中古住宅購入の手順を知っていますか?過去の勝訴判例もあります。

自分の家は欲しいが、すぐにまとまった金額を用意することはできない。
そんな方も多いと思います。

子どもの小学校の学区内で探しているけれど、新築が出てこない。
そんな方もいると思います。

契約更新で2年に一度、引っ越しするのに疲れてきた。
そんな方もいると思います。

中古住宅を手に入れるメリットを伝えます。

自分は主に、中古住宅で建物を手に入れることが多いです。
日本にある多くの建物の場合、木造です。
ほぼ、建物としての価値がなくなっていて、建物にかかる税金は0円のところが多いのが多いです。
それに、和室に使われている建材が、現在は高いものもありますからね。
まぁ…本物が使われて入ればまだいい方で。

印刷技術が世界的に進歩しているので、メラミン素材の表面に、木目の凹凸もついている建材もあります。
森林保全、環境保全にはとてもよく、丈夫な素材です。
しかし、本物から学ぶ経年劣化という愛着は得られないので、個人的には若干悲しいですね。

中古住宅を手に入れるとき、ホームインスペクションを利用してみましょう。


さて、国交省が2012年からホームインスペクションの普及に取り組んでいることはご存知でしょうか?
海外では一般的なのですが、

この中古の家は地震の時に壊れない?
この中古住宅は現在、雨漏りしてる?
この中古住宅は、最後に補修したのかいつ?

など、想像しやすく説明すると、中古住宅に対してのお医者さんのカルテを作るということです。
理由のひとつは、中古市場の活性化もあります。
しかしその他に、建築基準法が変更になり、建物が新築で建てられない、いわゆる首都圏で言うと下町の密集地区保全も目的としているような気がします。

下町密集地区は、建築基準法で定められている道路に4m接していなくてはならないというルール外で建てられています。
現在の分譲戸建に関しては、この接道問題はクリアできていますが、昔に建てられた長屋的建物は接道1メートル程度。
道路に接している手前の建物は新築にするのは、いつでも可能ですが、道路より奥の家は新築に建て替える事もNGです。
理由は道路に接していないからです。

このままでは道路より奥まった、区画の中心部にある建物には誰も済まなくなってしまう。
建物を壊すには費用が100万単位でかかります。
だったら、そのまま放置していた方が良いという考えの方も実際はいるのです。

ホームインスペクションを利用することにより、

まだ住める家なのか
リフォームはどこまでできるのか
購入ではなく、賃貸で十分じゃないか

これらの判断材料になるのです。

中古住宅を手に入れるとき、ホームインスペクションがされていない家を見つけたら、交渉しましょう。

実際、中古物件を売り出している不動産屋すべてがホームインスペクションを利用して、建物の価値判断をしているわけではありません。
購入するにあたり、不動産屋にホームインスペクションをしてから購入したいという意思を伝えましょう。

それは出来ません・・・という答えが返ってきたら、貴方はどうしますか?

本当にその価値がある建物か・・・知らぬまま、購入しますか?

実は、ホームインスペクション絡みで過去のこんな判例があります。

外国人の方が、中古住宅購入にあたり、ホームインスペクションをやらせてくれと話しました。
しかし大手の中古物件取り扱いメーカーの店舗では、行わなくても大丈夫、建物はしっかりしているよと話し、外国人に中古物件を購入させました。

当時、ホームインスペクションという言葉すら、日本にはないような時代でした。

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