私はそうした誰かになろう
おはよう。
あかるい朝にあなたは生まれている。
吐く息は眠っている間に吸い込んだ夜からの言葉なき抱擁。
満たされた肺から隅々まで巡りゆく愛の端先、あなたを大事に思うのは決してあなたひとりではない。
眠りの中に、孤独の中に、目を閉じているその姿を知っている誰かがいる。誰ひとりいないだなんてどうしても信じられないときは、見えなくても確かにそこにいるのだと思う。
私はそうした誰かになろう。
「誰も私を祝ったりしない」って拳を握るあなたの隣で、一粒の可能性になろう。
私はここにいて