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顔面激突の歴史

先日、歩いていると飛び回るGに顔面激突された。
少し、生きてるのがつらくなった。
その瞬間、人がしてはいけない動きをした。
後ろの人と目が合った気がしたもの。
たぶん、頭360度回転したんだと思う。
1回転半で止まらなくて良かったと思う。

思い返せばいろんなものに激突されている。
さあ、激突の歴史の棚おろしだ!

奈良の田舎で、自転車のってるJK時代。自転車のカゴにアゲハチョウがとまったので、ハンドルふりふりしたら、風圧で、顔面に張り付いた。高校生のワタシ、ひとり仮面舞踏会デビューの瞬間。

はたまたさかのぼれば、小学生のお泊まり合宿。
いや、だからさぁ、わたし、奈良のあやめいけ遊園地のお化け屋敷の入り口で、ヒュ〜バタン、みたいな演出音だけで、大泣きして入れなかったヤツよ。
そんな私に肝試しとか、やめなさいよ。

ともいえず。
校長先生の煽るような怖い話から始まり(めちゃくちゃ覚えてるけど、正直今思えば、その話は、人としてどーよ、な話だった。)
班に分かれて、スタート。

男子に弱みをみせたら、からかわれること必須なわけで、「こわくねーし!」と必死でイキってみせた。
でも、夜におうちの2階にひとりで上がれないくらいの臆病者で甘えたさんなわけよ。
なので、前にいる村田さんにみちみちにへばりついていた。まるで、後ろから押されてるねん!みたいな感じでね。いまなら、何かしらで訴えられる距離感。

こわいよー、こわいよー。
とみちみち歩いてると、先生扮した完成度の低いお化け現る。
ひょえー、ぎやぁー、うぎゃー、ゔぶじぅyゔぉbあお〜。

みちみちは、わたしだけではなかった。
みちみちの束が、勢いで動いたら、何がぶつかったかわからんくなるのである。
何かが私の顔面に激突した。

村田さんの後頭部だった。
痛いし怖いし、怖いし痛いし。
どちらかというと、怖いで泣いた。
泣いたら、からかわれる。
だけど、ワタシの顔面は、村田さんの後頭部にぶつかって、ばっちり腫れている。
先生たちが、あらあらと、冷えたタオルをもってきてくれた。

男子たちは、泣いてるワタシを冷やかしたかったらしいが、いやいや、事故やし、痛いし、腫れてるし、怖くないし!を心で繰り返しながら、泣き続けた。どちらかというと、痛いで泣いた。

先生のお化けより完成度高く仕上がっていた。

教訓:村田さんの後頭部、最強じゃん!

写真:講談社『行け!稲中卓球部』13巻 26ページより引用


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