(前回の続き)日本と、海外のミックスの違い - アレンジの段階での違い編

日本と海外でなぜ音が違うのか?という話
前回の続きです。前回の記事はコチラ↓

なぜ違うのか?という話をする前に大前提として、音楽制作は下流よりも上流にいくにつれて重要度が上がる、ということに理解を深めてもらいたい。
音楽における上流とは、演奏力とか、作曲の段階を指す。

--上流--
演奏力、作詞作曲

編曲

録音

ミックス

マスタリング
--下流--

山の上にある上流の川を汚せば、下流である海は当然汚れる。

つまり、ミックスを上手くするには編曲がうまくいってないといけない。
1番ダメな例が、編曲をするためにひとまず楽器を演奏し録音してみたけどイマイチなので、どんどん音を足そう!っていう流れ。

前回も書いたのだけど、良いミックスがされてる音源は同時に4~5個しか主張する音が鳴っていない。つまり、編曲の段階で、一個一個の楽器のアレンジがうまくいっているという事だ。

結論、一個の楽器だけで十分かっこよくて良い編曲になっている状況を作っていかないと良いミックスには辿り着けないという事ですね。
これについては僕は17歳の頃から思っていた。あの頃、好きなバンドはLUNA SEAだった。なぜ好きなのか当時考えてました、その結論が、どの楽器を弾いてもアレンジが完璧で、成り立っている、そしてそれらが5個(ギターx2、ベース、ドラム、ボーカル)絡み合うように鳴っている、ということでした。

このことからもいかに編曲がうまくいってればミックスもうまくいくか理解できます。

まずは一個の楽器だけでも十分かっこよくなるようにアレンジして、構築していくのが1番いいミックスのコツと言えそうです。

です、が、

職業としてミックスエンジニアをやってると、そんなやりやすい音源ばかりではありません。
やはり、依頼をする方というのは、少なからず、ミックスになんらかの不完全さがあって、それを解消するためにミックススタジオに持ち込んで来ます。
その時編曲をしても許されるのであれば時間をかければ良いものになりますが、中にはできればそのまま使いたい、という方も居ます。

難しい案件ですが、そこを乗り越えてやる!という不思議なやりがいもあります。

まとめ

ミックスが海外ミュージシャンのようにうまくいかない場合は、一個づつ楽器を鳴らして、本当にこの編曲で良いのか?本当にこの楽器は一個でかっこよく鳴っているか?そして、2本目を鳴らす時、本当に一個目の楽器と無駄なくアンサンブルされてるか?
と考えながら編曲に立ち戻ってみると解決するかもしれませんね。



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