裁判ならびに調停に関してインターネットで探しても情報を得られない訳


有料販売の準備書面の冒頭にも書かせて頂きましたが、現在の欠陥住宅解決方法として、調停という方法が企業にも被害にあった側にも有効に使われるよう判断をし、裁判所は決めているのではないかと仮定として考えます。


先日紹介しました、建築紛争とADR/日本弁護士連合会 ADRセンター編に記載があったように、ある北欧の国では民事における企業訴訟は調停という形にするため、企業の名前は表面に出てこないようにしているということです。
※【(仮タイトル)建築紛争解決とADRから想像する裁判所対策を考える。】(有料)にて、詳細は紹介します。

今回、裁判所側が被告企業に対しての考慮を考えて、調停という形をとったという仮定も捨てがたいのも事実です。
さらに、調停という秘密の場で行われることにより、原告だけでなく被告も守られているのです。

公開裁判ではなく、調停を選ぶことで、【調停の手続は、公開しない】という規則に守られることになる。

民事調停規則10条にはこのように規定されています。

民事調停の申立から終了までの手続が公開されないことだけではなく、民事調停の記録についても、第三者に公開されないことを意味します。


とはいえ、裁判所には実際、調停に関しての記録は残っており、原告、被告に関係する近親者においては、裁判官の許可の元、資料の複写等は認められます。
※現在、法律改正されてNGになっていたらわかりませんが、約10年前は取得可能でした。
(※但し、見えないところで、裁判官による閲覧許可が下りていた可能性もある。)

このように民事訴訟は法に守られていて、誰もが簡単に見ることはできない場所にあります。

訴訟を調停で終わらせるメリット。

先日、育休復帰後、即転勤を命じられ退社に追い込まれた元社員がいたとある企業。
会社名がSNSに知れた途端、株価が一気に下落しました。
実は、企業名を出さない調停にする理由のひとつとして、このように会社の株価が一気に落ちたり、企業の倒産を守るという事情があります。

企業を訴える原告側としては、企業が倒産、解散してしまっては、損害賠償請求しても支払い能力に欠けてしまうケースも発生します。
よって、相当な事情がない限り、公開を行わない方が得策ともいえます。

訴訟を調停で終わらせるデメリット。

しかし、それとは別に、広く情報を仕入れたい方にとって、公開を行わないことはデメリットになります。
自分の考えがNGなのか、YESなのか。
それは有識者による回答も素直に聞く必要があります。
1つの意見だけを正しいと信じて、裁判官の前に立つより、複数の意見を聞いたうえで判断した方が評価が高いような気がします。

ただ、そのネットワークを築くには、ただ独りで立ちまわるのは困難です。
多くの知識ある協力者が必要となります。
そして、自分の感情を冷静に抑えられる努力と根気も必要となります。


ここで、自分が公開した理由をお伝えします。

①調停とはいえ、建築訴訟、欠陥住宅訴訟においては費用が想定外にかかること。
その費用をクラウドファンディングではありませんが、準備書面等の作成方法を通じてなんとか捻出できないかと考えたからです。

②同じ悩みを抱える方がいたら、その解決方法としてお伝えできればと考えました。
欠陥住宅裁判の判例を数種類読んできましたが、どれも自分の訴訟内容に当たると言えるものでもありません。
本当に必要な方に、適切な情報を渡したい。
よって、有料とさせていただきました。


他の公開ブログでは相手方の準備書面等も行っているブログサイトもあるかもしれません。
しかし、このnoteにおいては、相手方の準備書面に関しては記載することは今の所考えていません。
①現在、進行中の調停であるから。
②記載したところでお互い利点が生まれない。
※各回の欠陥住宅調停内容の記載で十分だと感じる。
③原告の今までの調停の整理も目的としている。

よって、なるべく感情的にならず、客観的に記載を行っていこうと考えます。


いえまなび手帖をお読みいただきありがとうございます。こちらに記した内容があなたのお役にたち、少しでも悩みが軽減されると嬉しいです。 訴訟関連はたった独りで戦うようなものです。支援を頂くことにより、孤独ではないという安心感が生まれます。どうぞよろしくお願いします。