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KYOTOGRAPHIE 2023

KYOTOGRAPHIE 2023の記録。
今年も春の京都へ。美術館やギャラリーのみならず、寺院や町屋、歴史的建造物での展示を見ることができるイベントで、今年のテーマは「BORDER」。

地球と宇宙、人間と自然、自己と他者、光と闇、生と死。思えば私たちは、様々な境界の中で生きているけれども、「境界はきっとない、見えるものに支配されているだけ。粒子はいつも続き、そして影響し合っている」と誰かの言葉をふっと、思い出す。

世界のいろいろは複雑に絡み合って曖昧な事が多く、境界は概念的な線でしかないのかもしれない。

高木由利子「PARALLEL WORLD」Presented by DIOR
高木由利子「PARALLEL WORLD」Presented by DIOR
山田学「生命 宇宙の華」Presented by Ruinart
誉田屋源兵衛
石内 都・頭山ゆう紀「A dialogue between Ishiuchi Miyako and Yuhki Touyama|透視する窓辺」With the support of KERING’S WOMEN IN MOTION
山内悠「自然|JINEN」With the support of FUJIFILM
World Press Photo 世界報道写真展 レジリエンス ─変化を呼び覚ます女性たちの物語
デニス・モリス「Colored Black」 With the support of agnès b.
ジョアナ・シュマリ「Alba’hian」
両足院
ココ・カピタン「Ookini」With the support of LOEWE FOUNDATION and HEARST Fujingaho ASPHODEL
松村和彦「心の糸」 KG+ Select 2022 Winner
セザール・デズフリ「Passengers 越境者」
ロジャー・エーベルハルト「Escapism」

毎日、情報の海の中にいて、時に溺れながらも、新たな情報を得ているつもりだけれど、それはきっと、いつの間にかパーソナライズされた偏った情報でしかない、写真についての情報も然り。教育機関やメディアでは取り上げられないようなこと、自分には見えていないもの、を知ることができる、私にとっては一年に一度の大事な機会。ここで見たことを踏まえて、自分はどう生きるのか、じゃないのかな。心が変われば行動が変わる、行動が変われば…と続くあれ。

パオロ・ウッズ&アルノー・ロベール「Happy Pills」

様々な写真家の眼差しに触れることができて、写真の多様性や可能性を知り、毎年知恵熱が出そうになるけれど、今年は特に、「幸せであるように見えることが実際に幸せであることより重要であるとされている」という、パオロ・ウッズ&アルノー・ロベール「Happy Pills」のこの一文が胸に突き刺さっている。幸福の追求のために化学を拠り所とする薬物摂取の消費社会全体に対して疑問を投げかけている作品で、今、を象徴している気がした。嵐は内側にある。

最後に。
靴を脱ぐ機会が多いので、来年こそは脱ぎ履きしやすい靴で行く。観光を適度に挟みつつ、来年こそはゆっくり回る(目標)
今年も駆け足だったけれど、それでも春の京は麗かでした。

All photos taken with SIGMA fp
SIGMA 50mm F2 DG DN | Contemporary
SIGMA 24mm F3.5 DG DN | Contemporary


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