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ゲーム作ろうと思ってから完成するまでの記録

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更新記録のあらすじ
16週目以降は「記録-2」の方に書き続けていきます。
14/07/20:14,15週目、操作部分だいたい完成。
14/07/13:5~12週目、13週目、大停滞について。
14/05/15:3,4週目、停滞について。
14/05/03:2週目、プログラムもちょっとさわり始めました。
14/04/30:1週目、終わり。
14/04/27:作業日誌を有料部分に書き始めました。
14/04/24:記事を公開しました。

ここからスタート

すこしだけ自分について。プログラムは僕は専門じゃなくて、画像作りとかもだいたい独学です。だいたい好きなように、気に入ったものを作ってます。

だいたい16歳ぐらいから家で適当にコンピューターゲーム作って、完成品を見せて相手してくれる会社とかを通して雑誌とかGREEみたいなSNS向けに公開してた感じです。会社とかは入ったことないので、分からないことも多いです。

大人になってからは漫画とか絵とか文章とかでお金をもらっていますが、時々ゲームを作る仕事とかもしています。最近、ちょうど作ってみようって感じなので、作ろうと思います。

今回は、2年ぐらい前に作った「利子20階」というやつの続編です。なんか適当にボタンを押して遊ぶやつです。スマートフォン向けのゲームです。ゲームエンジンを使って、iOS向けとAndroid向けを1度に作る感じです。

この日は朝起きて、打ち合わせする会社に早く着いたので、喫茶店で時間をつぶしてる間に上の字を適当に考えました。

利子はお金にまつわる言葉なので、$とか¥みたいな、線が入ってる要素を「子」に入れました。「階」はフロアのFを入れてます。家に帰ってイラストレーターっていうソフトで適当にいじるとどんどん変わって、気に入った風になると完成です。

今回は続編なので、新規に登場する敵を考えます。ネズミが主人公で、ネコたちがいっぱい敵で出てくるゲームなんですが、自由に考えます。

気に入ったら良いです。左はゴースト系のネコで「ネコロマンシイ」、右はよくわからないですが「スタニャー」です。スタチュー(像)のネコ版です。

とにかく適当に考えて、自分がすごい気に入ったやつだけ採用にします。自分にとってイマイチなやつ、テンプレートみたいな退屈なやつは全部捨てます。疲れたら寝ます。

順番がへんかもしれないけど、「おしらせホームページ」でルールや魅力が伝わらないゲームは、ダウンロードすらしてもらえません。

あんまりダウンロードしてもらえないゲームは、ダウンロードしてもらっても一瞬で消される可能性が非常に高いと僕は思っています。

なので、「いい感じに見えてる」「僕ならこれはワクワクしてダウンロードしたくなる」っていうのを考えて、そこから逆算「も」してゲームの要素とかを考えます。

丸を使いたいっていうのと、操作を片手でできるようにボタンとかを画面の下の方にかためたいなっていう気持ちがあります。絵とかが手で隠れたら嫌だからです。

こういうのは普段から遊んでて「いいな」「嫌だな」って思ってることを入れて「僕にとって素晴らしい動作」ができればいいなと思ってます。「みんなにとっての」をやるのは、僕は難しいので。

この段階では、非常にダサく見えることが多いです。本番用の素材を入れてもダサく見える場合は、つらいです。

ちょっとずつ進めていって、すごい大丈夫そうだったら進めていきます。

僕の場合、とにかく「やり直す」のが嫌だし気分が下がってくるので、できるだけ慎重に、最後まで考えてから作ります。

デザインとかは勉強したことないので、トンマナとか分かりませんが、好きな色を使ったりして、がんばっています。

別にゲームに固有のフォントを作らなくても良いですが、あった方が好きな感じになるので作ります。

これも量産作業が必要なので、まず5字とか10字とかを何パターンか作ってみて、これでオッケーという感じなのができたら、そのフォーマットで全字作ります。

これは下書きなしで適当に書いているので、3時間ぐらいでできました。でも3時間がんばってやり直しって大変なので、慎重にもなります。

だいたいここぐらいまで進めたら、なんとなく「これはリリースまで持っていけるな」と思えます。と同時に「売れるかは知らないけど」と思います。とにかく気に入ったように作っていくのが僕は大事なんです。そうでないと、完成すらしないので。

