想念は生き物!時空を超えてさまざまな場面に影響を与える存在
1.はじめに
人間は感情で動く生き物だといわれています。
思考によってものごとを論理的・合理的に考えて行動したとしても、その基となる動機は「何かをしたい」「何かを得たい」という欲求から湧き起こった感情から起こした行動であることがほとんどです。
感情は無意識に湧き起こり消えていきます。
無意識であるために、止めることはできません。
そして、この湧き起こった感情に意味づけをしているのが思考です。
例えば、ゴキブリが大嫌いな人はゴキブリを見ただけで、一瞬にしてテンションが下がってしまいます。
これは、その人が「ゴキブリは怖くて気持ちが悪い」と認知しているために、その姿を見た時、あるいは想像するだけでも自動的に「怖い」という感情が湧き起こります。
そして、「ゴキブリを見たから気分が良くないんだ」と脳で思考することで意味づけをするのです。
私たち人間の脳が何を認知しているかで、日常ではさまざまな感情が湧き起こり消えていきます。
また、目で認識しなくとも、心の中で妄想するだけでも感情は湧き起こってきます。
この心の中で思い描くことを「想念」といいます。
想念は思考と感情が合体したような存在で、とても強いエネルギーが宿っています。
そして厄介なことに、自分の意思でコントロールすることができないのです。
この強力なエネルギーはよくも悪くも、私たちにさまざまな影響を与えます。
それはどのようなものなのでしょうか。
今回は、思考と感情のエネルギー「想念」についてご紹介します。
2.想念とは
想念にはとても強いエネルギーが宿っています。
まずは、想念とはどのようなものなのか、もう少し詳しくご説明したいと思います。
想念とは、人が心の中で思い描く考えのことをいいます。
心の中で思い描いたものが強いエネルギーとなって、物質界にもさまざまな影響を与えます。
人間は他の生物よりも、豊かな感情に加え論理立てて思考をする優秀な脳を持っています。
そして、一人一人がさまざまな考え方・捉え方をしてものごとを見ています。
その思いが強いエネルギーを生み出して、人は行動に移します。
この感情のエネルギーは、人体の外側にある7層に重なるオーラの、内側から2層目にあたるアストラル体に深く関わっています。
例えば、ずっと欲しいと思っていた少し高級な腕時計があるとします。
その腕時計をめぐり、レビューの閲覧を見たり、どの店舗に売っているのか調べてみたり、自分が手にした時のことを妄想したりすることで、さまざまな思考や感情が湧き起こってきます。
この時、エネルギー世界のアストラル体では、大好きな腕時計に向けた感情のエネルギーがどんどん蓄積されていきます。
長い時間をかけて蓄積する方もいれば、一瞬で蓄積する方もいます。
この腕時計に対するエネルギーがアストラル体で満タンになった時、腕時計を買うという行動に移します。
普段、何気なく取っている行動ですが、見えないアストラル体では、活発なエネルギーのやり取りが行われているのです。
このように思考や感情には、人を動かす力を持っています。
欲しかった腕時計の例え話は自分に向けたエネルギーでしたが、このエネルギーは他人にも影響を与えることがよくあります。
3.想念が与える影響
人間が持つ思考や感情にはポジティブなものとネガティブなものがあります。
つまり、想念が与える影響にはいいものもあれば悪いものもあるということです。
ここからは、想念が持つ2つの要素についてお伝えしたいと思います。
【ポジティブな想念】
「思考は現実化する」これは、アメリカの作家で成功哲学の提唱者、引き寄せの法則でも有名なナポレオン・ヒルの言葉です。
(書籍の売り上げ部数は世界中で、累計8000万部以上といわれています)
この言葉の通り、私たちが常日頃に思い描く思考や感情、つまり想念は現実化をするということを表しています。
簡単にいいますと、よい思考をすることで望む現実を引き寄せ、悪い思考をすることで不運なできごとを引き寄せる、とてもシンプルな宇宙の法則です。
引き寄せの法則といいますと、何でも上手くいく魔法のような法則と誤解をされることがよくありますが、実際のところはそのような簡単なものではありません。
なぜならば、人間の脳は一日に約6万回の思考をするといわれていますが、6万回の思考の中でも約80%(約4万5千回)はネガティブな思考をしているという研究結果があるからです。
この数字をみて、人間は基本的にマイナス思考な生き物だということがよく分かります。
過去に起きてしまった苦い経験、まだ起きていない未来に対する漠然とした不安…。
このような思考を続けることで、思い描く現実を引き寄せることができないのは、当然なことなのかもしれません。
ですが、引き寄せの法則に深く関わる潜在意識の性質を知ることや、誤った観念や価値観といった思い込みにきづくことで、引き寄せが上手くできるようになってきます。
また、ポジティブな想念は引き寄せに限らず周囲にもいい影響を与えます。例えば、周囲にこのような人はいないでしょうか?
