく、さまざまな時間圧縮があるが、同じことだ。

だがピラミッドは高ければ高いほど目立つ。わしは忠告しよう。間もなく、ピラミッドは高い順に焼かれるであろう。今すぐに、お前のピラミッドが、ピラミッドランキング10ランクダウンするように再分配するのだ。そうすれば、この人間経済という、「ピラミッドでできたピラミッド」のトンガリ具合が多少ひらべったくなり、お前たちの「支払い義務」はかなり和らぐであろう。

こういうことを、

いま僕は、今までと違う形で考えている。だけどそれが、今ドイツに住んでいることとか、今描いている漫画とか、そういうものとどう関係していくのかは、しばらく見守らないと分からない。

僕が自分で見守り、練っていきますので、あなたは気になったときに、もしよければ、できあがった漫画とかを見てください。