属性によって使われる色が変わったり、プレステ2の「半熟英雄」での「スーファミ時代の2Dの主人公モンスターたちが、ばりばり全力スクウェアの3D軍団と死闘を続ける」みたいな、ストーリー設定と描画方式がリンクしているというような世界も大好きです。

今回は、「白版を使いたい」という、なんとなく思っていたことがあるので、それでやります。白い紙に黒い線や色を塗っていくんじゃなくて、黒い画面に色や白ハイライトを乗せていく方が、コンピューターゲームっぽくて良いなって感じで。

このあたりで1週間経過

光陰矢の如し。でも、素材はわりと、そろってきました。

冒頭にも書いた通り、僕は適当にしか作れませんので、これは講座でも何でも無いですが、とにかく「完成させよう」「すごく気に入るものを作ろう」ってことでやってます。

とにかく全体的に、「やりたいようにやろう」ってことでオッケーだと思います。

やりたいようにやって、完成しなくても、人気が出なくても、全部自分が「そうなるようにデザインした」ってことです。結果が不満なら、自分のやったデザイン(見かけだけでなく、理念や計画・仕様)が、いまいちです。僕はそう思ってます。

2週目

まだまだ初期衝動で進める感じです。

そして、素材を準備するばかりだと不安や閉塞感が出てくるので、このあたりで実際のプログラムをざっくり組んで、実機テストをします。

実際動作するものをブログにものせてみてます。
http://kayamatetsu.otaden.jp/e312518.html

プログラムを組んだらすぐ、できるだけ古くてスペックの低い実機でテスト。最終完成形で動作を見ます。エミュレーションでは重さや見え方が分からないので、実機で見て、既に始めているプログラムや素材づくりを改める必要があるか見ます。

たいてい世の中の見えている部分には、完成してリリースに漕ぎ着けたアプリケーションしか無いけど、そこまで行かずに死ぬアプリの多いこと多いこと、多いこと。…多いこと!がんばるぞ。

3週目4週目

しばらく作業なし。頼まれて色々作ったりしてました。さあいよいよ、停滞してきたぞ!努力が足りてないかな?

稼げようが技術が増えようが、自分のやりたいことが停滞しているという事実は受け入れなければならない。「もし2週間止まって、へらへらしていられるなら、それはもう、作らなくてもいい物なのかも?」と検討。最後のパンチは甘めに入れ、当企画はその審議に耐えた。

「本当に本当に作りたいもの」ばっかり考えていたら、どうにかなってしまうかもしれないし、逆に「こんなんでもやらないよりはマシだろ」みたいなことを考えてると、一生余計なことばっかりする羽目になりそうな気がしますので、ほどほどに。

悩むのも考えるのも、好きにすればいいけど、そんな言葉は自分の中でしかこだましない。人に伝わる言葉は、「完成!遊んでね!」だ。完成したもの以外は、カウントされない。わかってるだけじゃ足りないんだ。できないと意味ないんだよ。やりましょうね。

5週目6週目7週目8週目9週目10週目11週目12週目

引っ越ししてたら8週間経った。
住環境、機材、結構いい感じに整った。はっきり言って、お金と時間をかなり使ってしまったけど、すごい良い感じになった。朝から晩まで、納得がいく時間の過ごし方ができてる。

13週目

時間が経ってしまったら、「実際的なやる気」を取り戻さなきゃいけない。「実際的なやる気」というのは、実際のものごとの推進力に貢献するやる気のことで、空回りして事態を動かせなかったり、ムダな動きになってしまわないようなやる気だ。

まず、現状把握。画質が超悪くてボケボケでごめんなさい。何を考えたか、何を決めたか、何の素材(画像)を準備したか、何の実装(レイアウトやプログラム動作)をしたかを、表にしました。

