売上高営業利益率が高い企業

引用は、日経新聞 2017/12/05

 日本の中堅上場企業が効率よく稼げるようになってきた。日本経済新聞社が売上高100億円以下の上場企業約1000社「NEXT(ネクスト)1000」を対象に、2016年度の売上高営業利益率を調べたところ、170社が高収益企業の目安となる10%を超えた。比較可能な708社の24%に当たり、全上場企業の比率(20%)を上回る。価格競争に巻き込まれにくい独自の事業モデルを追求し、高収益を実現している。

▼売上高営業利益率の高い企業
(5年間平均の売上高営業利益率と直近決算の売上高営業利益率)

1 M&Aキャピタルパートナーズ(M&A仲介) 49.8% 43.9%
2 日本ファルコム(ゲームソフト) 44.2% 47.2%
3 ペプチドリーム(特殊ペプチドを使った医薬品候補物質) 42.8% 50.9%
4 ファーストロジック(不動産投資専用サイト) 42.7% 46.7%
5 日本エス・エイチ・エル(企業向け適性検査テスト) 42.4% 42.9%
6 じげん(求人や旅行など検索サイト) 41.0% 33.0%
7 エニグモ(海外ブランド品などの個人輸入代行) 38.2% 42.6%
8 エンカレッジ・テクノロジ(システム管理者向けソフト) 33.0% 25.2%
9 デザインワン・ジャパン(店情報サイト) 31.7% 29.9%
10 プロシップ(会計系パッケージシステム) 31.4% 37.5%
11 手間いらず(比較サイト、宿泊施設向け予約管理システム) 31.0% 51.9%
12 インフォマート(電子商取引基盤) 31.0% 31.8%
13 ツノダ(自転車、不動産賃貸) 30.9% 35.5%
14 マークラインズ(自動車産業ポータル) 30.7% 36.2%
15 センチュリー21・ジャパン(不動産仲介のFC) 30.6% 32.3%
16 ファインデックス(医療用汎用ファイルシステム) 29.9% 2.0%
17 宮越ホールディングス(中国の不動産開発) 28.9% 58.5%
18 モーニングスター(投信商品評価) 28.3% 32.6%
19 情報企画(金融機関用ソフト) 28.2% 34.6%
20 日創プロニティ(金属加工) 27.5% 14.4%
21 エムケイシステム(社労士向けシステム) 27.0% 25.9%
22 デジタルアーツ(閲覧制限ソフト) 26.7% 36.1%
23 光製作所(家具卸、不動産賃貸) 26.5% 28.5%
24 エーワン精密(旋盤部品開発製造) 25.6% 29.0%
25 アルファポリス(ネット小説などの出版) 25.4% 5.5%

個人的に気になっているのは、ファーストロジック、じげん、モーニングスター。

ファーストロジック
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1514475

楽待のブランド認知もあって、利益率の高いサービスができている。
ただ、規模感的には年商18億とそこまでの印象。従業員数は45名。

もし、この領域に参入してシェアを奪うには、いかに①物件掲載数を増やしつつ、②会員をストックできる仕組みを作れるか。
ファーストロジックを倒すまでの戦略を練るなら、上記に加えて、ウェブ集客の効率性(特にSEOで楽街を超える)と楽待を超える認知度のサービスにするかな。
とはいえ、不動産投資自体のマーケットの今後の見込みも調べなければならない。
投資用不動産を提供する会社も、これまでのようなリスト営業はますます難しくなっていくと思うので、メディアを運営してニーズが顕在化したお客さまを囲うことができれば、顧客情報の価値は非常に高いので、マネタイズは比較的容易にできそう。
あとは、玄人ならウェブでのサービス提供は価値があるが、今後の市場拡大にも寄与するため、不動産投資初心者層をどう取り込んでいくか。
初心者層の獲得には、直接の事業者ではなく、メディアが向いていると思うので、適切な情報提供、リアルの接触(セミナー、勉強会、店頭接客)を提供することができれば、楽待との差別化要素にはなるかもしれない。
会員への情報提供に重きを置くならアプリ。もうすでに楽待もやっているが。

じげん
http://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS80135/13d7e6de/b435/4e85/b2fe/c4af37c34a56/20170512143609897s.pdf

