ここ最近のマスタリング プラグイン 2

ミックスに慣れてきた頃突如訪れるマスタリングの壁。
今日はそのマスタリングで僕がここ最近はどうしてるかプラグインの写真付きで公開していきます。

お客さんにもよく訊かれます。ミックスとマスタリングは何が違うんですか?わかりやすく伝えるのが難しいんですが。
ミックスはその名の通り「混ぜる」行為。
マスタリングというのは、最終的にどう聴こえるかの印象を司るイメージ作り、な行為。

きっと、まだハテナマークがたくさんの人もいらっしゃるでしょう。
マスタリングとは、

・他の曲と比べて音量はどうか?
・トランジェント(ADSR(アタック、ディケイ、サスティン、リリース))の形はどうなってるか?
・音のレンジ(音量の幅)はどのくらいか?
・周波数別での音量はどんなバランスか?
・センターと両サイドの音の音量や周波数バランスはどうなっているか?
・倍音の量(歪み感、質感)はどのくらいか?
・盛り上がる箇所、盛り下がる箇所の演出で、周波数や音量をどうするか?

のイメージを作るのがマスタリングでの主な作業です。
こう書き出してみると結構作業量あるな。。

実は世の音源って、ほとんどマスタリングエンジニアの実力でカッコ良い、カッコ悪いが分かれるんじゃないだろうか???という確信に近い疑いさえあります。

では、そろそろ、ここ最近で僕が行っているマスタリングの紹介をしていきましょう。


マスターインサート


今回はパンチーなラップミュージックのマスターチェインのご紹介。上から、
EQ
COMP
Ozone(マルチプラグイン)
EQ
Ozone
Limiter
Analyzer

Ozoneの最新は11なのに僕は未だ9ですが。マッチ系の機能を使わないので今のところこれで十分で。。いや買おう、来週買おう。
初心者の方に、ざっくりと説明しますと、最初のEQで音が飛び出すような音があれば下げたりして調整、今回はミックスがうまくいってたので挿してるだけで不使用。

二段目のコンプで質感とまとまり感を足す。

三段目のOzone内で、EQ、EQ2、エキサイター(歪み)、imager(両サイドの感じ)、を調整。

四段目EQではパルテックを使用して、アナログなブーストを行う。

五段目で再びOzone、今回はマキシマイザーのみ使って、音量を底上げ。

六段目にはリミッターでなるべく音質を犠牲にしないように最終的な音圧を決める。今回は-8LUFSあたりを狙った。(聴感上での体感音量値)

最後にはアナライザー。格数値を監視。


EQ

何かあれば下げる。ヘッドルームを減らしたくないので一段目では上げることはあまりない。


COMP

質感、まとまり感の演出。真空管コンプは低音にアナログ感がでるので結構好き。


Ozone

Ozone内で、最初にEQで質感の大まかな感じを変えてしまう。結構上げて使う。vintageEQでHighのブースト。imagerで両サイドの広がり感をコントロール。エキサイターでほんの少し真空管の歪みを足す。ここではミッドレンジにだけ足しました。


EQ

こちらもvintageEQです、キックを意識した60hlzと、ざらつきが気持ちよかった8khzを少しブースト。


2つめのOzone

マキシマイザーで音量や、トランジェントシェイプのコントロール。Ozoneのリミッターも試したけど、あまり良い結果にならなかったので、ここではオフ。


Limiter

お気に入りのwaves L3-16
最終的な音圧感を作り、かつプライオリティ(優先)機能にて、ボーカルにあまりリミッターがかからないようにし、低音がちょっと出過ぎてたので強めにリミッティングするように調整。このへんはかなり感覚で。



ジャンルによって挿すプラグインや各数値は変わってきますがざっとこんな感じですね。いかがだったでしょうか?マスターチェインは結構気分で変わったりします。また新しく成ったらここで公表したいと思います。


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