kaze no tanbun

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    柏書房から刊行されている書きおろしアンソロジー kaze no tanbun シリーズの製作記です。

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最後の kaze no tanbun ができました。『夕暮れの草の冠』製作記6

西崎憲 with 奧定泰之・竹田純  この文は柏書房から刊行中の書きおろしアンソロジーのシリーズ kaze no tanbun の製作記です。これまでの記事はこちらになります。 製作記1 製作記2 製作記3 製作記4 製作記5 †   kaze no tanbun シリーズの最終巻が完成した。『kaze no tanbun 夕暮れの草の冠』である。  A5変形上製クロス装であり、判型は絵本や美術書を思わせ、クロスと精興社書体の金の箔押しは深いノスタルジーを呼び起こす。

    • 2冊目を作ろう——kaze no tanbun 製作記5

      西崎憲 with 奧定泰之・竹田純  この文は柏書房から刊行中の書きおろしアンソロジーのシリーズ kaze no tanbun の製作記です。これまでの記事はこちらです。 製作記1 製作記2 製作記3 製作記4 製作記6 池袋服部珈琲舎で2巻打合わせ †  シリーズの第1作『kaze no tanbun 特別ではない一日』は2019年の10月24日に刊行された。2作目の『移動図書館の子供たち』の刊行日は2020年の12月28日だったので、刊行までに1年以上かかったこ

      • 寄稿者はいかにテーマを解釈せるか——kaze no tanbun 製作記4

        西崎憲 with 奧定泰之・竹田純  この文は書きおろしの短文アンソロジー『 kaze no tanbun 特別ではない一日』の製作記です。1、2、3はこちらです。 製作記1 製作記2 製作記3 製作記5 製作記6 刊行記念イベント 青山ブックセンター本店 10月26日 (土) 開場 17:30 池袋ジュンク堂 11月2日(土) 開場 18:30 †  本とはいったいなんだろう、そして文とはいったいなんだろう? 『kaze no tanbun 特別ではない一日』を作り

        • 誰に書いてもらうべきなのか――kaze no tanbun 製作記3

          西崎憲 with 奧定泰之・竹田純 この文は書きおろしの短文アンソロジー『 kaze no tanbun 特別ではない一 製作記1 製作記2 製作記4 製作記5 製作記6 †  書き下ろしタイプのアンソロジーの場合、もっとも重要な問題が何かということは言うまでもないだろう。誰に書いてもらうかということである。 『たべるのがおそい』を編集しているとき、どなたに原稿をお願いするかはもちろん一番の問題だった。  正確に数えたわけではないが、現代の日本で、寄稿をお願いしたい

        最後の kaze no tanbun ができました。『夕暮れの草の冠』製作記6

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        記事

          本はどこから作るのか――kaze no tanbun 製作記2

          本はどこから作るのか――kaze no tanbun『特別ではない一日』 西崎憲 with 奧定泰之・竹田純 製作記1 製作記3 製作記4 製作記5 製作記6  1 本はどこから作るのか  本はいったいどこから作るのが正しいのだろう。  柏書房の竹田さんと打合わせを進めながら、わたしはそんなことを考えていた。  本を構成する要素はたくさんある。一般的にはもちろん内容がまず先にくるはずだ。内容があって、それをもとにして本を作る。  まあそれが当たり前である。  内容がまだ

          本はどこから作るのか――kaze no tanbun 製作記2

          わたしたちは本を作る――kaze no tanbun 製作記1

          kaze no tanbun 『特別ではない一日』製作記1 西崎憲 with 奧定泰之・竹田純 製作記2 製作記3 製作記4 製作記5 製作記6    1 端緒  いつのまにか本を作る側にまわっていた。  翻訳や小説の仕事に長いあいだたずさわってきたが、まさか編集者までやるとは夢にも思わなかった。  編集者としての初仕事は、2016年4月に刊行を開始した書肆侃侃房の文学ムック『たべるのがおそい』においてであった。  編集長を務めることになったのだが、きっかけは同版元から

          わたしたちは本を作る――kaze no tanbun 製作記1