じげんのIRを見るたびに、当社もいつか人材領域やらないとなと思うものの、どこから参入していくべきか。

モーニングスター
http://www.morningstar.co.jp/news/video/pdf/morningstar1704.pdf

モーニングスターはもう早々にメディアの立ち位置を超えて、インフラ、情報システム提供会社になって立派。
1つの成功モデルだと思う。


 一方、「NEXT1000」を対象に直近決算まで5年間の売上高営業利益率の平均を算出。ランキングしたところ、上位は大手企業より営業利益率の高い企業が目立つ。2位のゲームソフト会社、日本ファルコムの営業利益率は44.2%とバンダイナムコホールディングスの9.5%を上回る。人気シリーズの新作を定期的に投入し、固定客の支持を得ている。
 7位のエニグモは海外ブランド品の販売サイトを運営する。海外の出品者と国内の買い手の売買をサイトで仲介し、国内で入手しにくい品をそろえて業績を伸ばす。営業利益率は38.2%と楽天の14.2%より高い。
 各社とも独自性の高い事業を展開する。M&Aキャピタルパートナーズは後継者難に直面する中小企業の需要を捉える。日本エス・エイチ・エルは企業が人材採用に使う適性テストを提供する。
 高齢化や人手不足に対応したサービスを提供する企業が多い。取り巻く環境を好機ととらえ事業拡大に生かす企業が増えれば、日本経済の活力が増しそうだ。

 日本経済のけん引役と期待される中堅上場企業「NEXT1000」を対象に売上高営業利益率の5年間平均をランキングしたところ、M&A(合併・買収)などのコンサルティング業や情報サイト運営など独自の事業モデルを持つ企業が上位に並んだ。中堅ならではの機動性を生かして顧客ニーズを素早く捉え、高い利益率に結びつけている。

1位 M&Aキャピタルパートナーズ
事業承継に成功報酬型
 中小企業経営者の高齢化が進む中、後継者探しに悩む企業は多い。解決策の一つとして注目される事業承継の橋渡し役を担うのが、M&Aキャピタルパートナーズだ。成功報酬型の料金体系が奏功し、中小企業経営者の信頼を獲得。高い収益力を保ちながら業績を拡大している。
 企業の売り手と買い手の双方にM&A関連の助言サービスを提供し、報酬を受け取る。手数料は被買収企業の株式価値の数%程度。昨年10月には独立系M&A仲介の草分けで海外案件にも強みを持つレコフ(東京・千代田)を買収した。年間の成約件数は2016年9月期の58件から111件へと一気に拡大した。 
 「まずはM&Aを事業承継の選択肢の一つとして考えてもらうことが大切」。M&Aキャピタルパートナーズ創業者で、自らも多くの仲介案件を手掛けてきた中村悟社長は強調する。事業承継は中小企業の社長やその家族にとって、人生を左右する重要な局面。後悔しないためには十分に検討してもらう必要がある。
 一般にM&A仲介の専門会社や証券会社が提供するサービスは検討当初の段階で着手金が必要だったり、相手先の企業価値算定に料金が必要だったりする。案件が成立するかどうかにかかわらず、顧客の費用負担が発生する仕組みだ。
 顧客に本当に納得して決断してもらうには――。考え抜いた末にたどり着いたのが成功報酬型の料金体系だ。料金が発生するのはM&Aの基本合意契約を結んだ後。地方企業が顧客の場合でも交通費不要という徹底ぶりだ。オーナーの元に通い続け、7年かかって成立した案件もあるという。
 サービスにも磨きをかける。特定の金融機関グループに属さず、中立の立場から助言できる。全国の金融機関や会計事務所にネットワークを持ち、企業の売り手と買い手に関する情報量が豊富だ。税務などに詳しい人材も抱える。
 一見すると手間やコストがかさみ利益面ではマイナスになりそうだが、信頼を重視した営業方針が高い利益率につながっている。採用面でも相乗効果をもたらし、「顧客のクレームなしに働けるため従業員の定着率が高い」(中村社長)。従業員が経験を積むほど成約件数の増加につながる。
 05年の設立から2~3年間は資金繰りが安定せず従業員の離職が相次ぎ、2度の倒産危機を招いた苦い経験がある。それだけに「最大の資産」である人材の定着率を重視する。全従業員は12年9月の16人から17年9月に115人に増えた。
 業績拡大のカギを握るM&Aコンサルタントの人員増に注力する。20年9月期には前期比94%増の163人に増やす計画だ。

