2019年度声優アワードガチ予想

(2020/2/10更新 最新版投稿しました)

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今年の声優さんの活躍も大体出揃ったので、年を越す前に一旦まとめておきたいと思います。私は2,3年前から予想を始めましたが、ようやくコツが掴めてきたような気がします。

ご存知の方も多いですが、声優アワードは事務所の権力関係がかなり大きく影響しており、実質的に不参加になっている事務所もあります。私の予想はそのようなしがらみを考慮したうえでのものになるので、重要な要素をいくつかあげておきます。

まず、中村悠一さんや井上麻里奈さん、瀬戸麻沙美さんなどが所属しているシグマ・セブン。主要部門においてこの事務所から受賞者が出る可能性は非常に低いです。2006年度の第一回で水樹奈々さんが歌唱賞を獲っていますが、それ以外での受賞者はゼロです。水樹さんレベルだと特例として扱われてもおかしくはないのでしょう。同様に大沢事務所からもおそらく受賞者は出ませんが、2014年に花澤香菜さんが助演賞を受賞しており、シグマ・セブンに比べれば例外は起こりやすいかもしれません。

また、新人賞において、マウスプロモーションと俳協から受賞者が出たことはありません。主演賞や助演賞は出るのになぜ新人賞が出ないのか理由は分かりませんが、暗黙の掟のようなものがあるのだと思います。

逆に、毎年ほぼ確実に受賞者が出るのは81プロデュースとアイムエンタープライズです。主演・助演・新人のどれかには確実にねじ込んできます。アイムはあまり無理矢理さを感じさせずちゃんと活躍した人を獲らせるのですが、81はもはや暴君です。新人賞はデビューから5年以内というルールがあるにも関わらず、81は完全に無視しています。81以外にも2009年のアーツビジョン前野智昭さんや2016年のゆーりんプロ小林裕介さんのような例はありますが、それぞれその年にちゃんと活躍されていたり他の候補がいなかったりという理由があり、妥当な人選といえます。しかし81は、「わざわざこの人をあげるぐらいなら他にもっと相応しい人がいるじゃん」と思わせるようなゴリ押しがここ数年頻発しています。最近は無理矢理候補を出すことすら厳しくなっているように感じるので、そろそろゴリ押しは勘弁してもらいたいなぁと思っていますが、今年はどうなることやら…。

さらに主演賞/助演賞においても、これまでの結果から、暗黙の条件があると考えられます。具体的な要素の優先順位は、

1. デビューから6年目以上であるか、そうでなければ既に新人賞を獲っていること
2. 主演/助演した作品の円盤売上(極端な特典商法やアイドルものではなく純粋に質で勝負している作品)
3. 主演/助演した作品の数
4. 1を満たしたうえでのキャリアの長さ
5. 事務所の権力
6. 過去に受賞歴が無いこと

2に関して、「うわ売上厨かよ」と思われるかもしれませんが、実際のところ、売上が良かった順に受賞者が選ばれる傾向が非常に強く、何だかんだ言っても円盤売上の影響は大きいと思われます。軽く例をあげるならば、

2006年の男性主演アニメ売上一位:コードギアス(福山潤)
2006年度の主演男優賞:福山潤
2007年の男性主演アニメ売上一位:機動戦士ガンダム00 (宮野真守)
2007年度の主演男優賞:宮野真守

2017年の対象期間(2016秋~2017秋)の(明確な)男性主演アニメ売上一位:ユーリ on ICE(豊永利行)
2017年度の主演男優賞:豊永利行
2018年の対象期間(2017秋~2018夏)の(明確な)男性主演アニメ売上二位:BANANA FISH (内田雄馬)
2018年度の主演男優賞:内田雄馬

といった具合です。円盤売上がかなり減少している現在においても、大いに参考になると私は考えています。

そして、二回目の主演賞/助演賞を獲るための暗黙の条件は、主演/助演した作品数や平均売上が前回受賞時を上回っていること。
例として、これまで主演賞を複数回受賞したことがあるのは梶裕貴さんと小野大輔さん。
梶さんは2012年にはアクセルワールド・ハイスクールD×D・ギルティクラウンなど平均売上の高い多数の作品で主演を務めたことから受賞に繋がりました。2013年もハイスクールD×D二期・変態王子と笑わない猫・ロウきゅーぶSSなどで主演しこれまたどれも平均点が高いですが、直接的に受賞理由に繋がっているのは、この年最大のヒット作である進撃の巨人でしょう。これにより史上初の二回目の受賞を達成しています。
小野さんの一回目の受賞は2009年。黒執事一期がそこそこ大きなヒットを記録したほか、平均こそ低いですがうみねこのなく頃にや11eyesでも主演。2014年はジョジョ三部を筆頭に、ばらかもん・黒執事三期・ヤマト2199など売上5000枚超えの多くの作品で主演を務め且つ役幅が広かったことが受賞に繋がったと考えられます。この年の主演賞候補として松岡禎丞さんもいますが、数とキャリアの長さで小野さんに軍配が上がったと思われます。



