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美大生の就活

渋谷でデザイナーをしています。福田です。
昨年、武蔵野美術大学の工芸工業デザイン学科を卒業して、とある事業会社のUI・UXデザイナーになりました。
ムサビを卒業してから、
「美大の就活って何をするの?」
「美大生って就職できるの?」

と、よく聞かれるので今回は私が就活生だった頃についてまとめてみます。
あくまで私の一例ですので、美大生が必ずしもみんな同じではないことを念頭に読んでください。
これから美大を受験しようとしている人、美大に通っている就活生の参考になればと思います。

1、美大生の就職率の実態

美大生=就職出来ないというイメージを大学生の頃の私は持っていました。実際に、大学の先輩や同級生には、
「就活なんてしないよ!楽しく暮らせればそれで良いし!」
という主張をする人もちらほら居ました。

では、実際に美大生の就職率はどれくらいなのでしょうか?
武蔵野美術大学、多摩美術大学のHPに公開されている2017年度の就職データをまとめてみました。

ムサビの卒業生に対する就職率は59.3%
就職率の高い学科はデザイン情報学科でした。

タマビの卒業生に対する就職率は57.9%
就職率の高い学科はプロダクトデザイン学科でした。

両校とも卒業生に対する就職率は60%以下です。
ですが、これは美大生が「就職したくても就職出来ない」というわけではありません。就職を希望している学生の就職率は良いのです。
美大生はみんなが就職したいわけではないのです。

2、就活生時代の私の動き方

私は、大学3年になってすぐにポートフォリオの制作をはじめました。
ポートフォリオは企業によって印刷や構成を変えるものと言われていたので、それに対応するためです。
しかし、それなりに早くから就活をしていたのにも関わらず、自己分析を十分にしていなかったため、7月になって急に就活の方向性や志望業種を変えるという無茶をしました。

大学時代は9時〜21時まで工房に篭って課題の制作をしていました。
月曜日〜土曜日までそれが続くので就活の準備をしながらだと平均睡眠時間が4時間も無いくらいでした。(私の場合大学まで往復5時間だったため)

就活が忙しくなると、課題のクオリティは諦めて面接を優先するようになりました。自分が大学と就職のどちらを優先させたいのか、よく考えて優先順位を付けることが大切だと思います。
「大学は人生の通過点に過ぎない」と私は考えて、就活を優先させました。
しかし、就活には満足していても、卒業制作には悔いが残っているので、どちらの選択が正しかったのか分かりません。

最後に、
「大学は人生の通過点に過ぎない」
「今この時しか大学生で居られない」
どちらもその通りで、どちらも正しいです。就活と課題のバランスを取るのはとても難しかったです。私には上手くできませんでした。
それでも、社会人になって働くことはすごく楽しいので、プラマイゼロのむしろプラスかなと考えています。おわり。

読んでくださりありがとうございます。大学時代にやっていた陶芸が恋しいので、サポートして頂いたお金は、信楽粘土を買う代金にあてる予定です。