現状が把握出来ない所は、なんとなく三角マークにして、オッケーっぽい所は丸。とにかく、全体の作業の、全貌を把握し直した。こんなことして、意味あるのかどうかは分からない。趣味によると思う。

把握しすぎるほど把握する。1ミリも手を動かさず、雑でも良いから、また別の角度から把握し直す。何日間か。すると、何回目かの把握で、人間の脳の中にいる「しゃあなし大臣」が動く。「これは、しゃあないです。大量にやることがありますけど、しゃあないです。まず、目の前、やっていきましょう」。

闇雲な状態で目の前のことをやるのと、大臣の命令で目の前のことをやるのとでは、違うんだ。しゃあなしのレベルが。それだけではなくて、もちろん、「軽々しく手を動かさない」ようにすれば、失敗が減るし、良い。思案は短時間に繰り返しできる。作業はそうはいかない感じ。

まず、行き詰まっていたマップ画面のバグを失くし、そこからゲームメインのダンジョン画面に移るためのレベルセレクト、所持金設定の画面遷移を考えて、そこに必要な素材(絵や記号)を用意する。英語でも出したいので、できるだけ言語に頼らないデザインにしてみた。

作ったら、1パーツずつ切り出しして、レイアウトして、コードで動かせるように流し込んでいく。実際の動作にプログラムして、ボタンを押したりフリックしたりして操作できるようにする。小さいバグ、レアなバグ(特定の複雑な条件でしか起こらないバグ)は、この時点では全部無視。まだ、仕様が変わるかもしれないから、最低限の組み上げにとどめる。ゲームのライフサイクル(起動から、ゲームオーバー、リセットまで)を1周作ってから。

画面遷移ができたら、次はダンジョン画面を考える。結論から言うと、1週間目に作った案は、全部ボツになった。わざとじゃない。悲しい。僕だって、あの時はこれ(左)が最高に良いと思ってた。

ボツの大きな理由は、「高速で操作した時の誤動作を減らす=ストレスを減らす」ためだ。

左の案は、絵がコントロールパネルになっていて、良い。だけど、操作の基本が「タップ」になってる。タッチパネルでのタップは、それなりに処理が面倒くさい。ちょっと寄り道になるけど、タップについて説明します。

あるボタンAがあって、タップすると何かの動作が起こるとします。このボタンAは、触った時に反応するのか、離した時に反応するのか。また、ボタンBも同じ画面にあるとします。ボタンBを押して、グーっとそのまま指を押したまま滑らせてボタンAの所で離したら、どうなるのよ。多くのゲームでは、A内で押してA内で離した時にしか反応しないようになってたりする。さわったエリアと離したエリアを別々の情報として取得していて、同じだったらそこが反応する感じ。

だけど、タッチパネルは静電気で動作してるので、微妙に触ってなくても反応したりする。それに、どのみち1タップで重要な決断ができてしまうと、間違えて押した時に嫌な気分になる。じゃあ毎回毎回「本当にいいですか?」「はい/いいえ」やらせるのかというと、嫌だ。

結果、今回は「短い距離のフリック」で操作してもらうことにした。iPhoneやAndroidなら、ホーム画面にあるアプリケーションのアイコンを、1つ分隣に動かす程度の距離、まっすぐ動かすと入力を受け付けるような感じ。左右の端にある上向きの矢印のエリアを上方向に一定距離フリックすると移動。コインを左右の手のエリアに運ぶと、投げる。各操作、操作成立状態になったら上のダンジョン画面にも印が出て、操作エリアが指で隠れていても一応分かるようにした。その状態で指を戻すと、「やっぱやめた」になる。