では、そろそろ本題に参ります。一年間メモ帳に温めてきた今年の予想一覧はこちらになります。基本的にわずかでも可能性がある人は念のため載せるスタンスです。

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【主演男優賞】
主演男優賞は花江夏樹さんで確定とみていいと思います。やはり鬼滅の刃がオタク内外に大ヒットしたのが大きいです。スタミュも5000枚以上売れたそこそこのヒット作ですし、東京喰種も売上はともかく人気作。あと恐らく対象期間外ですが星合の空もあります。今年の主演数はこれら合計4作。十分受賞に値すると思います。

小野賢章さんは去年も候補としてあげていました。決定打はやはりジョジョですが、売上的に鬼滅と比べると少し見劣りするのが難点。他の主演作も何とも微妙…。キャリアは十分にあるんですけどね。明確な主演でこそないですがアイドリッシュセブンの二期が年内にあればあるいはと思っていましたが、来年のようです。


【主演女優賞】
今年も主演女優賞は非常に難しいです。なんせ候補がまともにいないので…。
正直2018年度の三瓶さんは完全に予想外で悔しかった。2017年度の時は候補にあげていたんですけどね…。でももうそのようなトリッキー枠も多分いないので、今年はセオリー通りヒット作で主演した人から選ぶしかないと思います。

一応筆頭には本渡楓さんをあげていますが、個人的には諸星すみれさんの方がふさわしいのではないかと思っています。約束のネバーランドはヒットこそしなかったものの結構な人気のようですし、何より劇団ひまわりなのでキャリアが長い。黒沢ともよさんと同じ実力派枠ですね。しかし明確な主演作は約ネバと明治東京恋伽の計2作。主演ではないアイカツや文豪ストレイドッグスを含めてもちょっと物足りなさが否めない。来年約ネバ二期があるうえにTRIGGERの新作でも主演が決まっているようなので、来年の方が可能性としては高いかもしれない。

本渡さんに関してはやはりゾンビランドサガのヒットが大きいです。去年新人賞を獲っていますが、ちょうど去年度から対象期間が前年秋クール~当年夏クールまでに縮小されたようなので、実はゾンビランドサガというカードはまだ使われていないのです。しかしながら他の主演作が心許ない。正直来年度の方が可能性は高いと思います。ゾンビランドサガの二期含め多数の有力主演作が控えていますし、何なら来年の最有力候補になりそうな勢いです。今年どうなるかは、アイムエンタープライズ所属という肩書きの強さがいかほどのものかにかかっていると思います。

石川由依さんを候補に入れたのは、今年大変話題になった、けもフレ2や、京アニの最新作ヴァイオレット・エヴァーガーデンで主演を務めているというのが理由です。この上アズレンが大ヒットすればもしかしたら…と思っていたのですが、予想外にスベりそうなので可能性は低めかと。そもそも対象期間外ですしね。

小松未可子さんは、売上一万超えとはいえ主演作がケムリクサのみなのと、そもそもKADOKAWAのお膝元である声優アワードの選定者がたつき監督の作品を今年の顔に選ぶのか…といった点で可能性は低いとみています。


【助演男優賞】
島﨑信長さんに関しては、純粋に出演作の人気や数で見たらそうなったという感じ。特に目立つのはSAO・ブラクロ・フルバ。申し分無いでしょう。事務所も青二プロダクションですし、十分受賞に値すると思います。

下野紘さんに関しては正直何とも言えません。鬼滅の刃の大ヒットに伴ってじんわりと候補に浮上してきたイメージ。鬼滅と進撃という2つの大ヒット作品でレギュラー、そしてうたプリもある。もう一押し欲しい気もしますがアイム所属ですし可能性はあります。

野島健児さんはケムリクサやBANANA FISHで2番手キャラをやっており、これまたじんわりと候補にあがってきた感じ。ニュータイプアニメアワードでも結構な票を獲得しています。しかし事務所が島﨑さんと同じ青二であり、昔ならまだしも今青二が一つの部門を独占しようとするとは考えにくい。そして青二同士だと純粋に今年の活躍レベルで島﨑さんに軍配が上がるかなぁと。しかし可能性は低くはないと思います。

ダンベル何キロ持てる?が注目され始めた頃は石川界人さんもあり得るかもなぁと思っていましたが、予想以上に数字が出なかったのと、ワンパンマン2期が大コケしたのもあって、ちょっと厳しいかなというところ。

宮野さんは去年の主演賞予想の時も候補に入れるか入れまいか、そもそも巽幸太郎は主人公と言えるのか否か、散々悩まされました。今年はMVSの受賞がほぼ確実であり、声優アワードは「ついでにダブル受賞」が起こりやすいので、「ついでに助演賞も受賞」の可能性も否定できません。


【助演女優賞】
今年、81が権力を行使するならここしかない。
とはいえゴリ押し云々は抜きにして上田麗奈さんは十分受賞に値すると思います。他に文句無しの候補がいないので是非お願いしたい。逆にここでゴリ押さなかったら正気を疑うレベル。

