休職一ヶ月目の、とある決断

一ヶ月の予定だった休職。
なかなか字が読めるようなレベルにもどっていないことが考慮され更に一ヶ月休職期間が延ばされた。

涙に明け暮れた最初の二週間が過ぎた頃から、いつまでも寝ていては良くならないのでは。
という思考と気力が少しだけ出てきた。
インターネットを短時間いじるくらいのチカラが出てきた。
調べてみると、やはり日光浴が回復には不可欠だそうだ。
とにかくひたすら疲れやすい。
10分動いた疲れを、半日かけて寝て回復させる毎日だった。

そんな自分の癒されたものが二つある。
一つは新緑の木立。
うららかな春の陽気と、青々とした葉をつけた一本の木が自宅ベランダから見える。
数時間、ぼーっと木を眺めるだけだ。
それだけで、なんだか少し気持ちが落ち着く。

もう一つはYoshikiのクラシックアルバムだった。
音楽って、凄い。
人の心を高まらせたり、悲しくさせたり。
このアルバムによって、これまでのつらさを回想し涙させてくれる場合もあれば、力を与えて自分まで強くなれるような気がしたり。
いちいち気持ちが過敏に反応するから、むやみに音楽を聴きたくないというのも実はあるけれど。
いずれにしても、この時は音楽に救われたと思う。

鬱の特徴として、夜は少し調子が良くなる。
そこで、何故かあることを決断。

「もっと光の強い場所にいって、日光を集中的に浴びよう」

行き先は、ハワイ。
休職中にハワイだなんて、、、と思われるかもしれないが、私なりに回復を早める手段と思った。
何よりも、自分を労う事ができていなかったので、必要だと思った。

出発まで3週間足らずの日程だが、ダメ元で誘った友人からもOKをもらい、5月下旬にハワイ航路に向かったのである。

さあ、現地での効果は。
ピーカンの空、優しい風、おおらかな人々。
まず思ったこと。。。

ハワイにいて鬱になる人、いるんだろうか?

鬱の入る隙間がない。
事実、私は滞在中にぐったりモードから、急にアクティブモードのスイッチが入り始めた。
視界にうつる色彩も見事に変わった。
目に見える鮮やかなものに心奪われる自分。
買い物スイッチが一気に入り、金額二の次でブランドのまとめ買い。
なんだろう、心の底からふつふつと根拠もなく幸福感が沸き起こり、これまで鬱状態で霞がかかったようなものが、突如頭の中までピーカン状態( ^ω^ )
頭が冴え渡っている感じがした。

あれ?私、鬱から治ったんでは!
これが別な症状であることに気づいたのは、まだ少し先である。


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