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妄想

※本文と画像は関係ありません。文末に、この絵に関する宣伝があります。

仕事とはなんだろう、という青臭いことを、40歳を過ぎた今でもたまに考える。「価値をつくって届けること」という言葉に、今は行きついている。価値の大きさは、単価×数量に分解できる。すこしの価値をたくさんの人に届けるモデルも、大きな価値を少ない人に届けるモデルもあるが、青臭い私は、大きな価値を、たくさんの人に届けることはなんとかできないものか、と妄想してしまう。

時間軸も考えなければいけない。価値を「届ける」というとき、ビジネスであれば、そのビジネスが持続的でなければ、その価値を「届けつづける」ことができないわけで、世の中に良いことをするというだけでは、物足りない。

大きな価値を、たくさんの人に、長い期間にわたって、提供し続けるような仕事の仕組みをなんとか作れないだろうか。

たとえば、学びと対話の場づくりの事業をやりたい、とする。この場がしょぼいとそもそも話にならないのだが、いったん、とてもいい感じの場がつくれると仮定して話を進めさせてほしい。

私は、さっき言ったとおりの欲張りな考えにとらわれているので、これを一部の物好きな人たちや裕福な人たちのためのものにはしたくない。すべての人にひらかれた学びの場をつくりたい。学習意欲が元々高い人は、そんな場がなくても勝手に学んでいくはずなので、敷居の低さはとても大事だ。ただ、慈善事業になってしまうのは本意ではない。

社会的な事業であったとしても、寄付や協賛や助成や補助金をあてにすると、それらを十分にもらえないことが事業継続と成長のボトルネックになってしまう。事業として、少なくとも、とっているリスクと必要な経費分を賄えるくらいの売上は安定的に上げられるようにしなければ、継続していくことすらできないのだ。

また、なるべく多くの人に価値を届けるためには、自分ひとりでやっていてもあまり広がらないので、その知見やノウハウは独り占めせず、欲しがる人にはどんどん気前よく提供していきたい。『ティール組織』によれば、オランダのビュートゾルフは、まさにこんなことをやっているらしい。かっこよいではないか。

こんなことができれば最高だなと思える理想像を、制約を取っ払って大胆に描いてみたらこうなった。なんとも虫がよいけども、どうだろうか。

※以下、勝手に宣伝です。ミテモのお仕事でとてもお世話になっている阿部さんの個展。今日、仕事の合間にお邪魔したけども、めっちゃ楽しかったので、オススメします。

阿部結 個展「うろんな一族」 

2018年5月17日(木)~5月28日(月)

ひょんなきっかけから、ある「うろんな一族」の宮廷画家として仕えることになった作者が、一族に寄り添い、その生活の様子を描いた絵画展です。

【展覧会名】阿部結 個展「うろんな一族」
【会期】2018 年5 月17 日(木)~ 5 月28 日(月)
【休場日】2018 年5 月22 日(火)
【開場時間】12:00 ~ 20:00
【会場】西荻窪URESICA  東京都杉並区西荻窪2-27-9
【料金】入場無料
【お問い合わせ】03-5382-0599  http://uresica.com

【作者プロフィール】
阿部結
宮城県気仙沼市出身、東京都在住。パレットクラブスクールでイラストレーションを学んだのち、書籍・雑誌・C D ジャケットのイラストなどを制作する。
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