高橋李依さんも一緒に受賞してしごはじコンビといきたいところでしたが、高橋さんは今年思ったより数が少なく、実質高木さんオンリーではちょっと厳しいかなぁと。FGOも恐らく対象期間外なので来年になると思います。内田真礼さんも約ネバのヒット規模次第では十分あり得ましたがちょっと微妙。白石晴香さんは「実は結構たくさん出てました」枠。ヒラタオフィスから受賞者が出たことが無いのと、純粋に知名度がまだ足りないように思うのでちょっと微妙。

そして浮上してきたのが鬼頭明里さん。竈門禰豆子がもうちょい喋る役なら迷い無く筆頭候補にあげていたのですが…。一応扱いとしては立派に演じたことになるのでしょうか?仮に受賞したとして紹介VTRで禰豆子のシーンは使われるのか、気になるところです。去年新人賞のチャンスを逃し、今年デビュー6年目。キャリア的にどう見られるか予想がつきません。とはいっても、鬼滅以外にもわたてんやまちカドまぞくなどの人気作でも好演していますし、今年活躍した女性声優ランキングでも大体上位にいるので、可能性は高いと思います。


【新人男優賞】
今年はとにかく候補がいないです。去年のように4人や5人もいる方が異常な気もしますが…。

アイム所属の大塚剛央さんは風が強く吹いているで主演。女性からはそれなりに高い評価を得ている作品のようです。そしてヴィムス所属の鈴木崚汰さん。可能性が高いのはこの二人ぐらいではないでしょうか。

梶原岳人さんはブラクロをはじめそこそこの数の主演を重ねてきているので受賞してもいいのではないかと思いますが、既に申し上げた通り、これまで俳協からは不自然なほど新人賞の受賞者が出たことがないので、残念ながら可能性はゼロに近いと思います。


【新人女優賞】
こちらも正直確実だと言える候補がいません。個人的な筆頭候補は、かぐや様は告らせたいで主演の古賀葵さん。デビューから5年を超えていますが、既に81はそのルールを何度も無視していますし、むしろ今無視しなくていつやるのか。

岡咲さんは転スラ以外でも躍進するかと思いきやそうでもなかったですね。アイムからの候補がこの人ぐらいしかいないのですが、それでも確定とは言い切れないかも。

鈴代さんは実は出演数が多い。しかしこれまでアーツビジョンから新人女優賞が出たことが無いので、可能性は未知数です。

ファイルーズあいさんを真っ先に候補として思い浮かべられる方が多いかもしれませんが、なんせダンベルがアニメ初主演どころか初出演ということで、さすがに受賞には早過ぎると判断されるのではないかと思いました。来年なら既に何やらヤバそうな作品で主演が決まっていますし、十分に期待できると思います。

和氣あず未さんは梶原さんと同様、俳協所属のため可能性は低いと思われます。同様に、大沢事務所の小原好美さんもリストに載せていません。

あとは、もう81は誰をねじ込むか分からないので思いつく限りで適当にあげています。


【パーソナリティー賞】
この部門に関しては正直全然分かりません。私はもうラジオはめっきり聞かなくなってしまったので、とりあえずA&Gが推したそうなところをあげています。

【MVS】
去年は神谷さんが1位で宮野さんが2位。そして既に1位になった人は殿堂入り扱いになり自動的に宮野さんが1位になるだろうなと思います。そういえばこの部門、投票者が女性ばかりなのか、当たり前のように候補が男性しかいませんよね。そのうち男女に部門が別れるのではないかと思います。

【歌唱賞】
今年度受賞に値しそうなユニットがフランシュシュ以外に思い浮かばない…。SMAが売り出したいであろう水瀬さんや中国で恋愛サーキュレーションがブレイクしている花澤さんなど他にもいるにはいるのでしょうが、私はあまり詳しくないので…。ちなみにこの部門は声優でさえあれば所属事務所は関係無しです。

【ゲーム賞】
FGOのアニメの放送がもう少し早くて高橋李依さんが助演賞受賞となれば、ダブル受賞させる可能性が高いとみていましたが、それは来年になりそうです。なので、世界的に見て純粋に評価されるべきであろう人を候補にあげました。



以上になります。これだけあげてれば数打ちゃそりゃ当たりますわなって感じですが、100%当てるのもほぼ不可能なので完全に自己満足です。

ついでに、あまりにも気が早過ぎますが、2020年度の現時点での候補も載せておきますね。

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既に申し上げた通り、81がそろそろ弾が尽き始めているので、今後どうなるのか見物ですね。

あと、実は一昨年ぐらいにあまりにも暇だったので、「ぼくのかんがえたさいきょうの声優アワード」と題して、もし事務所のしがらみが無ければこうなっていたんじゃないかという自分なりに歴史修正したバージョンも作ってしまいました。しかも本来存在しない2001~2005年の分まであります。これは載せるとあまりに長くなってしまうので、別の機会があれば投稿したいと思います。

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