2位 日本ファルコム
ゲームソフト 固定客多く
 創業35年を超す老舗のゲームソフト開発会社だ。ロールプレイングゲーム(RPG)に強みを持ち、固定客が多い人気シリーズの新作を年1本ペースで販売し、好採算を保っている。他言語版やスマートフォン向けの展開による版権収入も収益を支える。
 2013年から続く「英雄伝説 閃(せん)の軌跡」シリーズは販売本数が国内外で120万本を超えた。「イース」「ザナドゥ」といったシリーズも手掛ける。社員の8割が開発に携わり、大ヒットしたアニメ映画「君の名は。」で知られる新海誠監督が在籍していたこともある。
 課題は成長性だ。03年の上場時から社員数は50人前後で変わらない。中野貴司取締役は「人材の質を保ちつつ、社員を少しずつ増やしたい」と話している。

11位 手間いらず
宿予約管理 訪日客追い風
 ホテルなど宿泊施設向けに予約管理システム「手間いらず」を提供する。宿泊施設側はシステムを使うことで、様々な予約サイトに掲載された空室在庫や宿泊料金の情報を一括管理できる。訪日外国人の増加を追い風にシステムの需要が伸びている。10月に比較.comから社名変更した。
 宿泊施設から月額基本料金と予約件数に応じた手数料を受け取るビジネスモデル。宿泊施設は予約サイトの増加に伴って掲載される空室在庫などの情報の管理作業が煩雑となっていた。手間いらずを使うホテル椿山荘東京の相倉秀明氏は「導入前は予約サイトによって宿泊料金が異なるなど課題が多かった」と話す。
 国内だけでなく、アジアなど多様な予約サイトに対応しているのが強み。システム利用の増加とともに利益率が上向いている。11月時点でシティーホテルやゲストハウスなど全国3000以上の宿泊施設が利用する。今後は一般住宅に旅行者を有料で泊める民泊へも対応していく考えだ。

14位 マークラインズ
自動車サイト、世界に顧客
 自動車産業に関する様々な情報を検索できる有料ポータルサイトを運営する。各国の車の生産・販売台数、モデルチェンジ予測、部品メーカーの事業内容などを閲覧できる。自動車関連の企業が顧客で世界30カ国以上に広がる。
 国や地域を問わず、サービス内容や料金体系を一本化して効率よく展開しているほか、「主力のポータルサイトにほとんどの経営資源を集中させている」(酒井誠社長)。契約企業数は10月時点で2534社と16年末から13%増えた。
 メキシコ生産の車のモデルチェンジ予測を検索できるようにするなど、サイトの改良を重ねる。米ムンロ&アソシエイツと提携し、独BMW車両の構成部品を詳細に分析したリポートを読めるようにした。

 調査の概要 11月28日時点の上場企業のうち、直近決算期の売上高が100億円以下の986社が対象。このうち直近決算まで5年間の売上高営業利益率を続けて比較できる企業について、売上高営業利益率の5年間の単純平均値が高い順にランキングした。営業損益が赤字の場合も集計した。売上高営業利益率は営業利益を売上高で割って算出する。金融収支を含む経常利益や一時的な損益を含む純利益と異なり、本業の採算を示す。

ネット活用巧み 独自モデル磨く
 中堅上場企業の本業の収益力が高まっている。NEXT1000(比較可能な708社)の2016年度の売上高営業利益率の平均値は前の年度に比べて0.5ポイント高い5.1%になった。営業利益の合計額は12年度と比べると3割増え、営業利益率も0.9ポイント上昇した。営業利益率が10%以上の高収益企業の比率は24%と、全上場企業の20%を上回る。
 利益率上位に並んだのはネットの活用や独自ソフトを通じてサービス展開している企業だ。12位のインフォマートは企業の商取引を電子化する基盤を提供。約17万社が活用する。16位のファインデックスは診療データの管理システムを展開し、大規模病院の5割以上が採用している。
 一方、製造業は上位に少なかった。設備の償却費用などがかさむ製造業は利益率が相対的に低くなりがちだ。その中で20位に食い込んだのが金属加工の日創プロニティ。材料の調達から最終加工まで一貫して手掛けられる強みを持つ。

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