その場にいるだけで、安心感がある、場が和む空気にしてくれる、癒しを与えてくれるような存在の人。
このような人はよい想念を発しているために、周囲にいる人たちもエネルギーとしてそれを感じ取っているのです。
では次に想念が与えるネガティブな影響についてお伝えしたいと思います。
【ネガティブな想念】
想念はどちらかというとネガティブな要素が強く現れます。
その代表的なものが「生霊」です。
「生霊」その言葉を聞いただけでもおぞましく、おどろおどろしい感覚になってしまいます。
生霊とは生きている人間の想念が作り出した、もう一人の自分自身です。
その想念の根源となっている感情は、恨みや憎しみ、妬みなど、とても重くて苦しい感情です。
生霊は無意識に飛び回ることができますので、本人はコントロールするどころか、生霊を飛ばしているという自覚は全くありません。
また、時間や空間に関係なく一瞬にしてどこにでも行くことができます。
生霊は見えない世界でただ飛び回っているだけの存在ではなく、現実のこの世界に悪い影響を与えます。
生霊に取り憑かれてしまった人は、徐々に生命のエネルギーを奪われ、健康を損なうことがあります。
また、生霊を飛ばしている本人も大量のエネルギーを消耗し、徐々に気力も体力も弱っていきます。
あまりにも強いエネルギーの場合、飛ばした本人が違う場所で物質化し姿を現すこともあるようです。
また、日本古来の呪いの儀式で知られる「丑の刻参り」も同じことです。
特定の人に向けた怒りや憎しみ、恨みなど感情は重くて苦しい想念となり蓄積し、膨大なエネルギーを相手に発信しますので、呪いの儀式はとても危険な行為だといえます。
丑の刻参りの場合は意図して自分の念を相手に送っていますが、どちらにしてもネガティブな想念はポジティブなものよりも強力で重いエネルギーであることに違いはありません。
そのために、想い描く特定の人やその周囲の環境に、何らかの悪影響が出てしまうのです。
4.自分の想念を知る
この世界は自分が心に描いているものが、ホログラムとしてそのまま外の世界に映し出されていると考えられています。
目の前の現実が自らの想念によってできているのだと思うと、何だかとても複雑な気持ちになってしまいます。
望まない現実を招かないためには、自らの想念を注意深く観察して知ることも必要です。
私たちは日々、何かを感じ(感情)何かを考えて(思考)います。
不運なことに見舞われ、精神状態が安定していない時に、感情を上手くコントロールしようと思っても難しいことだと思います。
また、感情は自然に湧き起こり消えていき、思考の90%以上は無意識の世界で自動的に判断され、行動に結びついています。
私たちの想いや感情は、自分のことでありながら、実際は何を感じ何を考えているのか深い部分までは理解できていないことがよくあります。
自分が発している想念を知るには、紙に書き出してみる方法があります。
書き出すということは、自分の心の中身を可視化することになり、意外な一面を知ることもあります。
他人に言われた言葉で心が傷ついてしまい、悲しいと感じていたけれど、実は「悲しい」ではなく「悔しい」という怒りの感情だった…なんてこともよくあることです。
注意深く自分を観察することで、ネガティブな想念を発していないか知ることができます。
よく分からないけど、ものごとが上手く回っていないと感じたら、自分の想念はどのような状態であるかを見直してみることが、良い方向に流れを変えるきっかけになることと思います。
5.まとめ
いかがでしたか?想念には、現実を大きく変えてしまうほどのエネルギーが宿っています。
それを知ると、考え方や捉え方を、少し見直してみたいと感じるのではないでしょうか?
想念のエネルギーは常に飛び交い、さまざまな場面で影響を与え合っています。
憎しみであれば生霊にもなりますし、祈りであれば平和な世界を創造することもできるのです。