あと、アイテムウィンドウを、下から引き出すようにした。常に縮小されたアイテム一覧が出ていて、使う前に手持ちアイテムが把握できるようにしておいた。僕は、「不思議なダンジョン」シリーズみたいな、アイテムウィンドウを高速で開いたり閉じたりアイテム整列させたりバシバシ操作する感じも、職人っぽくて好きなんだけど、あれは、良く手に馴染んだ物理ボタンで精確にビシバシ入力してこその楽しさなので、誤動作が多くてタップ地点が不正確なタッチパネルでは、できるだけ事務操作を減らした方がいいと思った。逆に、グニャグニャしたり弓を引かせるようなアナログ操作は、ちゃんと配置すれば楽しい感じになるかなと思う。もちろん、趣味による。世の中、大体なんでも趣味による。

だから僕は、ヘタに人間工学とか考えず、自分感覚基準でドグマティックに行くしかないと思ってる。そのかわり、ちゃんと、自分が作ったっていう部分を抜きにして、1000円でも2000円でも出したいと思えるようなものにする。それしかできないし、そこが好きでやってるんだから、そこだけはやるって感じ。参考のために、仲のいい友達に確認してもらったり、予備知識なしで誰かに操作してもらうのは、とてもいいと思うけど。

操作受付を作ると、そこから、木の枝が分岐して伸びていくように、やることが増える。ドラクエで言うと、フィールドでA押しただけで「はなす・しらべる・どうぐ・じゅもん・つよさ・そうび」って、6つ機能がある。「どうぐ」はそこからさらに「つかう」とか「すてる」、そこからさらに「だれに?」とか、階層が深くなっていくにつれて操作の種類が多くなっていく。

ここで一気にファイトとかガッツの類が削られる。そこで、目には目を、木には木をということで、ゲームの「スキルツリー」みたいなのを紙に書く。スキルツリーは、RPGとかのゲームでキャラを育てていく時に、基礎となるワザを覚えさせたら次のレベルの3つのワザを覚えられるようになって、それのどれかを覚えたら、またそこから派生する3つのワザとか魔法が覚えられて…みたいな樹形図。

それを書いて、すこしでも希望を持って、全体を把握しやすく、悲劇の起こりにくい順序で作業していけるようにする。「アイテムを使った時の効果を表示するには、その前にメッセージウィンドウを実装してないといけない」「移動入力を受け付けるためには、移動のためのパラメータを作っておかなければならない」って感じで、準備する物の「上流と下流」カスケードを定めておく。これができたら、また何度か反芻して、「じゃあ、上流から順に、やらなしゃあない」となる。となったところで、13週目終了。

14週目、15週目

7月の連休は「海の日」だけなのかな。テレビも無ければカレンダーも無い生活をしているので、全く分からなかった。依頼を受けていた仕事の締め切りが、どうもこの連休前に集中していたらしく、不思議がりながら過ごしていた。

無事、操作受付のプログラムが作れた。実機でも動いてます。まだ、乱暴に触ったらバグって止まるかもしれない。最終的には乱暴に触っても大丈夫なようにする。

作ったプログラムは移動、アイテム選択、アイテム使用の入力受付部分と、一部メッセージの表示。現状のシステムだと、英語でも日本語でも行数が変わらないようなメッセージにしていく必要があるかも。

それぞれの機能については長くなるので割愛します(今後、質問とかあったら適当にどうぞ)。このnoteの主題は「ゲーム制作」についてではなくて、「個人ゲーム制作を完成まで持っていく」ということについてです。

完成させることにメリットを感じない人も、多いと思うし、納得できる。それぞれ好きにやったらいいと思います。

次は、敵との遭遇、アイテムの使用(効果と結果表示)、ダンジョンの構造をプログラムしていこうかなと思います。そこに色々足したら、基本部分は完成です。そこまでいくと、だんだん遊べるものになってくる。と同時に、できつつある自作物に対して異常な愛着が芽生えるということを、僕は知っています。そこでデザイン力が下がるので多少引き締めて、他人からの厳しい意見、冷たい反応、現実などを交えつつ、芽生えた愛着を本当の愛に変換していかないといけない。大したことではないです。

つづきはまた、今月のどこかでできればいいな。(最終更新:14/08/15)

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