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Vocal Mixの難しさ奥深さ - 勉強、まとめ -

正直行って僕はボーカルのミックスはあまり得意ではないです。理由は毎回様々な歌い方の方を担当するからです。
上手い人なら何も問題ないのだけど、うわぁぁあx・・・・な歌手の時もあるからです。
ただやっぱりうわぁぁな人がきたとしても良いミックスができるようにするのがプロであってやはり僕のスキル不足に違いありません。

もう1つの理由がレコーディングを僕以外の人が担当していて(僕が現場にも居れなくて)、送られてきた素材がうわぁぁぁな素材な時があるからです。しかしやはりうわぁぁぁな素材が送られてきたとしてもある程度の良いミックスができるのがプロだと思ってるのでやはり僕のスキル不足なんですね。

ですからVocalの処理の研究、勉強は常にしようと思って居ます。
前回は音楽プロデューサーのイアンカークパトリックの研究をしました。
今回は基礎に戻って勉強し、そしてネットでみつけた色んな人のテクニックをちょっとここでもまとめて見ようかと思ってます。

ごちゃごちゃ書くと見るの嫌になるでしょうから、もうはっきりまとめから書きます。ボーカルに処理する内容は、

1、トランジェントシェイプを整える(コンプ)
2、サチュレターをかける(歪ませる)
3、ディエッサーをかける(歯擦音)
4、EQをかける(周波数)
5、ディレイをかける(反復音)
6、リバーブをかける(残響音)

さらにイアンのTipを足すと、(ここからは好みの話)

7、アナログのパラメトリックEQにて12khzを3dbほど持ち上げる
8、Xfer toolthでアタックの微調整をしオケに混ぜる

です。

まずはトランジェントシェイプを整えるとは???
これを見てください。僕はAdobe Ai、Ps、Pixelmator、Affinity Designer、などたくさんのデザインソフトが使えますがあえて手書きで書きました。

画像1

画像2

音がどういう風に立ち上がって、どう消えていくかを図にしたものがトランジェントシェイプです。
どうですこれわかりやすいでしょ?
ちなみに ワーーーーー と一定の声を出すとディケイ部分が持ち上がってぐいーーんと縦と横に伸びる形になります。

このシェイプをコンプで整えて安定感のある形にするんです。つまりコンプをかけます。
そしてアタックの部分には有名な1176などの効きの早いコンプを挿すことが多いです。そしてオプトコンプ(光学式)と呼ばれてる効きの遅いコンプで整えるということです。

シェイプを綺麗にした後は、サチュレーターでアナログの歪みを加えます。ほら、CDって綺麗だけどレコードってノイズが多いでしょ?あのノイズのようなことを指してます。温かみも出るし音抜けが良くなって前に出て元気なVocalにするのです。ただし!!!安価なプラグインを挿すとただ音が歪んで汚くなるだけということが多いです!!
本気の人は高い物を買いましょう。

僕も、

これから、

買います!!笑(失敗経験済みってことです)

そしてディエッサーですね。
高音部分の耳に痛い音を和らげます。僕の経験だと7khz ~ 10khzあたりが痛くなりやすいですね。ドラムだとハイハットの4=6khzあたりが痛くてDynaコンプでディエッサーみたいな使い方でハイハットを和らげることがあります。
大きなスピーカーだと気にならないんだけどイヤホンで聞くと痛いなんてことも多いですので色んな環境でも気持ちよく聞けるように処理した方が良いと思います。

次にEQです。周波数を調整するんですね。色んな使い方があります。一般的には超低音部分のいらないところをカットしてスッキリさせる。もこもこっとした音を削ってカラっとさせる。
あとは伴奏にかける場合は、被ってる周波数を被らないように調整する。
一番最初にかけて少し調整して、コンプが不必要な反応をしないように整える。など色々あります。

ディレイ、こちらは人それぞれかもしれませんが、16部音分で一回だけ鳴らすという方もいるし、8部音符で鳴らす人も居ます。はっきり聞こえるというよりは、なんか深みを出す、っていう感じで挿して調理します。(みりんみたいなもんさ)

そしてリバーブですね。馴染ませるようのショートリバーブと、残響用のロングリバーブを挿すというテクを昔教えてもらったことがあります。
馴染ませるようは他の楽器と同じセンドに通してしまうことが僕は多いです。
ロングの方はリリースが急に消えたりする消えぎわがはっきりわかるものはあまり好きではないので、鳴ってるなぁ綺麗だなぁ、アレ?いつ消えた?くらいのものを使います。
実はあまり良いのがなくて困ってたんですが、UADのRel Verb Proと、Valhalla vintage reverbを使ってます。

Valhallaはイアンから教えてもらって(友達かよ)、購入したところ、最高でした。これから多用しそうです。


あとパラメトリックEQは自然に変化するのでちょっとした味付けに使います。こちらも、ん?変わってる?くらいの感じを最初は持つのですが、全然違いますね。塩から岩塩に変えた時の感覚ですね。(どうだろ)

Xferはまだ実は購入してないので、これから試します!

高級サチュレーターと共に来月買います。
買ったらまたレヴュー書きたいと思います。



さて、なんとここまではまだミックスの話ではなくただの下処理なんですね。びっくりですよね。

ここからオケを確認して、まずアナライザーでVocalの一番美味しい周波数を発見します。だいたい400hz~2khzくらいの間にあると思います。

そして伴奏のセンターよりにきてる楽器にEQを挿してその美味しい周波数を削ります。Vocal様の邪魔をするな下郎が、と言いながら削りましょう。
ちなみに今度、サイドチェインでボーカルがなったら伴奏の設定したEQがほんのり削れるというミックスはどうなるかやってみたいと思います。

そしてボーカルの音量を整える。整える為にイアンは1176を挿すと言ってます。僕はSSLのバスコンプを挿して整えることが多いです。音質劣化が少ないのが気に入ってます。(1176だとノイズが多少のるはず)



と、こんな感じですが。
言葉にすると簡単なのですが、実際うわぁぁぁなボーカルデータがくるとテンパりますね。頑張ろう。

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